母親が妊娠中に肥満であることが、生まれてくる子どもの「乳児突然死(SUID)」のリスク上昇に関係することが分かったと、米国とニュージーランドの研究グループが発表した。
研究グループは、米疾病対策センターのデータを用い、妊娠中の肥満とSUIDの関係を調べた。対象は、2015~19年に在胎28週以降に出生した1885万7694人とその母親(年齢中央値29歳)。SUIDは生後7~364日に起こった死亡のうち、「乳幼児突然死症候群(SIDS)」やベッドでの不慮の窒息などによる死亡とした。
分析の結果、体格指数(BMI)がクラス1肥満(30~34.9)、クラス2肥満(35.0~39.9)、クラス3肥満(40以上)のそれぞれで、乳児のSUIDのリスクが高い傾向が見られ、肥満度が上がるほどリスクが上昇した。また、SUIDの発生例の約5.4%に母親の肥満が関係すると推定された。
(メディカルトリビューン=時事)