(6) 米澤(よねざわ) 諒(りょう)さん(26) シラウォイクンネ実行委員長 異なる二つの民族ルーツ 多文化共生の世の中に
- 2020年1月11日
昨年12月中旬、白老コミセンで開いたイベント「第3回フチ・エカシのお話」の司会進行役を務めた。話者は、地元でアイヌ語教室を主宰する大須賀るえ子さん(79)。50歳でアイヌ語を学び始め、教室を開くまでになった歩みについて、参加した町民40人余りと共に耳を傾けた。 白老でアイヌ民族の文化伝承活
昨年12月中旬、白老コミセンで開いたイベント「第3回フチ・エカシのお話」の司会進行役を務めた。話者は、地元でアイヌ語教室を主宰する大須賀るえ子さん(79)。50歳でアイヌ語を学び始め、教室を開くまでになった歩みについて、参加した町民40人余りと共に耳を傾けた。 白老でアイヌ民族の文化伝承活
「伝統衣装を着ると、アイヌ民族であるという意識がより強くなる」。そんなふうに熱っぽく語る、仲の良い兄弟がいる。兄は高校2年、弟は中学2年。千歳市特有のアイヌ文化を継承する活動に地道に取り組み、担い手として将来を嘱望されている。 石狩市出身。4人兄弟の三男と四男で2015年から千歳市に住んで
かゆを「サヨ」と呼び、山に入る前には木に米や酒などを供え、祈りをささげる。 むかわ町で伝承者として活動する祖母吉村冬子さん(93)の影響もあって、幼い頃からアイヌ文化が身近な生活を送ってきた。地域の生活館で行われる古式舞踊の練習に毎月のように参加。覚えたてのアイヌ語を披露し、大人たちに褒め
白老町社台にあるアイヌ民族文化財団の博物館運営準備室に通い、アイヌの歴史や文化について北海道大学の北原次郎太准教授、民族芸能保存会の関係者らから学んでいる。 4月に開業を控える民族共生象徴空間(ウポポイ)の職員として、来館者の疑問に答えていくための大切な準備だ。 昨春から同財団の文
平取町二風谷で2018年4月に開業した「ゲストハウス二風谷ヤント」を営む。地域から独自性が失われていることに危機感を覚え、先人が残したアイヌ文化を次世代へ伝える施設に―と開設した。室内は明るく、アイヌ文化を学べる豊富な書籍に加えて映写機も備えており、国内外から宿泊客が訪れる。 二風谷で生ま
新ひだか町静内東別にある自宅裏の古い別宅は、アイヌ伝統の儀式を行う場所だ。民族衣装を身にまとった父が神に祈りをささげる姿を見て育った。4歳の時に亡くなった祖父の葬儀もここで行われた。 祖父の辰次郎さんはエカシ(長老)と呼ばれ、人々に慕われた。儀式の伝承者であり、口伝えで受け継がれてきたアイ