渡り鳥でにぎわう 秋のウトナイ湖
- 2020年10月2日
蒸し暑かった夏が過ぎて、爽やかな風が吹く秋がやってきました。自然観察路ではチョウセンゴミシの実や、ツタの葉が赤く色づき、鮮やかです。さて、10月は、夏の間ロシアなどの繁殖地にいた多くの水鳥が、越冬地である本州に渡る途中にウトナイ湖に飛来します。すでに、ガン類やカモ類などが確認されており、ハクチョウ
蒸し暑かった夏が過ぎて、爽やかな風が吹く秋がやってきました。自然観察路ではチョウセンゴミシの実や、ツタの葉が赤く色づき、鮮やかです。さて、10月は、夏の間ロシアなどの繁殖地にいた多くの水鳥が、越冬地である本州に渡る途中にウトナイ湖に飛来します。すでに、ガン類やカモ類などが確認されており、ハクチョウ
鵡川の鉄橋の近くに、鵡川盛土(もりつち)墳墓群(ふんぼぐん)という北海道の指定文化財があります。現地は看板が立っているだけで町民でも知っている方は少ないと思います。この遺跡は昔、汐見遺跡と呼ばれていました。 1963年4月、北海道大学医学部解剖学教室の大場利夫教授が中心となって3日間の発掘
苫小牧市民が文化活動の成果を発表する一大文化イベント、市民文化祭も新型コロナウイルスの影響を受けている。作品展示やステージ発表など多彩な行事を毎年、秋から冬にかけて市内各所で展開しているが、今年は規模縮小や中止を余儀なくされた行事も多い。関係団体の中には独自に発表や交流の機会を設ける動きもあるなど
イランカラプテ(こんにちは)。季節は実りの秋、食欲の秋を迎えました。アイヌ民族はかつて、さまざまな秋の恵みをカムイに感謝しながら、狩猟や漁労、採集で得ていたと想像する方も多いことでしょう。確かにそうではあるのですが、アイヌ民族の暮らしで忘れてはならないのが農耕「トイタ」です。トイはアイヌ語で「土」
小児歯科と矯正歯科の専門医として27年のキャリアを持つ千枝一実院長(61)。妻の喜恵副院長(58)と共に自院の特徴を「今のスタッフがいるからできるんです」と口をそろえる。歯科医師は非常勤の2人を含めて4人。さらに歯科衛生士8人、歯科技工士1人のほか、コンシェルジュのような役割を持つ「クリニカルコー
道内7空港(新千歳、稚内、函館、釧路、女満別、旭川、帯広)の一括民間委託に伴い、千歳市の北海道エアポート(HAP)は1月に7空港ビルの運営権を取得、6月から新千歳空港の運営事業を開始した。蒲生猛社長は「7空港の一体運営は他では(例が)ない。空港利用者は道内航空旅客の98%を占め、社会的意味がある」
アイヌ民族の物語には、さまざまな妖怪が登場する。アザラシなど海の動物霊ルルコシンプもその一つ。絶世の美女に姿を変え、人間に取りついては命を奪う。妖艶な歌声で男たちを海へと誘い込むこともある。そんな恐ろしい魔物も、好きになった男には…。「それで、どうなったの」。アイヌの娘は胸をときめか
2019年6月に経済産業省がカーボンリサイクル技術ロードマップ(行程表)を出した。二酸化炭素(CO2)はこれまで使い切った要らないものだったが、カーボンリサイクルは発想を転換して資源と考える。CO2の炭素を化学品や燃料、鉱物と使えるものに戻し、CO2の排出削減につなげる。 カーボンリサイク
苫小牧のCCS実証試験の目的は、二酸化炭素(CO2)の分離回収から貯留まで、一貫したシステムとして実証し、情報を広く公表してCCSへの理解を深めていくこと。設備の建設や操業を無事故無災害で達成し、安全かつ安心できるシステムであることを確認した。 特筆すべきは地震に関連する不安を、収集したデ
苫小牧CCS促進協議会(会長・岩倉博文市長)は16日、苫小牧CCUS・カーボンリサイクル促進協議会に改組した。二酸化炭素(CO2)を回収、貯留するCCS実証試験の成果を受け、CCSに有効利用(Utilization)の「U」を加えたCCUS、カーボンリサイクルの実証という国の新たな取り組みに地域一
秋の渡りの季節がやってきました。この時季、多くの野鳥たちが冬越しのため、北から南へと移動します。ウトナイ湖にもつい先日、ロシアの大地で夏を過ごしていたマガンやヒシクイが姿を見せました。越冬地である本州を目指す旅の途中、湖で羽を休めているところでした。 このように、自然界に生きる鳥たちの多く
豊かな自然に囲まれた苫小牧市のウトナイ湖野生鳥獣保護センターも、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている。救護セミナーや自然観察会などの行事はすべて中止となり、関係者は「来場者との距離ができた」と肩を落とす。一方で市民とのつながりを保とうと、インターネット交流サイト(SNS)を活用するなど、新
合唱との出合いは、18歳の時。北海道大学に入学して間もなく、友人に誘われるままグリークラブ(男声合唱団)の部室を訪れた際、室生犀星作詞の「ふるさと」が廊下まで聞こえてきた。温かなハーモニーに一瞬で心奪われ、合唱と共に歩む人生をスタートさせた。 小学校中学年の時、音楽の授業で教員に歌詞の読
先日、鵡川の河口に行きました。砂丘にはテンキグサという、麦をたくましくしたような外見のイネ科の植物が繁茂していました。テンキグサのわらを干したものは、テンキというアイヌ民族の伝統的な籠やコダシなどの容器を作る材料になります。この海岸線のどこかに埋もれているものが今回の話の主役です。明治時代に開拓使
新型コロナウイルスの感染拡大によりフェリー業界で旅客や貨物の取り扱いが前年に比べ減少する中、6月中旬に着任した。苫小牧での勤務は初めてで「会社にとって重要な地域。自然も多く、これからさまざまな場所を訪れたい」と印象を述べる。 今年は、毎年書き入れ時となるゴールデンウイーク(GW)の乗船者数
新型コロナウイルスの流行で、苫小牧市内のホテルはバイキング形式の食事提供に頭を悩ませている。感染者数が拡大した当初は感染リスクの高さが指摘され、一斉休止を余儀なくされた食事スタイル。最近は利用者の要望を踏まえて再開に踏み切る施設と、代替策を継続する所とに対応が分かれている。いずれの施設も感染対策を
「きょうは楽しかった?」「うん!」―。苫小牧市緑町の主婦、森友香さん(36)は日課のように、自宅前で認定こども園のバスを出迎える。バスが到着し、ドアが開くと、長女の柚月(ゆずき)ちゃん(3)が笑顔で駆け下りる。友香さんに抱き付き、園の様子などを生き生きと報告。約2カ月遅れで始まった通園は順調で、友
イランカラプテ(こんちには)。白老町の仙台藩白老元陣屋資料館の横を流れるウトカンベツ川。アイヌ民族に伝わる物語によれば、その昔、この川を挟んで両岸から矢を撃ち合う戦いがあったので、ウ(互いに)・トゥカン(矢を射る)・ペッ(川)という地名になったといいます。その戦いの背景には、村同士の闘争があったと
旧上川管内風連町(現名寄市)出身の池田大輔院長(65)は東北歯科大学(現奥羽大学)を卒業後、東京都内で3年、札幌市内で約1年、それぞれ歯科医院で経験を積み、1985年に現在地で開業した。 治療や歯科検診で虫歯のある人が少なくなったことに触れ、「近年は口腔(こうくう)衛生意識が向上している」
道内の高校で約37年間、国語教師や教頭を務め、現在も苫小牧市文化交流センターで行う「とまこまい市民カレッジ」の講師として教壇に立ち、古文や漢文、近代文学を教える。「人生、死ぬまで学生」の理念を胸に、教育と真摯(しんし)に向き合う探究心は絶やさない。 幼少の頃から、絵本を暗唱できるまで読み込
季節の移ろいは早いものです。北海道の短い夏が過ぎ、支笏湖畔の木々も少しずつ色づき始めています。夕暮れもずいぶんと早くなり、秋の始まりを実感するようになりました。 それもそのはず、今月の22日は秋分の日です。秋分の日は春分の日とともに「昼と夜の長さがほぼ等しい」とされています。でも実は昼の時
3年ほど前、妻が突然競馬に興味を持ち始めました。先に言ったように、僕は馬のいないところに住みたいと思っていたくらいなので、最初は競馬には興味はありませんでした。しかし、妻と競馬中継を見ているうち、馬券を買わなければ損じゃないかと思い、馬券を買うように。中継も真剣に見るようになり、馬のいないところに
―胆振東部地震発生から2年を迎えた今の復旧状況の受け止めは。 「住まいの再建、工事等を含め徐々にだが、復興に向けた姿が見え始めている。震災を受けた町ということを忘れられないよう、支援を頂いた皆さんへの感謝と合わせてその過程、取り組みも大切に発信していきたい。昨年7月に町の復興計画を策定し、
小説「少年と犬」で第163回直木賞を受賞した、作家の馳星周さん=浦河町出身、長野県軽井沢町在住=の講演会(苫小牧市文化団体協議会主催)が8月23日、苫小牧市民会館で開かれた。講演内容を2回に分けて紹介する。 ◇ ◇ 苫小牧に来るのは本当に久しぶりです。先ほど控室に”ガ
―胆振東部地震発生から2年を迎えた今の復旧状況をどう受け止めているか。 「仮設住宅は入居期限が10月末と11月末に分かれているが、町内3地区で建てている地域優良賃貸住宅3棟6戸が今月末に完成すれば仮設住宅暮らしはすべて解消される見通し。ペットと同居可能な住宅についても、町営住宅や道から無償
2018年9月に北海道全域を襲った胆振東部地震から6日で丸2年を迎えた。大きな被害を受けた厚真、安平、むかわの3町の町長に復旧工事の進捗(しんちょく)状況や見通しなどを聞いた。 ―復旧、復興状況をどう受け止めているか。 「国や道、町が発注した復旧工事は順調に進んでおり、町民からも評
むかわ町の建設水道課技術グループに勤務する西尾礼央奈さん(24)=千葉県出身=は、胆振東部地震から約1カ月後、同町のボランティアに参加したことがきっかけで、今年の春、町職員になった。その根底にあるのは「力になりたい」という思い。「まだ駆け出しだが、専門的な知識を深めて住民の意見を大事にしながら日々
1979(昭和54)年夏、苫小牧市青葉町の自宅に届いた回覧板に少年野球チーム大成クラブの勧誘ビラが挟まっていた。小学2年生になった長男に野球をさせたいと考えていたころ。指導者募集の一文もあり、「お手伝いしてみるか」と掛橋仁一さん(73)は軽い気持ちでチームの会合に足を運んだ。その後間もなく、グラウ
「この2、3年に日本の未来が懸かっている」。新型コロナウイルスとの戦いについて「人類の歴史は感染症との戦い。時間はかかるかもしれないが、ワクチン開発やPCR検査を使った囲い込みで怖くなくなるだろう」と話す。一方で「問題は日本のIT(情報通信)化の遅れ」と警鐘を鳴らす。 これまで日本はIT分
残暑が厳しい8月末の放課後。安平早来中学校ソフトテニス部の部員は、重い荷物を背負って町内大町の仮設校舎からの長い坂道を上っていた。目的地はときわ公園のテニスコート。15分ほど歩いて到着するとすぐに準備し、1時間20分足らずの決して十分とは言えない時間内で黙々とボールを打ち込む。帰りのスクールバスが