3000円の使い道 川田(かわた)幸香(さちか)
- 2023年7月25日
私は成年後見人をしている。成年後見人は、預貯金などの財産を管理し、本人の希望、身体・生活の様子などを考慮して、必要な福祉サービスや医療が受けられるようサポートする。金銭管理も役目の一つであるため、本人の思いを第一に考えながら懐事情をみて管理を進めることになる。 自分の金銭を第三者が管理する
私は成年後見人をしている。成年後見人は、預貯金などの財産を管理し、本人の希望、身体・生活の様子などを考慮して、必要な福祉サービスや医療が受けられるようサポートする。金銭管理も役目の一つであるため、本人の思いを第一に考えながら懐事情をみて管理を進めることになる。 自分の金銭を第三者が管理する
欧州スロバキアの首都ブラチスラバにある旧市街散策が、この国の観光の一番の楽しみです。ウィーンからクルーズ船でドナウ川を1時間ちょっと下ると、ローマ時代に重要なとりでとして栄えたデヴィーン城跡が左手に見えてきます。 さらに進むと、だいだい色の屋根をした白い壁が特徴的なブラチスラバ城が見えてき
いぶり勧学館の窓ガラスは、1カ所割れている。とある少年がバスケットボールで遊んでいて、足で蹴飛ばした先が、もともと古いアパートの薄い窓。あっけなくパシャンと割れた。 私も子どもの頃から周りの人にはたくさん迷惑をかけてきたし、割れた瞬間の彼の動揺を見ると、怒る気持ちにはならなかった。
高校生の夏季スポーツの祭典、インターハイ(全国高等学校総合体育大会)が、36年ぶりに北海道を主会場に開催されます。高校スポーツの全国大会として、誰もが目標とする大会であり、全国各地から激戦を勝ち抜いた選手たちが集結します。 苫小牧市では、ソフトテニス・テニスの大会が開かれます。高校生のトッ
カメラのむらかみさんは、白老でお世話になっているお店の一つ。移住して1週間もたたないころ、散歩をしていると、ふと目に入ったまちのカメラ屋さん。吸い込まれるように中に入りました。 出迎えてくれたおじいちゃん、村上和義さんの笑顔にほっと一安心。右手奥の棚一面に並んだ、昔のカメラコレクションの膨
王子製紙日南工場(宮崎県日南市)での安全衛生研究発表会に出場するため、初めて九州に行きました。 翌日は視察研修で、雨の中、工場内を案内していただきました。自分がよく知る苫小牧工場の新聞用紙の機械設備と違い、主力生産物の上質紙や情報用紙など、生活に密着した製品が生産されていて、用紙を作る機械
今月は私にとって二つのイベントがあります。一つは、2日に恵庭市で開催させていただいた「美とまるしぇ」。4年前にJR苫小牧駅横の市まちなか交流センター・ココトマで始め、気付けば16回目となりました。 あるイベントの打ち上げでたまたま横に座った方から、「美容とマルシェを一緒にし、ママ世代に楽し
1997年10月。苫小牧中央ボウル1階。今は苫小牧シネマトーラスになっているその場所は、がらんとした空きテナントだった。その場所に暗幕が張られ、床に黒塗りのベニヤ板、お酒のカートンとござでひな壇が出来上がっていく。紛れもなく暗黒の空間、劇場がそこにあった。「小劇場」と言うらしい。 ひょんな
6月の夏日、よりみち学舎の生徒たちと厚真町内に住む堀田祐美子さんのシイタケ農園のお手伝いに参加させていただいた。原木シイタケの栽培はおよそ半年をかけて、さまざまな工程を経て行われるという。その日はビニールハウス内に組まれたミズナラの原木、およそ1万本の上下左右をひっくり返す「天地返し」を行う。原木
私は、このコラムをコミュニティナースとして書かせていただいている。コミュニティナースとは「地域の中にいて、健康的なまちづくりをする医療人材」。活動場所は病院や介護事業所ではなく「住民のそば」だ。飲食店やガソリンスタンドなど、人はさまざまな場所で活動しているので、医療や介護が必要になる以前から、日常
欧州にあるスロバキアは、かつてはチェコスロバキアとして一つの国でした。1993年に分離したことでご存じの方も多いかと思います。さらにさかのぼると、以前はユーゴスラビアとしてまとまっていた六つの国の一つでもありました。 私が初めて行ったのは大学院博士後期課程1年生の夏でした。その後、同国の首
祖父母の残した海沿いの古い木造アパートが、2013年に役目を終えた。当時で築40年近くになっており、どうせ取り壊すならと2階海側の内壁をハンマーでぶち抜いた。すると、今まで壁で見えなかった所から、とても美しい夕なぎの海のパノラマが目に飛び込んできた。この場所はまだ何かの役に立てる可能性があるように
苫小牧市が募集している「公園等里親制度」(苫小牧市が管理する公園や緑地などにおいて、ボランティアにより環境美化活動を行い、清潔で美しい街づくりを進める活動)に参加し、木場町の新生公園内にある花時計花壇の管理を行っています。 この活動は、2006年度から18年間継続している取り組みで、役職員
白老町の森野の山で暮らす堀尾さんご夫婦に出会ったのは、こちらへ移住する前の2022年2月のことでした。 堀尾博義さんは、86歳のおじいさん。役場を定年退職された後、周囲に民家のない森野の山に土地を買われ、自分で家を建て、森林の整備をしながら暮らしています。その名も「仙人の森」。 当
王子製紙苫小牧工場構内で、企業の小集団活動(従業員で少人数グループを結成し、目的の達成に向けて共同活動を行うこと)の工場大会があり、協力会社の代表として弊社社員の活動が選ばれました。2023年度の王子製紙全国5工場の安全衛生研究発表会に出場することとなり、5月18日、会場となった王子製紙日南工場(
初めまして。今回ゆのみの執筆メンバーとなりました石澤ともみです。1969(昭和44)年、国鉄職員の父と専業主婦の母の長子として、苫小牧市で生まれ育った53歳です。 執筆メンバーに声を掛けていただいたことは、正直とても驚きで「私で大丈夫?」と思いましたが、とても光栄なことであり、自分の今まで
厚真町に来て、3度目の夏を迎えようとしている。地域おこし協力隊の求人を見つけたのが、ちょうど2年前の今頃だった。もともと東京で会社員として働いていた僕にとって、縁もゆかりもない北海道での新生活。今思うと不思議なくらい不安のようなものは一切なかった。新型コロナウイルス流行による2021年の緊急事態宣
あなたに「あの人どうしてるかな?」と思う相手はいるだろうか。 ゆのみを書くことが決まり、初回の内容は何にしようかと考えながら過ごしていたある日。「ゆのみ、楽しみにしてるね」と、1本の電話を頂いた。相手の方は以前、看護師の有償ボランティアで伺った女性だった。お会いしたのは1年前だが、わざわざ
初めまして。苫小牧工業高等専門学校の奥山由と申します。これから1年間、ゆのみの執筆を担当しますので、よろしくお願い致します。 読者の皆さまはご存じかと思いますが、高等専門学校は中学校卒業後に5年間かけて専門分野について学ぶ学校であり、苫小牧高専では五つの専門分野について学ぶことができます。
とましん結婚相談所をご存じでしょうか。 この取り組みを開始したのは、今から約10年前。少子高齢化・人口減少が大きな社会問題として取り上げられていた頃です。その要因の一つとして、結婚を考えてはいるものの「出会い」の機会に恵まれず、晩婚化・未婚化が進行していることが挙げられ、全国各地で出会いの
白老町に移住し、早くも1年が過ぎました。白老の地域おこし協力隊に着任したのが昨年5月。今年1月より、大町にて「またたび文庫」という本屋を営んでいます。 沖縄県出身です、と自己紹介すると、「遠い所からよく来たねー!」とすぐに顔を覚えてもらえます。これは地の利、でしょうか。 これまで多
私が「ゆのみ」のコラムを執筆するとは思ってもいませんでした。何を書こうかと悩んでいましたが、やはり初めてなので、西川良雄を少し知ってもらうことに致しました。 生まれたのは1951年、福井県から移住した開拓農家の次男として、豊浦町桜無番地で生を受けました。きょうだいは姉、兄、妹と私の4人です
現在、NPO法人ウテカンパで「誰もが自分を生きられる」社会にするために活動しています。そこに至ったのは、「アイヌ」のルーツを受け入れたことが始まりです。 白老町で開店したコミュニティカフェ「ミナパチセ」を拠点にアイヌ文化を発信し、いろいろな所からお声が掛かるようになりました。話を聞いてくだ
私が高専に赴任したのは、かれこれ20年以上も昔の話である。当時、独身者用の宿舎に住んでいて、近所にあった居酒屋の常連だった。苫小牧民報のコラム「ゆのみ」を初めて知ったのも、この居酒屋であった。 「○○先生の今回のゆのみは面白かった。」「○○先生の今回の内容は難しかった。これじゃ読者は分から
5月14日、今年1回目のマラソン大会として「ノーザンホースパークマラソン」に参加した。天候に恵まれ、周囲の声に耳を澄ますと、ランナーは首都圏をはじめ幅広い地域から参加しているようで、コロナ禍後の日常が戻りつつあることを実感する。 午前11時にスタートすると、必死に手足を動かす以外は考えるぐ
35年前。子どもの頃、近所にベレーという6畳ほどの雑貨屋があった。マンションや商業ビルが乱立するほんのわずかな一角。主にキャラクターものを扱う小さなお店。店主のシェリーさんは小柄で物静かなおばあさんで、「万引きはダメよ」というのが唯一の約束事だ。 一方で、あの頃はしつけと称する子どもへの暴
この春も、苫小牧信金には新入職員が入庫し、それぞれの配属先で仕事の第一歩をスタートさせている。 ただ、最近のなりたい職業ランキングでは、ユーチューバーや歌手、俳優、声優の人気が高いと聞く。果たして新入職員の皆さんは希望する職業に就けたのだろうか。 私の場合は憧れの職業もなく親元から
北海道ではいろんな経験をさせていただいています。苫小牧市のぞみコミュニティセンターでは、健康運動ふまねっとの資格を取得して皆さんに楽しく参加していただくことを心掛けて講座を開いています。トレーニング系の講座の講師をしたり、動画投稿サイト「Youtube(ユーチューブ)」にコミセンの公式チャンネルを
ばたばたと過ごしているうちに、北海道での4回目の春がやって来ていた。4月は有給休暇を頂き、ゆっくり過ごそうと思っていたのだが、個人事業の仕事が忙しくて休みらしい休みをほとんど取れず、春を楽しむことができなかったのが悔やまれる。 今年は過去に例のないほど春の到来が早く、とても驚いた。安平町で
先日夏期営業がスタートした札幌もいわ山ロープウェイ。到着地にある山頂の展望台は、札幌市の街並みや夜景が楽しめる観光スポットになっています。その一角に今春、私の制作したモニュメントが設置されました。モニュメントとは、記念碑と訳されるように何かを顕彰したり、祈念のためであったり、発注者の思いを示す立体