(4) アイヌ文化を後世に 白老の文化継承に課題山積 ウポポイと引き替えに旧博物館失う
- 2021年7月29日
民族衣装をまとった祭司がいろりの火の神に祈りをささげる。祭具のイナウ(木幣)を並べた所に酒や食べ物を供え、フチ(高齢の女性)らが丁重に祖先の霊を慰める。7月10日、白老アイヌ協会が白老町虎杖浜のポンアヨロ川の河口で、恒例のシンヌラッパ(先祖供養)を行った。 儀礼の場の辺りには「アフンルパロ
民族衣装をまとった祭司がいろりの火の神に祈りをささげる。祭具のイナウ(木幣)を並べた所に酒や食べ物を供え、フチ(高齢の女性)らが丁重に祖先の霊を慰める。7月10日、白老アイヌ協会が白老町虎杖浜のポンアヨロ川の河口で、恒例のシンヌラッパ(先祖供養)を行った。 儀礼の場の辺りには「アフンルパロ
7月17日、民族共生象徴空間(ウポポイ)で開かれた開業1周年記念セレモニー。関係者約200人が集まった会場で、政府のアイヌ政策推進本部長を務める加藤勝信官房長官らがアイヌ文化復興の取り組みに一層力を入れる姿勢を示した。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2度の延期を経て昨年7月12日に開
白老町社台に「ミナパチセ」という名の小さなカフェがある。ドアを開けると、切り伏せ刺しゅうのアイヌ文様を施した木綿の着物が目に止まった。店主の田村直美さん(50)は、このカフェを拠点にアイヌ文化を発信している。 最近、来店客からアイヌ民族について知りたいという声をよく聞くようになった。「白老
いつか私は、アイヌとして胸を張って生きていけるのだろうか―。20代の女性は、国が白老町に開設した民族共生象徴空間(ウポポイ)がテレビや新聞で話題に上るたび、誰かにそう問い掛けたくなるという。 先住民族の尊厳を尊重し、差別の無い多様で豊かな文化を持つ社会の実現―を目指すアイヌ政策の象徴とした