最近はかなり通じ合っていると思う。15匹の多頭飼育崩壊現場から救出され、わが家にやって来た雌犬(3歳)とのことだ。最初は随分警戒されたが、家族の一員になって3年。今では彼女がどんなことを考えているのか大体分かる。
人と同じで楽しければ笑うし、不満は表情に出る。甘がみに力が入ってしまったら「ごめんね」となめてくる。イベント会場で知っている人たちを見つけると「おお皆そろっているねぇ」という顔で尻尾を振って、ゆっくりと駆け寄る。
尻を向けてくっついてくるのは飼い主への信頼の証し。最も懐いている妻の留守中にそれが多いのは不安の裏返しか。なかなか離れない。そんなある夜、ソファでうたた寝していると「クーン」と切なそうな声を出し、ペロペロと鼻の辺りをなめてくるのに気付いた。(寂しくなったのか。それとも風邪を引かないか心配してくれたか。かわいいやつめ)。目をこすりながら体を起こすと、愛犬はすでに隣の部屋へ去り、犬用トイレには特大のうんちがとぐろを巻いていた。
全国に保護を待つ犬猫がいる。11月は東京都独自の動物譲渡促進月間。保護された動物の命を守る運動で、譲渡事業に関する情報発信を強化している。北海道にもあっていいキャンペーンだ。(輝)