心不全患者、フレイルにも注意
- 2024年5月21日
心不全で入院する患者を対象にした調査で、複数のフレイル(加齢に伴う心身の衰え)を合併することは死亡率の上昇と関連していることが分かったと、順天堂大大学院などの研究グループが発表した。 フレイルには(1)身体的(身体機能が低下)(2)社会的(人との交流機会が減少)(3)認知的(身体と認知機能
心不全で入院する患者を対象にした調査で、複数のフレイル(加齢に伴う心身の衰え)を合併することは死亡率の上昇と関連していることが分かったと、順天堂大大学院などの研究グループが発表した。 フレイルには(1)身体的(身体機能が低下)(2)社会的(人との交流機会が減少)(3)認知的(身体と認知機能
昨年12月に亡くなった歌手の八代亜紀さんは皮膚筋炎に罹患(りかん)していた。筋肉の炎症によって痛みや筋力の低下が生じる病気で、八代さんのように肺の合併症で命を落とすこともある。福岡赤十字病院(福岡市南区)膠原(こうげん)病内科の井上靖部長に原因や治療について聞いた。 ▽免疫の異常で
胃酸が逆流し、食道の粘膜が炎症を起こす逆流性食道炎では、胸焼けや酸っぱい物が込み上げるなどの症状が表れる。症状の強さは生活の変化に影響されやすい。 虎の門病院(東京都港区)消化器内科の落合頼業医師は「患者さんが生活情報や症状による生活の質(QOL)を医師に伝え、より良い治療を目指す『ペイシ
話すときに、同じ音を繰り返したり、言葉に詰まったりする吃音(きつおん)。保育園・幼稚園児の中には、吃音をまねされたり、笑われたりしてつらい思いをする子も。九州大学病院(福岡市東区)耳鼻咽喉・頭頸部外科の菊池良和外来医長は「保護者や園の先生が吃音を理解し、からかいをやめさせて、本人が安心して話せる環
夜間頻尿とは「夜間排尿のために1回以上起きなければならないという訴え」と定義されています。どのくらいの割合の方がこれに当てはまるかはさまざまな報告がありますが、一般的には若年者は10~30%、高齢者では40~80%とされており、加齢とともに夜中にトイレに行く方が多くなります。特に夜間に3回以上トイ
リステリア症は、土の中などにいるリステリア・モノサイトゲネスという細菌に汚染された食品を介して伝染する感染症だ。健康な人は感染しても数日で自然治癒するが、妊婦や高齢者、免疫機能が低下した人は、重症化して命に関わるケースも。症状や予防法などを埼玉医科大学総合医療センター(埼玉県川越市)総合診療内科の
がん細胞の遺伝子変化を調べる「がん遺伝子パネル検査」に関するアンケートで、満足度が64・5%に達したと、東京大医学部付属病院などの研究グループが発表した。 同検査は、標準治療がない場合などに、多数のがん遺伝子を一度に調べ、個々の患者に適した治療法を探す目的で行われる。 研究グループ
長期療養中の血液がん患者がペット型ロボットと過ごしたところ、一定のストレス改善効果があったと、東京医科大の研究グループが発表した。 血液がん患者は免疫機能が低下するため、無菌室での長期療養を余儀なくされる。 研究グループは、2020年2月~22年8月に同大病院の造血幹細胞移植を予定
休日の飲食の増加で体重が増えることを「ホリデー・ウエイト・ゲイン」と言う。週末のわずかな体重増加も、長年積み重なれば大幅に太ることになりかねない。医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府摂津市)身体活動研究部の山田陽介室長に対策を聞いた。 ▽食事増加、活動低下 欧州で行われた1000人規
介護者の状態や負担感を簡易に評価できる質問票を作成したと、国立長寿医療研究センターなどの研究グループが発表した。 家族の介護は自己肯定感の向上などを得られる半面、介護者の心身の健康を損なう、経済的負担が増えるといった負の影響もある。介護者の状態を評価し、必要に応じて支援に結び付ける質問票「
健康な食事は、子どもの成長に欠かせない。だが朝食を週1回以上抜いている子どもは13%に上り、保護者の食に関するリテラシー(知識や能力)が十分でないほど子どもが朝食を抜く傾向が強まる_。国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)と新潟県立大(新潟市)などの研究グループは3月、このような調査結果
吐き気、嘔吐(おうと)、食欲不振、眠気など、多くの妊婦が経験するつわり。妊娠5週頃から始まり、10~12週頃に落ち着いてその後徐々に自然消失する場合が多く、「我慢するもの」と考える人も少なくない。一方、「重篤な合併症が起こり得る極めて強い吐き気や嘔吐は治療が必要です」と宮の沢スマイルレディースクリ
化粧をしたまま運動すると皮膚表面の油分が減り、乾燥につながる可能性が示されたと、米国などの研究グループが発表した。 研究グループは、健康な大学生の男子20人(平均年齢26・3歳)と女子23人(同23・1歳)に、額と頬の片面(右か左)にファンデーションを塗布した状態で20分の歩行運動を行って
排卵障害を起こし不妊の原因にもなる多嚢胞(たのうほう)性卵巣症候群(PCOS)の患者は、中年期に認知機能の低下が起こりやすい可能性があると、米国の研究グループが発表した。 PCOSは肥満や糖尿病に関連するとされるが、認知機能との関係は明らかでない。研究グループは、1985~86年に米国の研
配偶者が心筋梗塞などの心血管疾患を発症した人は、自身のうつ病リスクが高まることが分かったと、京都大などの研究グループが発表した。 研究グループは、全国健康保険協会に加入する27万7142組の夫婦(平均年齢58.15歳)を対象に、2016~21年度に最大6年の追跡調査を実施。配偶者の心血管疾
砂糖または人工甘味料が添加された甘味飲料を1週間に2リットル以上飲む人は、飲まない人と比べて不整脈の一種である心房細動の発症リスクが高い可能性が示されたと、中国の研究グループが発表した。 研究グループは、英国の大規模研究に参加した20万1856人のデータを分析。甘味飲料や天然果汁飲料の摂取
夜、十分に眠ったはずなのに日中に強い眠気に襲われ眠ってしまい、学業や社会生活に支障を来す。そのような状態が3カ月以上続く病気が「特発性過眠症」だ。長崎大学病院(長崎市)総合診療科で睡眠・覚醒障害外来を担当する近藤英明医師は「子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の患者がいます」と話す。 ▽朝も
高い気温にさらされると急性脳梗塞を発症するリスクが高まると、中国の研究グループが発表した。 研究グループは、2019~21年の暑い時期(4~9月)に中国の脳卒中センターに入院した急性脳梗塞の成人患者8万2455人(平均年齢65.8歳)のデータを分析。脳梗塞を発症した時間からさかのぼり、居住
新型コロナウイルス感染症の後遺症を訴える患者のうち、一部で他の病気が発見され、特に高齢者でその割合が高かったと、岡山大の研究グループが発表した。 研究グループは、2021年2月~23年6月に同大学病院のコロナ・アフターケア外来を受診した患者731人のデータを分析。その結果、新たな病気が50
スポーツに打ち込む成長期の子どもには、鉄不足による鉄欠乏性貧血がしばしば見られます。貧血になると疲れやすくなったり練習についていけなくなったりする恐れがありますので、予防が大切です。 赤血球に含まれるヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ働きを持っており、鉄とたんぱく質からできています。鉄が不足
トゥレット症は、奇声を発する、首を振るといった行為を無意識に繰り返す病気だ。日常生活に支障が及ぶことや周囲から奇異の目で見られることがあり、本人の自己評価を大きく下げる。東京大学医学部付属病院(東京都文京区)こころの発達診療部の金生由紀子部長は「周囲の人は、さりげなく見守ってください」と話す。
他人のたばこの煙にさらされる「受動喫煙」。がんや脳卒中、心筋梗塞などさまざまな疾患のリスクを上げることが、国内外で積み重ねられた研究結果を基に確認されている。このうち肺がんのリスクを上げるメカニズムを、国立がん研究センター(東京都中央区)などのチームが4月、発表した。 チームは女性の肺腺が
糖尿病の治療を集中的に行うことで、患者の歯周病も改善することが分かったと、東京医科歯科大大学院などの研究グループが発表した。 歯周病は、歯茎に炎症が起きる「歯肉炎」と、それが悪化して歯を支える骨が失われてしまう「歯周炎」の総称。糖尿病との関連が報告されているが、糖尿病治療が歯周病に与える影
大麻の使用で、心筋梗塞などのリスクが高まる可能性が示されたと、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、2016~20年に行われた健康に関する調査に参加した米国成人43万4104人(平均年齢45・4歳)のデータを解析。過去30日間の大麻使用と心筋梗塞などの心血管疾患との関連を調査した
少量の飲酒で、顔の紅潮や頭痛、動悸(どうき)といったフラッシング反応が出る人は、新型コロナウイルスに感染しにくい可能性が示唆されたと、佐賀大などの研究グループが発表した。 フラッシング反応は遺伝子変異によるもので、アジア人に多く日本人の約半数が該当するとされる。 研究グループは、ア
麻疹(ましん、はしか)の感染報告が世界的に相次いでいる。国立感染症研究所(東京都新宿区)によれば、今年に入ってからの国内感染者数は4月9日時点で計22人に上り、すでに昨年1年間の約8割になった。米国や欧州などからも多くの報告が上がっている。 原因についてKARADA内科クリニック五反田(同
乳製品の摂取により、健康に好影響を及ぼすとされる「奇数脂肪酸」の血中濃度が高まる可能性が示されたと、東北大などの研究グループが発表した。 奇数脂肪酸とは脂質の一種で、脂肪酸を構成する炭素原子の数が奇数のものを指す。主に牛や羊などの乳製品に含まれ、近年、糖尿病や心血管疾患、心不全などのリスク
慢性腎臓病(CKD)患者は健康な人よりも塩味を感じにくく、無意識に塩分摂取量が増えている可能性が示されたと、京都府立医科大などの研究グループが発表した。 研究グループは、健康な人125人(平均年齢38歳、男性50人)とCKD患者70人(同66.5歳、41人)にさまざまな濃度の味覚試験を受け
首都圏、中京圏、近畿圏の成人を対象にした調査から、厚生労働省が推奨する1日の身体活動量を満たしていたのは約半数だったと、公益財団法人明治安田厚生事業団などが発表した。 厚労省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、推奨される1日の身体活動を成人で60分、高齢者で40分とし
行楽シーズンを前に、家族旅行を計画する家庭も少なくないだろう。旅は子どもがさまざまな経験をする機会だが、ぜんそくのある子どもにとっては、旅先で突発的な発作が起こるリスクが潜んでいる。ぜんそく児と家族が旅を楽しいイベントにするためのポイントを群馬大学大学院(前橋市)小児科学分野の滝沢琢己教授に聞いた