中華圏の旧正月「春節」の大型休暇を迎えている。連休自体は28日から2月4日までの8日間だが、中国ではその前後を含めた40日間に延べ90億人が移動する見込み。大型連休を海外で過ごす人も多く、本道も人気の観光地となっている。
新千歳空港で取材をしていると、訪日客の増加を肌で感じる。大声でまくし立てるように話す姿が目立ち、あちこちで荷物を広げたり、食べ歩きしたり、何かと騒がしい。マナーを守る人が多数派と信じたいが、飲食物をこぼしてもお構いなしという人に出くわすことも数度。空港職員も懸命に清掃している。
新型コロナウイルス禍では、国際線の定期便運航がゼロとなり、ターミナルビルも人けがなくなった。真新しい施設がほぼ使われず、コロナワクチンの接種会場になったこともあった。記者もにぎわいの回復を切に願い、国際線の復便が始まって以降、できる限り旅客需要の回復を伝えてきた。増え続ける訪日客に、ちょっとうんざりしつつある。
観光公害と訳されるオーバーツーリズム。お金を地域に落としてくれる訪日客は貴重だが、適正で快適な受け入れ方があるのではないか。観光によるにぎわいが続いてほしいからこそ、その弊害にも目を向けて対応してもらいたい。(金)