被災地で続く「心の健康」調査 震災直後誕生の子や親ら 専門家「支援の継続重要」
- 2025年3月11日
東日本大震災の被災地では、子どもの発達や情緒の問題と、親の心の健康などに関する調査研究が続けられている。震災の発生から11日で14年。専門家は継続した支援の重要性を指摘している。岩手医科大の八木淳子教授によると、岩手、宮城、福島3県で震災後1年以内に生まれた子とその親223組を対象に2015年から
東日本大震災の被災地では、子どもの発達や情緒の問題と、親の心の健康などに関する調査研究が続けられている。震災の発生から11日で14年。専門家は継続した支援の重要性を指摘している。岩手医科大の八木淳子教授によると、岩手、宮城、福島3県で震災後1年以内に生まれた子とその親223組を対象に2015年から
東日本大震災の津波で、最後まで防災対策庁舎に残り避難を呼び掛けるなどして犠牲となった職員の名を刻んだ慰霊碑が9日、宮城県南三陸町の役場敷地内に設置された。発生から間もなく14年。除幕式に出席した遺族は「後世に教訓を伝えていってほしい」と話し、冥福を祈った。慰霊碑は高さ約1・6㍍の御影石製。職員3
国際女性デーに行われた「ウィメンズマーチ東京」で行進する参加者ら=8日午後、東京都渋谷区 国際女性デーの8日、女性への性暴力や差別に反対するデモ行進「ウィメンズマーチ東京」が東京都渋谷区で行われた。参加者は「NO性暴力」などと書かれた紙を掲げてJR渋谷駅周辺を練り歩いた。全国各地では選択的夫婦別姓を
東日本大震災の津波で甚大な被害にあった宮城県石巻市で、震災半年後から、駄菓子を通じて心のケアに取り組んできた団体がある。「つらい経験をした子どもたちが笑顔になる機会をつくりたい」。昨年発生した能登半島地震の被災地でも活動するなど、心に傷を負った子どもたちのサポートを続けている。一般社団法人「ここ
民立民営の東京大空襲・戦災資料センター=2月23日、東京都江東区 一晩で約10万人が犠牲になったとされる東京大空襲。市街地を襲った無差別爆撃を後世に伝えるための公設の資料館は存在しない。「風化が進む」。そんな声も上がる中、80年となる10日を前に、設立を求める動きが出てきた。 1月、映画監督の山田
岩手県大船渡市は9日、先月26日に発生した山林火災について、延焼の恐れがなくなったとして鎮圧を宣言した。市は9日、新たに同市赤崎町4地区の361世帯882人に対する避難指示を解除。残る979世帯2424人への避難指示も、10日正午までに全て解除した。 市によると、火災による建物被害は210棟に
長崎県佐々町が発注した工事を巡り、入札の最低制限価格に近い金額を漏らしたとして、県警は8日、官製談合防止法違反などの疑いで、町長の古庄剛容疑者(77)を逮捕した。 また、公契約関係競売入札妨害の疑いで、会社員の山口情二容疑者(62)=佐々町、その知人で別の会社役員の木田栄三容疑者(53)=同=を
東日本大震災後、今も持ち主の元に戻っていない写真やランドセル、携帯電話などの「震災拾得物」が岐路に立っている。津波被害を受けた岩手、宮城、福島3県の沿岸37市町村のうち、11市町が保管を終了していることが、時事通信社の取材で分かった。発生からまもなく14年。3月での終了や検討中の自治体もあり、今後
東京電力福島第1原発事故後、周辺7市町村に出された避難指示のうち、優先的に除染などが進められた「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)に対する同指示は2023年までに全て解除された。復興拠点では電気や水道などのインフラは整備された一方、病院や商店など日常生活を送るための生活基盤は脆弱(ぜいじゃく)なま
岩手県大船渡市の山林火災で、市は7日、避難指示を一部解除したと発表した。解除されたのは赤崎町の6地区で、415世帯957人が対象。火災発生後、避難指示が解除されるのは初めて。 市は解除の理由について「延焼の恐れがなくなった」と説明。解除区域を今後拡大するかは、ライフラインの影響などを見極めて検
同性婚を認めない民法などの規定を違憲と判断した7日の名古屋高裁判決を受け、原告らは「婚姻の平等にさらに前進した」などと喜びをあらわにした。午前11時すぎ、裁判長が違憲判断を示した判決を読み上げると、原告の鷹見彰一さん(仮名、30代)はかみしめるように何度もうなずきながら聞き入った。閉廷すると廷内に
東日本大震災での震災拾得物の返却事業を続けてきた福島県いわき市は、保管品の劣化や低調な返却実績を理由に3月で事業を終了する。1~2月に行った最後の展示会には約100人が足を運び、約40点が返却された。残された保管品は一部を除き、震災発生日に当たる11日に市内の寺院で犠牲者を供養した上で処分される予
オウム真理教による地下鉄サリン事件が20日で発生から30年を迎えるのに当たり、教団を巡る捜査に長年携わった警視庁の捜査幹部(60)は7日、麴町署で、後輩警察官らに事件を伝え、風化防止につなげるための講話をした。 捜査幹部はこれまでも、警察署や警察学校などで、若手警察官らに教団や事件に関する講話を
同性同士の結婚を認めない民法や戸籍法の規定は、婚姻の自由などを保障した憲法に違反するとして、愛知県の同性カップルが国に1人100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、名古屋高裁であった。片田信宏裁判長は規定について「合理的な根拠を欠く、性的指向による法的な差別取り扱い」と指摘し、法の下の平
特殊詐欺の被害金を持ち逃げした「受け子」の男を暴行したなどとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は7日までに、逮捕監禁と傷害の疑いで、特殊詐欺グループメンバーで職業不詳山崎大輝容疑者(29)=東京都杉並区上高井戸=ら男4人を逮捕した。同容疑者は容疑を否認し、3人は大筋で認めているという。 逮捕容疑
連結部が分離し、緊急停車した「はやぶさ」(左)と「こまち」=6日午後、東京都荒川区 6日午前11時半ごろ、東北新幹線下り上野―大宮間を走行中の「はやぶさ・こまち21号」で車両連結部が分離し、緊急停車した。乗客計約640人にけがはなく、午後2時半ごろにそれぞれ大宮まで運転し、乗客を降ろした。 このた
「まるで納得していない」。原発事故で強制起訴された東京電力元副社長2人を無罪とした最高裁決定を受け、福島原発告訴団団長の武藤類子さん(71)は6日、時折涙を浮かべながら記者会見した。「最高裁の誇りと正義にいちるの望みを懸けたが、3月11日の目前にこのような判断を出されたのは被害者を踏みにじる冷酷さ
東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された元副社長の武黒一郎(78)、武藤栄(74)両被告について、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は5日付で、事故の予見可能性を否定して無罪とした一、二審判決を支持し、検察官役の指定弁護士の上告を棄却する決定をした。史上最悪の「レベル7」
複数の要因が絡み、日本での生活が特に困難な女性がいる。外国人のシングルマザーだ。言葉の壁や在留資格の問題が重くのしかかり、日本人のシングルマザーと比べ、貧困から抜け出すのが難しい場合も多い。8日の国際女性デーを前に、専門家は「国は、彼女たちが安心して日本に住み続けられる環境を整備してほしい」と訴え
福井女子中学生殺害事件の再審初公判を終え、記者会見する前川彰司さん=6日午後、金沢市 1986年に福井市で中学3年の女子生徒=当時(15)=が殺害された事件で、殺人罪が確定し服役した前川彰司さん(59)の裁判をやり直す再審初公判が6日、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)であり、前川さんは「私は無実
東京電力福島第1原発事故で置き去りにされ、野生化したペットの保護活動を続ける男性がいる。福島県浪江町の元原発作業員、赤間徹さん(62)。かつて原発で生計を立てていたことへの責任感から、町内の自宅や実家にシェルターを作り、里親探しなどに取り組んでいる。赤間さんは関東地方で就職後、地元に戻って東電の下
岩手県陸前高田市で、東日本大震災後に地元有志らで始めた、かんきつ類のユズを「北限のゆず」と銘打ってブランド化する取り組みが着実に成果を挙げている。「ユズを通じた交流が、ささやかな幸せにつながれば」。研究会を立ち上げ活動を続ける佐々木隆志さん(65)は、津波をかぶっても実を付けたことから復興の象徴にも
岩手県大船渡市の山林火災は5日も延焼が続き、焼失面積は前日から300㌶拡大し、市面積の約9%に当たる約2900㌶となった。同市では発生以降初めて雨が降っており、盛岡地方気象台によると、同市を含む同県沿岸南部の6日正午までの24時間予想雨量は多い所で40㍉。市は雨が火災に及ぼす影響について、上空から
女性用のジャケットやズボン、スカートにはポケットがないものや、あっても浅いタイプが多い。名刺をしまえず、仕事に不便との声も相次ぐ。ただ近年は、ポケット付きの女性服を増やすメーカーもあり、変化の兆しも出ている。名刺やハンカチはバッグに入れるしかなかった―。会社員の卜沢彩子さん(37)は3年前、就職し
船底に付着するフジツボ(電力中央研究所の野方靖行上席研究員提供) 北海道大の梅沢大樹准教授と電力中央研究所の野方靖行上席研究員らの研究チームは6日までに、フジツボが船底に付着するのを防ぐ新たな化合物を開発した。毒性が低いのが特長で、船の燃費を保ちつつ、海洋環境にも優しい船底塗料への応用が期待される
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の安全性に問題があるとして、広島県などの住民ら337人が同社に運転差し止めを求めた集団訴訟の判決で、広島地裁は5日、住民側の請求を棄却した。大浜寿美裁判長は「原告らの生命、身体、健康などを侵害する具体的危険が生じているとは言えない」と述べた。住民側は控訴する方
拉致問題について講演する蓮池薫さん=5日午後、静岡県島田市 北朝鮮の拉致被害者の蓮池薫さん(67)は5日、静岡県島田市で開かれた内外情勢調査会で講演した。「(拉致問題は)解決していない」とした上で、日本は米国と協調し、被害者と家族が会えるように北朝鮮に求める必要があると訴えた。 蓮池さんは8人の拉
男性用エステ店の客に「女の子が嫌がる行為をしたら罰金」と誓約させた上で、従業員に性的サービスを持ち掛けさせる「美人局(つつもたせ)」の手口で現金を脅し取ったとして、警視庁暴力団対策課は5日、恐喝容疑で、元私人逮捕系ユーチューバー、今野蓮容疑者(31)=東京都新宿区西新宿=と大学生の男(20)=茨城
米軍機が投下した大量の焼夷(しょうい)弾により、一晩に約10万人が犠牲になったとされる東京大空襲から10日で80年となる。直接体験した世代が少なくなる一方、最近になって新たに史料が見つかるケースも。平和を願って過去の惨禍を未来に伝えようと、さまざまな動きが広がっている。東京都江東区の「東京大空襲
東京電力福島第1原発事故後、沿岸漁業の本格操業に向けた移行期間中の福島県で、東京から移住し漁師になった17歳がいる。「絶対に福島で」。風評被害などの不安もあるが、魚釣りの楽しさを教えてもらった地で、修業の日々を送っている。新人漁師の原瑛貴さんは小学生の頃、同県を訪れた際に父親の知人から釣りの楽し