白老文化芸術共創 アート巡り 6 「声の余白」 文月悠光 (東京在住)
- 2021年10月27日
白老を代表する歌人・満岡照子(1892~1966年)。「白老はわが古郷よ驛(えき)を出て先づ眼にしたしタモの大木」。郷土・白老の情景と人の営みを表現した短歌を数多く残した。新進気鋭の詩人として注目されている文月悠光氏は、白老を訪ねて曽祖母・照子の短歌の世界観をすくい取り、新たに詩を書き下ろした。会
白老を代表する歌人・満岡照子(1892~1966年)。「白老はわが古郷よ驛(えき)を出て先づ眼にしたしタモの大木」。郷土・白老の情景と人の営みを表現した短歌を数多く残した。新進気鋭の詩人として注目されている文月悠光氏は、白老を訪ねて曽祖母・照子の短歌の世界観をすくい取り、新たに詩を書き下ろした。会
縦3・5メートル、横2・7メートルほどの大きな布にシルクスクリーン(孔版画)の技法で幻想的な模様を描いた。森の動物や草花、アイヌ民族の祭具、木彫り熊、旧旅館の建物、不思議な姿の生き物―。いろんな形を平面に落とし込んだ。イラストレーター・美術家として活躍する森迫暁夫氏がアート制作で10年間、札幌市か
白老町のキャンプ場を舞台にした現代アート。ミズナラやイタヤカエデなど約30本の広葉樹の幹に、墨汁で自然の生命感を表現した草木染めの布が巻き付けられている。全体を眺められる地点から鑑賞すると、布が横一列になる不思議な光景が広がる。布と大地がつながるように見える仕掛けだ。作品のテーマは「炭素」とした。
北海道には平安時代の武将・源義経にまつわる伝説が幾つも残る。その一つに義経がアイヌ民族の秘宝の巻物を盗んだため、アイヌ民族に文字が無くなったという物語がある。そのストーリーを題材にした絵柄を制作し、着物や壁に表現した。巻物を盗まれて怒るエカシ(古老)と、逃げる義経をテーマにした着物作品には、白老町
白老町の旧社台小学校の前庭に展示された彫刻。9000年前に誕生した活火山・樽前山と、力強く生きる3人の女性の顔をモチーフにした作品だ。人と自然が持つ普遍的な美しさ、力強さを表現したという。石こうとセメントで造形し、足の部分は流木を使った。彫刻の女性は、作者・吉田みなみ氏の知人をモデルにした。制作に
インスタレーション(空間全体を使った芸術)という手法で、白老町の大町商店街にある貸事務所建物をまるごと作品化した。屋内にミズナラやカエデなど木々の枝を張り巡らせ、森と人の関係性を表現した。白老の森や川を実際に歩き、歴史も調べ、作品のイメージを膨らませた。 会場は白老町大町2のやまもと貸事務