• 樽前山登山道 改修終え人気高まる
    樽前山登山道 改修終え人気高まる

       5月29日、樽前山5合目から7合目を結ぶ市道樽前観光道線の通行規制が解除されました。登山道の改修工事を経て実に約1年7カ月ぶりの開通です。活火山のダイナミックスさを間近で体感できる溶岩ドームや多様な高山植物、眼前の支笏湖と晴れた日には遠く羊蹄山まで見渡せる眺望など魅力には事欠かない樽前山ですが、何

    • 2025年6月13日
  • 沈黙
    沈黙

       先日、バーで知り合った人と組織の在り方について語り合った。その人の職場には「沈黙の美学」を信条とする人物がいるという。 多くを語らず、意見を求められると「もう少し様子を見よう」と静かにほほ笑む。部下が方針を仰げば「君の判断に任せる」と柔らかく言う。いかにも寛容で自由な空気を尊ぶリーダーに見える

    • 2025年6月11日
  • 生産者の所得増も
    生産者の所得増も

       胆振東部の厚真、安平、むかわ3町のスーパーや商店で販売されている米を見ると、5㌔4000円台と、昨年より2倍近い金額になっているのを実感する。テレビでは、大手スーパーで備蓄米が販売され、大勢の人が列をつくる光景を何度も見た。 3町は米を生産する。農業協同組合を回ると、「今まで米の価格は安すぎた

    • 2025年6月4日
  • 社会人として
    社会人として

       ゴールデンウイークが明け、2週間が過ぎようとしている。この時期、テレビなどでよく「五月病」の話題を耳にするが、中でも気になるのは「退職代行」を利用した離職が増えていることだ。 本人に代わり退職の手続きを行うサービスで、相場の3万円前後を支払うと、会社と直接やりとりすることなく退職できる。LIN

    • 2025年5月21日
  • 鳥類の膨羽 体調管理で重要なサイン
    鳥類の膨羽 体調管理で重要なサイン

       先日、1羽のキツツキの仲間がウトナイ湖野生鳥獣保護センターに搬入されました。それは、国内に生息するキツツキの仲間の中で最も小さいコゲラ(キツツキ目キツツキ科)でした。自動車に衝突してしまったのでしょうか。道路の真ん中で飛べずにいたところを保護されたコゲラは、右側の翼が若干下垂(かすい)し、打撲をして

    • 2025年5月16日
  • 人柄のまち
    人柄のまち

       最近完成した「白老町史 平成版」には、歴史を物語る文章以外にたくさんの町民の笑顔が収録されている。 白老町は、先住のアイヌ民族のルーツを持った人たちが、かつては仙台藩を受け入れるなど、長年にわたり移住者と共に築いてきた地域と言える。 駐在記者として取材を重ねる中で「町の魅力は町民の人柄」と

    • 2025年5月14日
  • ある日のオジロワシ 不運が重なる1羽の成鳥
    ある日のオジロワシ 不運が重なる1羽の成鳥

       ウトナイ湖に着任して、はや1カ月がたちました。野鳥の楽園である勇払原野は、夏鳥と冬鳥の入れ替わりの季節を迎えています。北国の厳しい越冬生活を乗り越えたツグミや、オオワシなどの冬鳥はそれぞれの繁殖地へと渡っていきました。今は約7500㌔離れたオーストラリアから飛来したオオジシギの雄が「ジュ~イッ、ジ

    • 2025年5月2日
  • 野鳥の子育て期到来 温かく見守って
    野鳥の子育て期到来 温かく見守って

       ウトナイ湖畔の林にも、春の訪れを告げるナニワズが、鮮やかな黄色い花びらで彩りを添え始めました。小鳥のさえずりも響き渡るようになり、野鳥たちの繁殖期がいよいよ本格化するこの季節。ぜひ皆さま、改めて、野生の生きものたちの営みを、温かく見守っていただけたらと思います。近年、人気を博しているエナガ(スズメ

    • 2025年4月18日
  • 情熱はまだある
    情熱はまだある

       昨年4月、生活情報誌を作る業務から報道部に異動した。15年ぶりに新聞記事を書き始め、4月でようやく1年がたった。気持ちは「新人記者」で、ただいま奮闘中だ。 取材と執筆を進める中で、社内外の多くの方の指導、協力を得て記事掲載に到っており感謝しかない。伝えるべき情報をしっかりと届けられているかどう

    • 2025年4月16日
  • 少雪 13日は「湖水開き」
    少雪 13日は「湖水開き」

       今年は、この冬を振り返ると気候が変わってきていると実感する出来事が多くありました。千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつり期間である2月の平年値を見てみると、1991~2020年の平均気温が氷点下4・5度に対して、今年の2月の平均気温は同2・5度であり、2度も高くなっています。体感としても例年より暖か

    • 2025年4月11日
  • オールド
    オールド

       最近、新聞やテレビはオールドメディアと呼ばれ、SNSを中心に批判されることが多い。だが、東胆振の町ではインフルエンサーと呼ばれる影響力のある人が発信することはほぼない。高齢者を中心に新聞が読まれ、喜ばれたり、怒りの声を聞いたりすることがある。熱心に記事を見てもらえるのはうれしいことなので、意見を寄

    • 2025年4月2日
  • 地域紙にできること
    地域紙にできること

       先日、小学生のアイスホッケー大会を取材した。保護者の1人が「記事を載せてもらって、子どもたちもすごく喜んでいました」と言ってくれ、額に入れて大事にしている記事もあるという。入社してわずか半年余だが、記者冥利(みょうり)に尽きるとはこのことだろうか。 昨年8月から、スポーツ部記者として働き始めた

    • 2025年3月26日
  • 水鳥の北帰行始まる 親子のオオハクチョウ
    水鳥の北帰行始まる 親子のオオハクチョウ

       早いもので、春の訪れの兆しを感じる季節となりました。ウトナイ湖の春の風物詩、ガンのねぐら立ちも見られるようになり、多くの水鳥たちが北の繁殖地を目指します。そんなウトナイ湖で先日、オオハクチョウの親子を見掛けました。ご存じの通り、オオハクチョウの体は真っ白ですが、成鳥になるまでは灰色の羽毛を身にまと

    • 2025年3月21日
  • 支笏湖日記 地域の自然を思う きっかけづくり学ぶ研修
    支笏湖日記 地域の自然を思う きっかけづくり学ぶ研修

       先日、支笏湖ビジターセンターで、インタープリテーション研修が開かれました。講師は環境省アクティブ・レンジャーの阿部万純さん。心身に響いた研修でした。インタープリテーションとは、来訪者が地域の自然・文化・歴史について興味を持つ、好きになる、大切だと思うきっかけづくりの手法です。支笏湖やその自然を紹介

    • 2025年3月14日
  • 母の入院2
    母の入院2

       以前このコラムで、母が骨折で入院した際のことを書いたが、今年に入り、心臓の不調で再び母が入院した。急な出来事で本人も家族も大慌てとなったが、順調に回復し、5日間で無事退院した。 ただ、さすがに以前のようなパワフルな動きはすぐには戻らず、雪かきや買い物など、生活のちょっとしたことが大変になった。そん

    • 2025年3月12日
  • 雪の妖精と早春の使者 見頃迎える野鳥たち
    雪の妖精と早春の使者 見頃迎える野鳥たち

       この季節のウトナイ湖には、エナガの亜種シマエナガ(以下、シマエナガ)を目的に訪れる方が多くいらっしゃいます。この鳥は一年中ウトナイ湖に生息していますが、私たちは冬を観察に適した時期としてご紹介しています。理由としては、木々の葉が落ちて見つけやすくなること、群れで行動すること、そして寒さを防ぐため羽毛

    • 2025年3月7日
  • 平成をたどる 苫小牧の70年◇13 第Ⅱ部「転換の時代」① 平成5(1993)年 「55年体制」の解体 非自民政権、細川内閣支持75%に 苫小牧では労働戦線統一
    平成をたどる 苫小牧の70年◇13 第Ⅱ部「転換の時代」① 平成5(1993)年 「55年体制」の解体 非自民政権、細川内閣支持75%に 苫小牧では労働戦線統一

       バブルは崩壊し、その後遺症が続く中で、戦後日本がつくりあげてきた政治、経済、社会、そして価値観の転換が進んだ。平成5(1993)年、総選挙で自民党が過半数割れし、非自民連立政権が誕生した。苫小牧では地区労と地区同盟が合体して連合苫小牧が発足。戦後政治を形づくってきた自民党と社会党を主軸とする「55

    • 2025年3月5日
  • 励まし
    励まし

       入院と手術のため、しばらく白老支局を留守にしている。2023年8月から9月にかけても同様の事情で留守にした。その時は「姿を見ないが何かあったのか」と連絡があり、心配をおかけした。今回は、入院前に公共施設などを中心に入念にあいさつ回りを進めていた。大丈夫です。元気です。 白老町は人口約1万500

    • 2025年3月5日
  • 順応性、実はかなり高い? 自然界では警戒心強いアオバト
    順応性、実はかなり高い? 自然界では警戒心強いアオバト

       先日、苫小牧市美術博物館で開催中の企画展「足もとから見つける、まちの自然」を訪れました。私たちが暮らす身近な場所で見ることができる動植物が、300点以上の標本や剥製、写真などで紹介されており、大変見応えのある展示でした。その中に、アオバト(ハト目ハト科)の展示コーナーを見つけました。アオバトとは、漢

    • 2025年2月21日