スポーツの秋 佐瀬(させ)英明(ひであき)
- 2023年10月10日
今年の夏は苫小牧市らしからぬ暑さで、体を動かすこともままならない日々が続きましたが、ようやく過ごしやすい爽やかな季節になってきました。 秋といえば、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋などさまざまにありますが、日頃の運動不足を気にしている身には「スポーツの秋」が頭をよぎります。10月は国民の祝日「
今年の夏は苫小牧市らしからぬ暑さで、体を動かすこともままならない日々が続きましたが、ようやく過ごしやすい爽やかな季節になってきました。 秋といえば、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋などさまざまにありますが、日頃の運動不足を気にしている身には「スポーツの秋」が頭をよぎります。10月は国民の祝日「
白老町役場には、熱意ある職員さんがたくさんいます。移住・滞在交流担当(政策推進課地域戦略推進グループ)主任の溝口泰子さんがその一人です。とても笑顔がすてきな30代くらいの女性で、役場で会うといつも笑顔で手を振って最近の世間話をしてくれます。 出会ったのは昨年の11月、白老町移住PR動画を作
苫小牧発明研究会(事務局は電気工事西川組)は1985年の発足以来三十数年、「エコ遊び」や「宝起こし」などを毎年実施してきました。当時は、物が何でもある時代ではなく、自分たちが困ったことについて、いろいろと発想し、創造し、試作を何回も繰り返し、「ものづくり」をしてきました。そのことがきっかけで子供と
会う方によく言われます。「どれが本業ですか?」「なぜ、いろいろやるのですか?」と。 エステサロンで起業し、その周知のためにイベントに参加し、やがて自分で開催するようになりました。仕事とイベントとのバランスが取れてきた頃にコロナ禍で休業し、イベントも中止となりました。収入がなくなって、どうや
2019年、苫小牧市の市民参加演劇で長年演出をされてきた鳥嶋清嗣郎さんから引き継ぎ、演出を担当することとなる。 しかしふたを開けてみると、退職後に自分の時間とお金をふんだんに使ってきた鳥嶋さんがつくり上げたシステムは、仕事と演劇を両立させる自分たちには少々酷な仕組みだった。参加者の作品へ向
北海道に来る前、東京の四ツ谷という町に暮らしていた。四ツ谷には映画「君の名は。」のメインビジュアルとなっている有名な階段が家の近くにあり、国内のみならず海外からも多くの人が訪れていた。その映画では、都会と田舎の男女が入れ替わって生活をするシーンが出てくる。 四ツ谷にいた頃の僕は映像制作会社
祖父母の話。私には父方に96歳の祖母、母方に91歳の祖父と87歳の祖母がいる。高齢になり、認知症や足腰の弱りはあるが、今も施設や自宅で暮らしている。 父方の祖母は、祖父が亡くなってから数十年1人で暮らしており、近くに住んでいても私たち家族を頼ることはほぼ無い気丈な人で、散歩中にごみのポイ捨
欧州の最西端にポルトガルは位置しています。欧州大陸の中では日本から最も離れている国ですが、16世紀末ごろから日本に来航して鉄砲を伝来、1860年に日本と修好通商条約を締結するなど、その関係は古くから続いています。 私はこれまでに2回ほど行き、首都リスボン、第2の都市ポルトに加え、ポルトガル
5年前の胆振東部地震が起きた日。 苫小牧市の交通の大動脈「国道36号」は、停電で信号機が止まって行き交う車の列が途切れなく続きました。あの日に限っては、横断歩道を歩行者が渡るのは大変困難でした。 私の住む有明町は国道の海側にあり、避難所や食品店は山側にあります。横断歩道を渡ろうとし
私は仕事以外の活動として、「とまこまいWEB商店会」の会長をしています。この会は、昨年の2月に発足し、同年9月に苫小牧市から認定され、任意商店会となりました。 WEB上でつながる会で、加盟店は現在33店舗(8月現在)。ネット通販の楽天市場にページを持ち、会員は入会特典として、楽天に出品でき
2018年冬、仕事中に1本の電話があった。電話のあるじは群’73のメンバーの永井孝佳さんで、電話は「鳥嶋清嗣郎さんが市民参加演劇の演出を引退するに当たり、鈴木を演出にと名前を出している」との内容だった。 正直驚いた。市民参加演劇は鳥嶋さんが中心となり、群’73が長年携わっていた企画であり、
2年前に厚真町に移住してきた僕は、胆振東部地震が起きたその日のことを何も知らない。突然の大きな揺れも、停電の夜も、大きな被害を生んだ土砂崩れも知らない。当時はテレビのニュースで見た程度で、情報をなぞったところで、本当の意味ではきっと何も知らないのだと思う。行きつけのスナックでふとした拍子に当時のこ
今年は毎日暑い日が続いているが、私は基本的には寒がりだ。対して、夫はとても暑がりだ。夜になると、窓を閉めて寝るか、開けて寝るかで小さなバトルが勃発する。この時、お互いに自分の意見を主張し、人の感じ方や考えは、それぞれ違って当然であるということなど、これっぽっちも考えず、私も夫も持論を展開する。日に
セルビアの首都ベオグラードにニコラ・テスラ博物館があります。皆さまはニコラ・テスラという名前を耳にしたことがあるでしょうか。電気分野においては、白熱電球で有名なトーマス・エジソンに負けないくらいの発明家として知られており、磁石の強さを表す単位「テスラ」として彼の名前が残されています。 テス
二十歳前後の頃、アイヌ民族である萱野茂さんの著書「アイヌの碑」(朝日文庫)を初めて読み、その柔らかい文から温和で清らかなお人柄が伝わってきて、心が打たれたことを今でも覚えています。 当時、私はほぼ家に引きこもりのような状態で、世の中のいろんなものを空虚に感じていました。ぽっかり空いた心に、
苫小牧信用金庫では、地域の活性化や将来に向けた豊かな地域づくりに貢献するためには、地元の教育機関との連携協力が不可欠と考え、2005年から胆振管内の大学・高等専門学校と産学連携協定を締結してきました。これまでに研究への助成、企業からの技術相談の取り次ぎ、サテライト教室や市民公開講座などを実施してい
白老町のまちの情報を発信する大切な紙媒体の広報「元気」を担当しているのは、竹浪恒一郎さんと補佐の藤田幸恵さん。地域おこし協力隊として、どうやって本の活動を広げていこう?と少し迷った時にはいつも、編集室へ伺います。 竹浪さんとは、昨年5月、協力隊の就任式で初めて会いました。「何かあったらいつ
2016年春、リレー・フォー・ライフ・ジャパン(RFLJ)とまこまい実行委員会の事務局長、下村達也さんが突然来社されました。こんなことを始めましたと、RFLJとまこまいの説明をしてくれました。がん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、征圧を目指すチャリティー活動とのことでした。
3年ほど前、ある企業からイベントについて相談され、幾つか企画を提案したことがあります。その中に子どもたちにたくさんの経験をさせるものと、障害を持っている方が車椅子でも普通にワークショップを楽しめるものがありました。 前者は翌年、子どもたちに美容の体験をさせる「美とまkids」として苫小牧市
苫小牧市の小劇場演劇集団「4丁目劇場」との出合いは、高校3年生の夏。代表GOROさん、副代表に阿部隆之さんがいた。鳥嶋清嗣朗さんが代表を務める劇団「群’73」の舞台で出会い、互いに小劇場のお芝居を苫小牧でやりたいと旗揚げをしたそうだ。鳥嶋さんがいなければこの2人は出会わず、自分も演劇と出合うことは
厚真町の厚南デイケアセンターで開かれたパステルアート教室に、小中学生たちが集まった。子どもたちと高齢者の世代を超えた友達づくりを目指したワークショップで、僕もボランティアスタッフとして参加した。 夏休み中の子どもたちの表情には独特な輝きがある。こちらが聞くよりも早く「もう宿題終わったよ」と
看護師をしていると高齢の方と関わる機会が多い。なので、数年前までは、戦争体験をした患者さんからいろいろな話を聞いた。しかし、時代の流れとともに、近ごろは戦争を体験した人、中でも出征した人の話を聞くことはほとんど無い。 実際の体験者のお話は、教科書で習うものとは比べものにならないほどリアリテ
7月の2週目にオランダで開催された自身の研究に関する国際会議に参加してきました。300人以上の研究者が一堂に会する国際会議で、エグモンド・アーン・ゼーという小さな街にあるホテルが会場でした。オランダというと、ミッフィー発祥の街としてユトレヒトを思い浮かべる方が多いかもしれません。今回行った街は、作
今の子どもたちと接していて、心に寂しさを持っていると感じることがあります。若者に優しくなかったり、親が仕事で忙しく子どもとスキンシップが取りにくかったりする社会が、背景にあるのでしょうか。 そんな世の中になった原因について、身近な「野菜」に目を向けて考えてみました。 野菜を作る時、
苫小牧市は、将来の人口減少・超高齢化社会に向けた「持続可能なまちづくり」の実現に向け、2011年「まちなか再生総合プロジェクト」を策定しました。 当金庫も苫小牧市に本店を構える地元唯一の金融機関として、その趣旨に賛同し、まちなかのにぎわい創出に向けた取り組みを一層強化しました。 そ
雪が積もっていた今年の2月ごろ、白老町在住の陶芸家・前田育子さんの工房に初めておうかがいしました。50代の方で、共通の友人に紹介してもらい、3人で育子さんの工房でお茶をすることになりました。 育子さんの作品が並ぶギャラリー兼、上薬を付ける前の器が並ぶ制作場所の一角に座らせていただきました。
災害や不慮の事故などで人生の考え方が変わってしまうことはそうないと思っていたのですが、そんな私が日本人の2人に1人がなるというがんになりました。 発見のきっかけは、2011年4月の健康診断で胃の上部に影があると言われたこと。1年後、内視鏡で健康診断を受けたところ、数カ所調べられました。後日
夏は嫌いです。8月生まれなのに暑さに弱く、常に体調不良。そして13年前からは、悲しい季節になりました。親として、何でも話せる親友として、大好きだった母が亡くなったから。 母が倒れたという父からの連絡で実家へ向かい、救急車に搬送される前の母に呼び掛けると、うんうんとうなずきました。救急隊員さ
1997年11月、苫小牧市文化会館大ホール。客席数は約500席。初めてホールで観劇をした。苫小牧の劇団群’73による成井豊(劇団キャラメルボックス)・作、鳥嶋清嗣朗・演出の「ナツヤスミ語辞典」。大きな舞台を駆け巡る多数の出演者、たくさんの照明、大音量の音楽。学校に押し付けられて見た舞台ではなく、観
公営塾「よりみち学舎」に通う生徒との関わり方を悩みながら、自分なりの理想を追い掛けるその中で、時折思い出す先生がいる。高校生の頃に出会った数学の講師。必死に解いた僕の解答を見て「この解き方、渋くていいね」と、俵万智のサラダ記念日みたいに言ってくれた。それがうれしくて、恨んでいたくらい嫌いだった数学