元道警警部 佐藤守さん(73) 子どもたち支え温かいまちづくり
- 2019年9月14日
9月初旬。安平町東早来地区に広がる1000平方メートルの畑に実る無農薬のジャガイモを収穫しているのは、苫小牧市内の子どもたちだ。「青少年の居場所を作り、健やかに育ってほしい」と語る道警OBの佐藤守さん(73)が、苫小牧署とNPO法人子ども総合支援ネットワーク(苫小牧市)の協力を得て、初めて企画した
9月初旬。安平町東早来地区に広がる1000平方メートルの畑に実る無農薬のジャガイモを収穫しているのは、苫小牧市内の子どもたちだ。「青少年の居場所を作り、健やかに育ってほしい」と語る道警OBの佐藤守さん(73)が、苫小牧署とNPO法人子ども総合支援ネットワーク(苫小牧市)の協力を得て、初めて企画した
地域との懸け橋と称される自衛隊の広報・渉外担当。活動の記録、自治体との連絡、報道への対応など、任務は幅広い。第7師団も日頃から積極的な情報発信で、自衛隊への理解や信頼を高めている。昨年9月6日の胆振東部地震後も、現場主義と被災者目線で広報活動を繰り広げた。 司令部総務課の広報・渉外班は、災
陸上自衛隊第7師団で最大の「マンパワー」を誇る第11普通科連隊。昨年9月の胆振東部地震で厚真ダムの応急復旧作業に当たった。地震でダム本体に損傷はなく、「決壊の恐れ」こそなかったが、放水設備が山の崩落で被害を受け、早急な機能回復が求められていた。第7師団は厚真町で人命救助の担当を終えた部隊から、「マ
支笏湖周辺をイメージする色といえば「あお」を思い浮かべます。四季の移ろいとともにその色合いは変化するものの、「あお」が良く似合う地域だと思っています。 日本人は四季を二十四節気で区分するように、色に対する感性も豊かで日本の伝統色といわれる色の中には、青系だけでも「瑠璃色」や「あさぎ色」など
胆振東部地震で交通網が寸断された中、緊急車両や災害派遣車両が現場に駆け付けるため、不可欠な支援活動が道路を切り開く啓開だった。車両を通行させるため、土砂などを取り除き、補修し、救援ルートを確保する作業。主に活躍したのは陸上自衛隊で戦闘部隊の支援、陣地の構築、障害の処理などを担う施設科職種の隊員ら。
昨年9月6日の胆振東部地震は関連死を含めて44人が犠牲になった。中でも厚真町では大規模な土砂崩れが家屋をのみ込んだが、自衛隊、警察、消防が総力を挙げて発災から約94時間で全員を発見した。陸上自衛隊第7師団(司令部・東千歳駐屯地)は人命救助に約4500人を投入し、生存者を含めて26人を発見した。
2018年9月6日午前6時ごろ、陸上自衛隊東千歳駐屯地を小型車両で出発した。行き先は厚真町吉野地区。地震による甚大な土砂災害を受け、派遣する大型車両が通行できるかを確認する「偵察」が任務だった。道路が地割れなどであちこち寸断する中、状況をつぶさに調べながら前進した。 厚真に入って橋梁(きょ
苫小牧市の二千翔(にちか)が運営する、グループホームほたる。近くには大きな公園や小中学校、保育園などがあり、子どもたちの元気な姿を身近に感じながら、69歳~99歳の高齢者18人が暮らしている。 入所者一人ひとりの長年の生き方を尊重し、その人らしい生活を送れるような支援と、家庭のようにくつろ
胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真、安平、むかわの3町は最優先課題である町民の生活再建と復旧復興をまちの未来にどう結び付けるか模索している。 今年7月に復興計画を取りまとめたむかわ町は同月、生活再建と足並みをそろえる形で「町地域商社」(仮称)の設立準備会を立ち上げた。地域力を結集したまち
「きれいになってよかった。お父さんが来たよ」 千歳市北信濃で8月、元教員の前田敏章さん(70)=札幌市=は工業団地の道路脇にひっそりとたたずむ観音像の前にいた。生い茂る雑草を抜き取り、丁寧に水拭きした。観音像を見詰めながらそっと手を合わせ、心の中で話し掛けた。 像の名前は「聖千尋観
「一度失った明るさを私たち子どもの力で取り戻したい」―。むかわ町の鵡川中学校に通う高田真愛さん(15)=3年=が語る未来への思いだ。震災から1年。家族と過ごす自宅や友人がいる学校など楽しい時間の中にも、どこか不安を感じ「今も余震があるたびに9月6日の恐怖を思い出してしまう」と今の心のありようを振り
―この1年を振り返っての心境は。 「昨年の9月6日は忘れることのできない1日となった。全町民がかつてない震災を経験した。今もなお90世帯140人が仮設住宅に入居し、この1年で(町内から)300人を超える人口が流出し過疎化に拍車が掛かっている。鵡川―穂別間は車で移動に40分ほどかかる距離。テ
8月27日の正午すぎ。厚真町本郷の仮設住宅内にある談話室に10人ほどが集まっていた。昼食を一緒に食べながら交流してもらおうと、苫小牧の団体が今年6月から月1回程度のペースで開催している交流サロン「ともカフェ」。スタッフが手作りした天ぷらうどんを味わいながら、「最近、なんだか寒いね」「今度みんなで焼
―胆振東部地震発生からこの1年を振り返っての心境は。 「通常の1年よりも何倍も濃密だった。道路は本格的な工事が進んでいるが、早来中学校に関してはまだ仮設校舎で勉強している状態。速やかに行わなければならないことと、長期間かけて行うものがある。まだ入り口の事業が多いが、長期避難指示区域で2、3
「何にしようかしら」 「野菜たっぷりの料理がお薦めかな」 厚真町京町の仮設店舗「Shijima Yoga Studio&Cafe(シジマヨガスタジオアンドカフェ)」。店内では、店主の北條佳苗さん(42)と3人の女性客が和やかな雰囲気で会話を楽しんでいた。そんな何気ない日常風景を取り
胆振東部地震発生から6日で1年を迎える。甚大な被害を受けた厚真、安平、むかわ各町の町長にこの1年を振り返ってもらうとともに、復旧復興に向けた取り組みなどを聴いた。 ―震災から1年を前に現状をどう受け止めているか。 「早いようで大変な1年だった。発生当時の危機的状況から関係機関の協
「一瞬声が出た後は言葉にならなかった」。厚真町の米農家、末政知和さん(26)はかつて豊かな稲穂を実らせた水田があった場所に立ちながら、1年前を振り返った。 大きな揺れの後、食器が散乱する自宅を飛び出し、毎日通う幌内の水田へ。目の前の田んぼには大量の土砂が流れ込み、農業機械も土の中。あまりの
白老町虎杖浜地区のポンアヨロ川河口左岸に立つアヨロ鼻灯台から、海岸に沿って虎杖浜側を眺めると、海岸からやや上がった場所に、陸地が湾のように内陸側に入り込んだ地形が見えます。そこはアイヌ語で「オソロコッ」と呼ばれ、昔から物語と共に言い伝えられてきた場所です。 「オソロコッ」とは、そのまま日本
岡田 路明(おかだ みちあき) 札幌市生まれ。札幌商科大卒。1977年から白老のアイヌ民族博物館に勤務。各地の伝承者を訪ね、アイヌ文化の調査と収録を行う。98年の苫小牧駒沢大開学時から非常勤講師として「アイヌ語」の市民講座を担当。2006年、アイヌ文化関連科目の専任教授に就任。現在、同大の客員教授。
5月の総会で15代目会長に就任した。2010~12年度には、副会長を務めている。 一般社団法人への移行手続きが完了し今年度、新たな一歩を踏み出した。「一般社団法人への移行は10年来の課題だった」と強調。「役員、理事も新しくなった。会則や規約を見詰め直し、新たな仕組みをつくっていけたら」と語る。