要介護者もリハビリ継続で、食べる力は改善可能
- 2025年6月17日
口や喉の機能訓練などを行う摂食嚥下(えんげ)リハビリテーションを継続することで、要介護者が自分の口で食べる力(経口摂取機能)を維持、改善できることが分かったと、東京科学大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、自宅などで生活する要介護者で、歯科訪問診療による同リハビリを受けた323
口や喉の機能訓練などを行う摂食嚥下(えんげ)リハビリテーションを継続することで、要介護者が自分の口で食べる力(経口摂取機能)を維持、改善できることが分かったと、東京科学大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、自宅などで生活する要介護者で、歯科訪問診療による同リハビリを受けた323
自転車利用は健康寿命の延伸につながり、その傾向は車を運転しない人でより顕著だと、筑波大などの研究グループが発表した。 研究グループは、2013年に茨城県笠間市の高齢者6385人を対象に、週当たりの自転車利用時間などを調査。17年には、対象者のうち回答を得られた高齢者3558人について、自転車利用
高齢者を対象にした調査で、2人以上の人と一緒に食事をすることが低栄養を防ぐのに役立つ可能性があると、大阪公立大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは1996~2005年、愛知県日進市に住む64~65歳の男女2865人のデータを基に、一緒に食事をする人の数を「なし」「1人」「2人以上
将来、赤ちゃんを授かることを考えながら、心身の健康を管理するプレコンセプションケア。男性にとっても、喫煙をはじめとする不健康な生活習慣が生殖機能に悪影響を及ぼすことが分かっており、重要だ。国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)にある女性の健康総合センタープレコンセプションケアセンターの三戸麻子
高齢者を対象にした調査で、友人が3人未満であることと孤独感に関連があったと、広島大の研究グループが発表した。 高齢者の抱える孤独感は世界規模で社会問題化している。研究グループは、日本の農村地域(人口約2万7000人、高齢化率40・9%)に住む65歳以上の高齢者1610人を対象に、健康状態、友人関
加齢とともに進む難聴は、転倒のリスクを高める可能性が指摘されている。東京都健康長寿医療センター研究所(東京都板橋区)の桜井良太研究員らによる調査で、加齢性難聴に加え、歩行機能の低下がある高齢者は、転倒やそれに伴う骨折のリスクがそれぞれ約3倍高くなることが分かった。 ▽歩行遅いほど転倒 厚生労働
京都産業大などの研究グループは、加齢に伴い筋肉量が減り、筋力が低下する「サルコペニア」を高い精度で検出できる尿中バイオマーカー(指標)を発見したと発表した。 社会活動への参加減少につながり、要介護リスクを高めるサルコペニア。研究グループは、東京都板橋区の高齢者を対象とした調査を基に、サルコペニア
所得による健康格差を調査したところ、所得が低いほど認知症リスクが高く、歯の喪失がその一因となることが分かったと、東京科学大大学院の研究グループが発表した。 研究グループは、全国の65歳以上の高齢者を対象とした研究の2010年のデータから2万1306人(平均年齢73・4歳、女性53・5%)を12年
口腔(こうくう)がんは、舌、口の底や頰の粘膜、歯肉など口の中にできるがんの総称だ。しこり、ぶつぶつ、治らない口内炎、粘膜が白いなどの症状が表れるが、発見されにくい部位にできがちで治療が遅れると経過は芳しくない。岩手医科大付属内丸メディカルセンター(盛岡市)の山田浩之歯科医療センター長に対策を聞いた
転倒リスク低減が骨折予防になる 成人の5人に1人が患っていると推計される慢性腎臓病(CKD)。腎機能が徐々に低下し、透析にまで至らなくても体にさまざまな弊害が出る。骨がもろくなり、骨折しやすくなる骨粗しょう症もその一つ。福島県立医科大付属病院(福島市)腎臓・高血圧内科の風間順一郎主任教授は「CKDの
「早食い」や「口いっぱいに頰張って食べる」などの癖があり、食べ物をかむ力が弱い子どもは肥満になりやすいと、大阪大などの研究グループが発表した。 研究グループは、大阪市在住の小学4年生1403人を対象に、食べ方とかむ力を調査し、肥満との関連を分析した。 その結果、「早食い」「かむ力が弱い」ことと
地域の住民や子どもを対象に性虐待防止対策が実施された自治体では、虐待件数が減少したと、米国の研究グループが発表した。 研究グループは2018~20年、米国の五つの郡で導入された子どもへの性虐待防止プログラムの効果を調べた。 対策は①成人住民の5%(約7万2000人)を対象とした子どもへの性虐待
父親が積極的に育児に取り組むと、乳幼児のけがを減らせる可能性があると、富山大の研究グループが発表した。 研究グループは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に参加した親子7万2343組のデータを分析。子が生後6カ月時点での父親の育児状況(室内遊び、外遊び、食事の世話、おむつ交換
薄毛で悩む女性は少なくない。特に40歳代ごろから「髪の量が少なくなった」「髪が細くなった」と気にする人が多くなるという。女性の薄毛の特徴や対処法について、脱毛症に詳しい西新宿サテライトクリニック(東京都新宿区)の坪井良治院長に聞いた。 ▽原因は不明 女性に生じる薄毛の代表格は「女性型脱毛症」。
第一三共ヘルスケア(東京都中央区)によると、がんにかかったことのある女性を対象にした調査で、治療中に肌のケアを行い効果を実感した人の約8割に、前向きな心境変化が見られた。 外見変化のうち、脱毛に悩むがん患者が多いが、バリアー機能の低下などで肌トラブルを訴える患者もいる。 同社は2024年12月
月経痛のつらさ(重症度)を客観的に表す指標(バイオマーカー)を特定したと、京都大などの研究グループが発表した。 研究グループは、健康な女性20人(平均年齢31歳)を月経痛が軽い12人と重い8人に分け、指先から血液を採取。成分を解析し、月経痛の重症度と関連する指標を調べた。 その結果、月経痛が重
春を迎えても、手足の冷えが続く人がいるかもしれない。この先、梅雨寒や冷房の効き過ぎが心配という人もいるだろう。そんな冷え性の対策について、ひめのともみクリニック(東京都品川区)の姫野友美院長に聞いた。 ▽血流が低下 ひと口に冷え性と言ってもさまざまだ。「最も多いのは手足の冷えですが、全身、おな
金曜日や連休前に手術を受けた患者は、術後の合併症や死亡リスクが高いことが分かったと、カナダなどの研究グループが発表した。 研究グループは2007~19年に、同国の医療機関で25種類の一般的な手術を受けた42万9691人(平均年齢58・6歳)のデータを分析。休み前(金曜日または3連休以上の連休の前
毎日の歯磨き回数と子どもの便秘は関連する可能性があると、東北大病院などの研究グループが発表した。 研究グループは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に参加している8万3660組の母子データを基に、便秘(3、4歳時点)の有無と毎日の歯磨き回数(2、4歳時点)との関連を分析した。
母乳育児を6カ月以上継続すると子どもの発達に良い影響を与える可能性があると、イスラエルなどの研究グループが発表した。 研究グループは、イスラエルの国立母子保健クリニックの小児発達データに基づき、2014年1月から20年12月に妊娠35週以上で生まれ、2~3歳時に少なくとも1回以上の追跡調査を受け
子どもが受動喫煙にさらされる割合は減少傾向にあり、2011~21年の11年間で約4分の1になったと、東北大大学院の研究グループが発表した。 研究グループは、埼玉県熊谷市の小学4年生1万5927人を対象に、11~21年に毎年収集された尿試料を用い、ニコチン代謝物「コチニン」の濃度を調査。1㍉㍑当た
近年、少しずつ知られてきた「寒暖差疲労」。正式な病名ではないものの、季節の変わり目などの気温差に体が追い付かず、心身の不調を訴える人が多い。専門外来を持つせたがや内科・神経内科クリニック(東京都世田谷区)の久手堅司院長に話を聞いた。 ▽寒暖差7度以上が目安 人体は外気温や室温の変化に対応するた
がんやがん治療の影響で外見が変わると治療への意欲が低下したり、人との関わりを避けたくなったりするなど、社会生活に支障が生じる場合がある。外見(アピアランス)の悩みに対処するアピアランスケアへの関心が男性患者の間でも高まっている。国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)アピアランス支援センターの
日焼けしてからの手入れでは遅い 太陽の紫外線を長時間、無防備に浴びていると、肌にしみやしわができる。「光老化」とはこうした光の害による老化現象を指し、長期的に皮膚や眼の健康を害する場合もある。 名古屋市立大病院皮膚科の森田明理教授は「紫外線が皮膚に当たると体に必要なビタミンができる一方、光老化が
音楽家の深刻な悩みに ジストニアは無意識に体が動いてしまう不随意運動で、脳の過剰活動が原因だと考えられている。音楽家がジストニアになると手の筋肉が勝手にこわばり、楽器の演奏に支障が生じる。東京女子医科大病院脳神経外科(東京都新宿区)の堀澤士朗助教に治療法について聞いた。 ▽自然には治癒せず ジス
学校などでは話せなくなる 家庭では話せるのに、学校など特定の場面で話せなくなる「場面緘黙(かんもく)」は、人見知りや恥ずかしがり屋などの性格的な問題ではなく、過度の不安や緊張からくる精神疾患の一つ。日本場面緘黙研究会理事で、信州大学術研究院教育学系(長野市)の奥村真衣子助教に聞いた。 ▽不登校に進
この30年ほどで日本人の平均寿命は延びたものの、健康寿命との差が拡大していたと、慶応大などの研究グループが発表した。 研究グループは、世界の疾病負荷研究2021のデータを基に、新型コロナウイルス感染症を含む371の疾病・傷害と88のリスク要因について、日本全体と都道府県ごとの各種健康指標の推移
メタボリック症候群の人や肥満者に対する保健指導(特定保健指導)について、事前に立てた目標を60%以上達成できていたのが2割にも満たないことが分かったと、大正製薬(東京都豊島区)が発表した。 同社は2024年9月、メタボ該当者や肥満者に保健指導を行っている保健師、管理栄養士ら716人を対象に、特
筋トレ初心者にお勧め 肥満は糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や、これらの病気が重複するメタボリックシンドロームと密接な関係がある。放置すると、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気を引き起こす可能性も。「肥満を病気と認識して、専門的な治療を受けることで合併症を予防し、健康的な生活を維持できる」
歩行する際、自分の体が「巨大になった」と想像するだけで、実際の歩き方が大きく変わることが分かったと、京都工芸繊維大などの研究グループが発表した。 研究グループは、成人26人を対象に、①目を開けた状態②目を閉じた状態③目を閉じて体が天井(高さ約4㍍)まで届くほど大きくなったと想像した状態④目を閉じ