夜間の光はアルツハイマー病リスク

夜間の光はアルツハイマー病リスク

 人工的な光によって夜が明るい地域の住人ほど、アルツハイマー病の有病率が高いことが分かったと、米国の研究グループが発表した。

   研究グループは、人工衛星の画像と同国の被保険者データなどに基づき、ハワイとアラスカを除く48州の2012~18年における夜間の平均光強度と、アルツハイマー病の平均有病率を算出。48州を光強度の強さで5グループに分け、有病率を比較した。

   その結果、光が強いグループほど有病率が上がり、最も光が弱いグループは、他のグループに比べ有意に有病率が低かった。糖尿病や高血圧などを調整して解析すると有意な関連は消失したが、65歳未満に限定すると関連が維持されており、若年層が夜間の光の影響を受けやすい可能性が示された。

   研究グループは「夜間の光がアルツハイマー病と関わる睡眠障害や、体のリズムの乱れを引き起こす」と考察している。

  (メディカルトリビューン=時事)