(10) 慰問演奏 第7音楽隊(東千歳) 鍋澤勇雄1尉(58) 音楽の力で勇気を
- 2019年9月21日
「無形の戦力」―。陸上自衛隊第7師団第7音楽隊の第14代隊長・鍋澤勇雄1尉は、陸自で演奏を主任務とする音楽隊をこう称する。戦闘部隊などの「有形の戦力」に対し、演奏などを通した隊員の士気高揚などで、組織力を高める一翼を担ってきた。地域での演奏活動や技術指導などを通して、住民にも親しまれている存在だ。
「無形の戦力」―。陸上自衛隊第7師団第7音楽隊の第14代隊長・鍋澤勇雄1尉は、陸自で演奏を主任務とする音楽隊をこう称する。戦闘部隊などの「有形の戦力」に対し、演奏などを通した隊員の士気高揚などで、組織力を高める一翼を担ってきた。地域での演奏活動や技術指導などを通して、住民にも親しまれている存在だ。
陸上自衛隊第7師団の数ある部隊の中でも、災害派遣のエキスパートと言えるのが第7後方支援連隊。給食や給水など民生支援の多くは部隊にかかわらず実施できるが、入浴支援の「野外入浴セット」を装備しているのは後方支援連隊のみ。大きなテントやビニール製の浴槽をはじめ、洗い場やシャワー、脱衣所も兼ね備えている。
胆振東部地震で道路の至る所が寸断する中、自衛隊は幅広い内容の物資輸送を展開した。例えば、国が被災地に必要な物資を送る「プッシュ型支援」では、空輸の拠点を航空自衛隊千歳基地が担い、陸自が大型車両で物資集積拠点の苫小牧港・西港に運び、被災した厚真、安平、むかわ町などに届けた。食料や毛布、乾電池など物資
陸上自衛隊が各部隊に装備している、野外給食の専用装備品「野外炊具」。陸自は野外活動が基本とあって、炊飯できる機材は驚くほど充実している。けん引車両に炊飯できる高圧釜を六つ備え、釜一つにつきご飯100食分が炊ける。胆振東部地震で被災した厚真、安平、むかわの3町でも、この野外炊具がフル回転。昨年9月8
胆振東部地震でライフラインが断絶した厚真、安平、むかわ3町。大規模停電(ブラックアウト)に断水が追い打ちを掛けた。陸上自衛隊第7師団は地元自治体などの要請に基づき、発災初日の昨年9月6日から同10月5日まで給水支援を展開。総給水量は日高町の支援も含めると95万リットルに達した。 第72戦車
地域との懸け橋と称される自衛隊の広報・渉外担当。活動の記録、自治体との連絡、報道への対応など、任務は幅広い。第7師団も日頃から積極的な情報発信で、自衛隊への理解や信頼を高めている。昨年9月6日の胆振東部地震後も、現場主義と被災者目線で広報活動を繰り広げた。 司令部総務課の広報・渉外班は、災
陸上自衛隊第7師団で最大の「マンパワー」を誇る第11普通科連隊。昨年9月の胆振東部地震で厚真ダムの応急復旧作業に当たった。地震でダム本体に損傷はなく、「決壊の恐れ」こそなかったが、放水設備が山の崩落で被害を受け、早急な機能回復が求められていた。第7師団は厚真町で人命救助の担当を終えた部隊から、「マ
胆振東部地震で交通網が寸断された中、緊急車両や災害派遣車両が現場に駆け付けるため、不可欠な支援活動が道路を切り開く啓開だった。車両を通行させるため、土砂などを取り除き、補修し、救援ルートを確保する作業。主に活躍したのは陸上自衛隊で戦闘部隊の支援、陣地の構築、障害の処理などを担う施設科職種の隊員ら。
昨年9月6日の胆振東部地震は関連死を含めて44人が犠牲になった。中でも厚真町では大規模な土砂崩れが家屋をのみ込んだが、自衛隊、警察、消防が総力を挙げて発災から約94時間で全員を発見した。陸上自衛隊第7師団(司令部・東千歳駐屯地)は人命救助に約4500人を投入し、生存者を含めて26人を発見した。
2018年9月6日午前6時ごろ、陸上自衛隊東千歳駐屯地を小型車両で出発した。行き先は厚真町吉野地区。地震による甚大な土砂災害を受け、派遣する大型車両が通行できるかを確認する「偵察」が任務だった。道路が地割れなどであちこち寸断する中、状況をつぶさに調べながら前進した。 厚真に入って橋梁(きょ