歩きスマホの危険性 視界狭まり歩行も不安定に
- 2024年10月10日
歩行中のスマホ操作、いわゆる歩きスマホが衝突や転倒リスクになることは周知の事実だ。その要因は、スマホの画面を注視することで視界が狭まり、目の前や足元が見えにくくなるためと考えられている。京都大学大学院情報学研究科(京都市左京区)の野村泰伸教授の共同研究グループの実験により、別の要因も関与している可
歩行中のスマホ操作、いわゆる歩きスマホが衝突や転倒リスクになることは周知の事実だ。その要因は、スマホの画面を注視することで視界が狭まり、目の前や足元が見えにくくなるためと考えられている。京都大学大学院情報学研究科(京都市左京区)の野村泰伸教授の共同研究グループの実験により、別の要因も関与している可
米国人各世代のがん罹患(りかん)率を調べたところ、17種のがんについて若年層で高いことが分かったと、同国などの研究グループが発表した。 研究グループは、2000~19年に25~84歳で、34種のがんのいずれかと診断された2365万人超と、25種のがんのいずれかで死亡した約735万人のデータ
進行がんの合併症の一つで、体重減少や食欲不振が起こる「がん悪液質」。生活の質(QOL)やがん治療にも悪影響を及ぼすため、予防に努め、早めに治療を開始することが重要だ。東京医科歯科大学病院(東京都文京区)臨床腫瘍科の浜本康夫教授は「代表的な症状に気付いたら、遠慮せず主治医や看護師に相談してほしい」と
遺伝的に肥満になりやすい人でも、健康的な生活習慣を取り入れることで、一定程度の肥満リスクの低減効果が得られたと、岩手医科大の研究グループが発表した。 研究グループは、日本人を対象とした遺伝的な肥満リスクを予測する計算式を開発し、東北地方在住の男女約7万人のスコア(肥満PGS)を算出。スコア
女性の妊娠前にパートナーの男性がB型肝炎ウイルス(HBV)に感染することと、出生児の先天性心疾患(CHD)リスクとの関連が示されたと、中国の研究グループが発表した。 妊娠前または妊娠中の女性のHBV感染と出生児のCHDとの関連は指摘されているが、男性については不明だった。 研究グル
母親が妊娠中に肥満であることが、生まれてくる子どもの「乳児突然死(SUID)」のリスク上昇に関係することが分かったと、米国とニュージーランドの研究グループが発表した。 研究グループは、米疾病対策センターのデータを用い、妊娠中の肥満とSUIDの関係を調べた。対象は、2015~19年に在胎28
日本人の6人に1人は、足の皮膚か爪に水虫がある。原因の「白癬(はくせん)菌」というカビを殺す抗真菌薬で治療可能だが、白癬菌の中には耐性を示す菌もある。この問題を研究する新座志木中央総合病院(埼玉県新座市)皮膚科の比留間淳一郎部長に現状と対策を聞いた。 ▽治せない病気に? 比留間部長
陰嚢(いんのう)が突然激しく痛んで腫れる急性陰嚢症の中でも、最も緊急性が高いとされる「精巣捻転症」。思春期に発症しやすく、受診や診断、処置が遅れると、精巣が壊死(えし)して機能を失う危険が高まる。 発症率は決して高くはないが、倉敷中央病院泌尿器科の井上幸治主任部長は「思春期の男子とその保護
手足の爪の周囲にできる爪囲炎(そういえん)は、がん治療の副作用で見られる場合がある。痛みなどのために日常生活に少なからず影響するが、国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)皮膚腫瘍科の山崎直也科長は「副作用はつらいかもしれませんが、薬の抗腫瘍効果の表れとも考えられます。爪囲炎の対処法はいろいろ
酒の種類別に痛風リスクとの関連を調べたところ、ロング缶1本分にほぼ相当する量のビールなどを摂取すると、男女ともリスクが上昇していたと、中国の研究グループが発表した。 研究グループは、2006~10年に英国の大規模研究に参加した男女40万1128人(平均年齢56歳)の飲酒状況と、痛風リスクと
パートナーとの子づくりによるプレッシャーから勃起障害(ED)に陥る通称「妊活ED」。昭和大学藤が丘病院(横浜市青葉区)泌尿器科の佐々木春明教授は「一般的なEDとは異なり、ご本人に自覚がないのが特徴です」と話している。 ▽40歳以下に多い 十分に勃起しない、または勃起が持続せず性交渉
拡張期血圧(最低血圧)が高い女性は、片頭痛になりやすいことが分かったと、オランダの研究グループが発表した。 片頭痛と心血管疾患との関連を示す報告はこれまでにもあったが、同疾患の危険因子と片頭痛との詳細な関連性については不明だった。 研究グループは、オランダの大規模研究参加者のうち中
睡眠に関する調査を行ったところ、30代と40代の女性のうち7割弱が「睡眠で疲労が取れない」と回答したと、大正製薬(東京都豊島区)が発表した。 同社は3月、全国の男女20~69歳の2500人を対象に、睡眠に関する調査を行い、年代ごとの悩みについて調べた。 その結果、20代と30代の男
更年期に関する調査から、夏は体感温度の急激な変化で自律神経の乱れ「ホットフラッシュ」が起こる一方、冬は冷え性を訴える人が多く、季節によって症状に違いがあったと、漢方薬メーカーのクラシエ薬品(東京都港区)が発表した。 同社は7月、全国の45~54歳の女性412人を対象に、更年期の症状への悩み
認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」と「主観的認知機能低下(SCD)」がある高齢者を対象にした研究で、抹茶を継続的に摂取することで、表情から人の感情を読み取る「社会的認知機能」の改善が見られたと、筑波大などの研究グループが発表した。 研究グループは、60~85歳の高齢者99人(M
米国人のデータを解析した結果、成人男性ではビタミンB1の摂取量が多いと、高尿酸血症のリスクが低下することが分かったと、中国の研究グループが発表した。 尿酸は、細胞や食べ物に含まれるプリン体という成分が肝臓で代謝されたもの。体内で過剰に蓄積され高尿酸血症になると、痛風のリスクとなる。
過去70年で、座業中心の職業が増え、仕事時の身体活動強度(METs)が低下していたと、東京大などの研究グループが発表した。 METsは、安静時のエネルギー消費量を1として、ある活動がその何倍に相当するかを表す指標。研究グループは、1953~2022年の就業者数に関するデータなどを基に、年ご
葉物野菜などに多く含まれる硝酸塩が、虫歯予防に寄与する可能性があることが分かったと、東北大大学院などの研究グループが発表した。 虫歯は、口腔(こうくう)内の細菌の塊(プラーク)が作り出す酸によって起こる。一方で、プラークには硝酸塩を抗菌作用などのある亜硝酸塩に変える細菌も含まれている。
家庭の防災対策では、食品や生活用品など物資の備蓄に加え、子どもの精神面を考慮した準備も重要という。セーブ・ザ・チルドレン(東京都千代田区)で緊急支援と防災事業を担当する、防災士の山田心健さんにポイントを聞いた。 まずは物資の備蓄。自宅から速やかに避難できるように、非常用の持ち出し袋を用意し
加糖飲料に課税する「砂糖税(ソーダ税)」の導入は、その地域に住む子どもや若者の体格指数(BMI)の低下に寄与することが分かったと、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、2009~20年に砂糖税が導入されている米カリフォルニア州の4都市に住む男女4万4771人(平均年齢6.4歳)と
苫小牧市は現在、人口17万人を切り、全国と同様に高齢化率30%を超え、25年前の2倍の2000人以上の方が亡くなる多死時代を迎えています。がんになる方も増え、多くの方が治療を受けつつ、抗がん剤の副作用やがんの痛みと闘って日々を暮らしています。その他の病いに苦しみながら、過ごしている人々も多くいます
がんやがん治療などが原因で骨や関節、筋肉や神経といった運動器に障害が起き、移動機能が低下する「がんロコモ」。「がんにかかるとがん治療が最優先されるため、運動器に関しては医療者も患者さんも後回しにしてしまいがちですが、決して軽視できません」と、帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)リハビリテーション
卵、牛乳などを食べるとじんましんが出る食物アレルギーの人に輸血が行われる際、ドナーが採血前に摂取した食品が原因でアレルギーを起こす可能性のあることが分かった。研究を行った信州大学医学部付属病院(長野県松本市)輸血部の柳沢龍准教授に話を聞いた。 ▽進まない原因解明 輸血は、年間100
転倒や交通事故などで頭部を強く打って発症する急性硬膜外血腫は、脳を覆っている硬膜と頭蓋骨の間で出血して血液がたまる外傷だ。出血量が多く重症であれば命に関わる例もある。 水戸済生会総合病院(茨城県水戸市)脳神経外科の井口雅博主任部長は「頭部を強打後に意識がはっきりしていても時間がたって状態が
人間の皮膚には、常在菌と呼ばれる微生物が存在し、お互いバランスを保ちながら共存している。ところが、皮膚の状態が変化すると、バランスが崩れて皮膚トラブルが起こる。マラセチア毛包炎もその一つだ。 東京警察病院(東京都中野区)皮膚科の五十棲健部長は「ニキビと混同されがちですが、原因となる微生物が
アトピー性皮膚炎に関する世代間調査を行ったところ、Z世代で自身の症状をより重く認識する傾向があったと、スペインの研究グループが発表した。 アトピー性皮膚炎は、見た目や症状から患者の生活に影響する。影響の大きさは性別や年齢などによって異なり、症状に対する患者の主観的な評価と、医師の客観的な評
寝具メーカーの西川(東京都中央区)が行った睡眠に関する調査で、約半数の人に不眠症の可能性があることが分かった。 7月、18~79歳の男女1万人に実施。 世界保健機関(WHO)などが作成した不眠尺度に基づき判定したところ、「軽度不眠症の可能性」(26・1%)、「中等度」(15・0%)
2型糖尿病患者のデータを解析した結果、握力が強い人では病状の管理が良好なことが分かったと、川崎医科大の研究グループが発表した。 座っている時間(座位時間)が長いと、血糖管理が不良になることが知られており、糖尿病患者に対しては運動が推奨されている。 研究グループは、全身の骨格筋量や筋
頭痛が原因で夫婦の生活リズムにずれが生じているかを聞いたところ、頭痛持ちの人とそうでない人で認識に差があったと、大正製薬(東京都豊島区)が発表した。 同社は3月、全国の20~60代の既婚者2000人(頭痛あり1000人、なし1000人)を対象に、頭痛に関する認識の相違が日常生活に及ぼす影響
血液のがんであるリンパ腫の一種「ホジキンリンパ腫」。治療の効果が表れやすいがんだが、再発した患者や難治性の患者にも治療手段が増えてきた。国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)血液腫瘍科の伊豆津宏二科長に現状を聞いた。 ▽発熱、体重減少、寝汗 ホジキンリンパ腫は、細菌やウイルス