苫小牧市中学生主張発表大会(14) 努力賞「友人関係に大切なこと」 凌雲中学校2年 上田 夏音さん

苫小牧市中学生主張発表大会(14) 努力賞「友人関係に大切なこと」 凌雲中学校2年 上田 夏音さん

 私は、これまでに友人関係で悩むことが2回ほどありました。何が足りなかったのか、どうすればよかったのかと考えた結果、私は、お互いがお互いを理解し、信じる気持ちをもつことが、友人関係にとってとても大切なことだと思いました。皆さんは、どのように友人関係を築いていますか。私の考えを話そうと思います。

   私は、仲のよかった友人ともめてしまったとき、相手を自ら理解していなかったのだと気づきました。その結果いつの間にか友人が離れてしまったのです。あのときは、自分の考えばかりを優先させ、相手を理解するということができていなかったと振り返ります。「理解」というと、大きいことのように感じるのですが、「知る」から始めると少し実践しやすくなります。例えば、誕生日とか、好きなものとか。そんな小さなことから相手を知ることで、友人との距離が近くなり、次第に友人の性格や考えを知ることができていき、そのことが友人関係を築いていくことにつながるのだと思います。イコール「理解する」ことの第一歩です。

   そうは言っても、相手を理解するというのは難しく、友人関係というものは簡単に壊れてしまいます。ぶつかってしまうこともあるのです。でもそんなときには声を掛けます。悪いことをしてしまったときの「ごめんね」、その気持ちに応えてくれたときの「ありがとう」など、当たり前の言葉がとても大切です。これは、仲直りしたい、この気持ちに応えてくれるだろうと、相手を「信じ」て伝えるのです。うまくいかないときこそ、私は「信じる」ということを大切にしていきたいと考えました。相手のことを信じれば、相手は自分のことを信じてくれると思います。そして、相手から信じてもらえていたら、自分も相手を信じることができます。友人関係を築いていく中でこの「信じる」ことが大切ですが、2人のどちらかに心の曇りがあると、相手のことを理解することから遠ざかると思うのです。「信じる」ということを大切にしてみてください。

   では、人をどのように信じていくのでしょうか。私はよく、友人の良いところを見つけようと努力します。良いところを見つけて相手に伝えることを心がけているのです。悪いことを見つけてしまうこともあるのですが、それはちょっと横に置いておきます。それは、悪いところよりも、良いところを言われることのほうが嬉(うれ)しいからです。皆さんもそうですよね。「悪いところは、指摘しないと直らない」という考えの人もいるかもしれませんが、私は、相手の良いところを口に出して言うことで、相手は嬉しくなり、「もっと良いところをつくりたい」と思って、自分の悪いところを自然と見つめ直すのではないかと思うのです。それは、相手はきっともっと良くなるだろうと信じることでできることだと思い、私は人を信じたいと思っています。皆さんも、相手の良いところをたくさん見つけるところから、友人関係を始めてみてください。

   この関係にたどりつくまでには、相当な時間が必要でしょう。私はよく友人の相談に乗ることがあるのですが、その中で大切にしてきたことに気づきました。それは、相手の相談を自分事のように捉え、理解して相談に乗ることです。ただうなずいたり簡単な言葉で終わったりしがちなものを、「自分が困ったら、どのように解決するだろう」と真剣に考えるのです。相談してくれるということは、自分を信じてくれているということだと思うので、それに全力で応えてあげてください。そうすることで、相手はもっと信用してくれると思います。そこがよい友人関係を築くチャンスです。自分のこととして考え、真剣に相談に乗ってみてください。

   このように、相手を知ること、相手を信じること、相手のことを自分事として考えていくことが、友人関係に必要なのだと思います。だから私は、これまで失敗してしまったことや経験したことで気づいてきた、この「理解すること」「信じること」を大切にこれからも過ごしていきたいと思います。

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