筆と槍/《255》/佐藤 巌太郎 作/江戸川 南斎 画
- 2025年3月29日
第七章 変遷・大坂の陣 千姫たちを避難させる途中、宗是は久し振りに淀殿を目視した。足取りは意外にしっかりしている。主立った侍女が付き添う中、淀殿はしきりに周囲の安否を気遣っていた。 避難が済むと、宗是は千畳敷屋敷から外へ出た。砲撃はまだ続いている。城内の兵たちは、建物の崩壊に巻き込まれるのを
第七章 変遷・大坂の陣 千姫たちを避難させる途中、宗是は久し振りに淀殿を目視した。足取りは意外にしっかりしている。主立った侍女が付き添う中、淀殿はしきりに周囲の安否を気遣っていた。 避難が済むと、宗是は千畳敷屋敷から外へ出た。砲撃はまだ続いている。城内の兵たちは、建物の崩壊に巻き込まれるのを
独り立ちや転勤などで引っ越しが多い季節。転居時は、収納方法を見直す絶好の機会でもある。散らかりにくい部屋づくりについて、旭化成ホームズLONGLIFE総合研究所(東京都千代田区)の伊藤香織さんにこつを教えてもらった。 旭化成ホームズが2022年に行った整理収納に関するアンケート結果によると、片付
周りのパワーバランスが変わります。派手に動かず控えめに過ごして。良い流れに乗るためには観察力が必要です。ポイントやクーポンを上手に使うと貯蓄につながります。幸運数は2と37 軽口は墓穴を掘るだけです。公私共に発言には気を付けてください。周囲の意外な反応に驚く出来事あり。仕事に役立つアイデアは記録
第七章 変遷・大坂の陣 宗是は真田信繁の晴れがましい顔を思い出した。戦勝の祝いの言葉を告げる宗是に、信繁は答えたものだ。 今度こそ、内府(だいふ)の首を取ってご覧に入れる――。 信繁の望みはあくまでも家康の首を取ることなのだ。戦闘意欲はまだ旺盛だった。 そうした中、宗是には千姫の護衛役の
サファリで食べる朝食を準備するガイドのブライアン・サイヤレルさん=アンボセリ国立公園キリマンジャロを背景に歩くゾウ=アンボセリ国立公園最初に遭遇したキリンの群れ=アンボセリ国立公園 東アフリカに位置するケニア。国立公園と国立保護区、動物保護区は計59カ所を数え、多様な野生動物が生息する。憧れのサファ
民放の春の番組改編が出そろった。朝の帯番組や長寿番組が相次いで終了。芸能界を引退した中居正広氏の出演番組の後継は、特別番組のレギュラー化などで対応する。 ■(+の端点と中心が◇) ■(+の端点と中心が◇) ■(+の端点と中心が◇) 日本テレビ(STV)は、20年以上続いた日曜午後
ホロコーストを生き延びて米国へ渡ったハンガリー系ユダヤ人建築家の数奇な半生を描いたヒューマンドラマ。 ハンガリー系ユダヤ人の建築家ラースロー・トートは第2次世界大戦下のホロコーストを生き延びるが、妻やめいと強制的に引き離されてしまう。家族と新しい生活を始めるため、米国に移住した彼は、著名な実業家
第七章 変遷・大坂の陣 大坂方の評議は宗是の想像した通りだった。「このまま籠城でござる。和睦案は認められませなんだ」 評議後、真田信繁が宗是に教えてくれた。「それがしは、和睦反対でござったが、客将のうち、後藤(基次)殿は和睦賛成でござった」「ほう」「後藤殿は城内に徳川方の者が紛れ込ん
第七章 変遷・大坂の陣 意外な展開に、宗是は驚きを隠せない。 采配を取るのは真田信繁だ。 真田は敵を挑発して、後続をおびき寄せている。前田勢が誘い出されて向かっていく。 真田勢は真田丸の西門から討って出ると敵と交戦し、一定の戦果を収めると東門からその軍勢を迎え入れる動きをくり返した。それ
【苫小牧市】 ★シャンソニエ ステージ イン カプリス(29日まで、シャンソニエカプリス)ゲストシンガーは田尻勝久。午後7時と同8時の1日2ステージ。ショーチャージ3000円。詳細0144(36)6656。 ★山本佳代・河原真奈美 箏曲デュオコンサート「進化する箏曲の愉しみ」(29日
【千歳市】 ★サケのふるさと千歳水族館▽コイの餌やり体験(平日①午前10時②午後1時)定員は各回10人。参加費200円。同施設内で受け付け▽カモン・サーモン・ごはんだモン(毎日午後3時)餌やり。水槽や魚類の解説あり。見学無料▽サケ稚魚放流体験(5月11日まで①午前11時②午後2時)サケの旅の
2月は、ジョルジュ・ビゼーの人気オペラ「カルメン」が東京都内の2カ所で上演され話題となった。まずは東京二期会による20日初演の全4公演で、場所は東京文化会館大ホール。もう一つは、新国立劇場による26日初演の全5公演。双方、歌手やオーケストラは当然のこととして、演出のコンセプトが全く違っていて、いろ
前作「ケンとカズ」で絶賛を浴びた、小路紘史監督による8年ぶりの新作。裏稼業で生計を立てる辰巳は元恋人・京子の殺害現場に遭遇し、そこにいた京子の妹・葵を連れて逃走。2人は京子殺害の犯人を追う。姉の報復を誓う葵を演じた、森田想のパワフルで生き生きとした演技が目を引く。(インターフィルム、DVD、10
第七章 変遷・大坂の陣 大坂城方が籠城の構えを見せると、茶臼山(ちゃうすやま)に陣取った家康は、周辺に付城(つけじろ)を築かせた。付城は敵城を攻撃する際、それと相対するように築いた城だが、これを数多く築城したことで、寄せ手の徳川方がじっくりと持久戦に臨もうとしているのがわかる。宗是にとっては願
今夏で創業50年を迎える老舗そば店。東京下町生まれの先代(故・早川隆一氏)の「ひと休みできてそばが気軽に味わえる店を」との思いの下、敷居が低く質の高い店を目指している。お薦めは「加賀野菜の天ざるそば」(1380円)。昨年から能登半島地震の被災地支援で加賀のブランド野菜の五郎島金時(サツマイモ)と
第七章 変遷・大坂の陣 宗是は暗たんとした心持ちになった。同じ境遇の者たちが集えば、さらに大きな厄災に見舞われるに決まっている。そんな気がした。 あえなく完敗してしまえば、和睦には持ち込めない。宗是は嫌な予感をぬぐい去ることができなかった。 七「われら豊臣軍は、昨日、
作り方①長ネギは斜めに切る。シイタケは薄切り、トマトはざく切り、ニラは4㌢に切る。②卵はボウルに割り入れて溶きほぐす。③鍋に水500㏄、酒小さじ2を入れて沸かし、鶏ひき肉を入れてあくが出たら取り除く。④長ネギ、シイタケ、トマトを加えて5分煮たら、ニラ、しょうゆ小さじ2を加える。⑤再び煮立っ
古知屋友里さん=神奈川県茅ケ崎市の湘南1Leben 都市部で暮らしていると「野犬は過去のもの」とイメージしがちだが、地域によっては今も珍しい存在ではない。一般的な保護犬に比べて人慣れしにくいなどの理由から譲渡が進まず、殺処分の対象になることも多い。湘南1Leben(ワンレーベン、神奈川県茅ケ崎市)は
心身共に充実した週。これまで手を抜いていた仕事にも真剣に取り組めます。周囲の失敗を見て新たに気付く出来事がありそう。独自の才能を伸ばす好機が到来します。幸運数は5と20 自身を過小評価しないで。近くに公平な目で判断する人がいます。目上の人に対しては腹を割った話し合いが有効です。気候変化による体調
第七章 変遷・大坂の陣 あわてて、宗是が訂正した。「いや、安房(あわ)殿は逼塞(ひっそく)中の九度山で亡くなられた由。参陣してきたのは、ご子息の左衛門佐殿でござる」 途端に周りが静まりかえった。期待がはずれたせいで、ぬか喜びさせた宗是をにらんでくる者までいた。 そうした空気の中で、太郎左
第七章 変遷・大坂の陣 農兵の市兵衛には、老い侍の言った意味が通じなかったらしい。「お袋様って、淀姫様のことだろ。淀姫様が、何と言うのだ」 問われた太郎左衛門が、横柄な表情で即答する。「牢人は嫌いだってよ」「どうして嫌いなんだよ」「シラミがうつるからだろ」 市兵衛があわてて服のほこ
バルト海に面したポーランド。広大な原生林が広がる北東部と、南部の山岳リゾートという、今人気が高い自然の観光スポットを訪れた。 ■(+の端点と中心が♦) ■(+の端点と中心が♦) ■(+の端点と中心が♦) べラルーシとの国境にまたがるユネスコ世界遺産(自然遺産)登録の原生林「ビャウ
第七章 変遷・大坂の陣 和睦に持ち込めなければ、大坂城は徳川に血祭りにあげられる。そうならないためには、何とか徳川に一泡ふかせる手立てを考えねばならない。「われらが徳川に立ち向かうには、優秀な指揮官が必要となろうな。誰が指揮を取って、ここの兵たちを統率するのか」 話を前に進めようと、宗是は
【千歳市】 ★サケのふるさと千歳水族館▽コイの餌やり体験(平日①午前10時②午後1時)定員は各回10人。参加費200円。同施設内で受け付け▽カモン・サーモン・ごはんだモン(毎日午後3時)餌やり。水槽や魚類の解説あり。見学無料▽サケ稚魚放流体験(20日~5月11日①午前11時②午後2時)サケの
【苫小牧市】 ★豆まめ落語 立川志のぽん独演会(沼ノ端中央・ブックカフェ豆太)▽夜席(21日午後6時30分、22日午後5時)入場料1500円▽プチ昼席(23日午後2時)入場料1000円。申し込みが必要。詳細0144(55)0726。 ★ばくりっこ会(22日、住吉コミュニティセンター)
「ベートーヴェン:交響曲第7番・第6番『田園』」 ▷「小原孝 BEST OF BEST~デビュー35周年記念盤~/小原孝」 人気ピアニストの22年ぶりベストアルバム。収録曲は「ラ・カンパネラ」「エリーゼのために」など誰もが知るクラシックから「人生いろいろ」「戦場のメリークリスマス」「舟唄」まで多彩
人形浄瑠璃文楽の人形遣いで、人間国宝の桐竹勘十郎(きりたけかんじゅうろう)が、日本芸術院の新会員に選ばれた。師の吉田蓑助=2024年死去=も務めた職責の重さに「不安の方が多い」と話す。「人形遣いで今までの会員は、芸の先輩として本当に尊敬する方々。私も負けないよう、後々そう言われるように頑張りたい」
第七章 変遷・大坂の陣 農兵の太郎左衛門がしつこく、からんでくる。「では、仙石様。刀身が反り返っている理由を教えてくれよ。他人を笑うからには、ご存じなんでしょうね」 仙石は答えられずに沈黙して、そっぽを向いた。「なんだよ、知らないんじゃないか」 留飲を下げた太郎左衛門が、さらに憎まれ口
苫小牧市高丘の北海道大学演習林入り口のタピオパークゴルフクラブ内にある南インドカレーと自家焙煎コーヒーの店。店主の三田村祐佳始(ゆかし)さん(45)はコーヒーマイスターと野菜ソムリエ。東京のイタリアンレストランなどを経て2015年12月に開業した。「毎日でも食べれて食欲が増進、免疫力もつく」と南イ