長岡造園会長 長岡 茂さん(70) 現役職人 造園一筋50年 街の樹見守る
- 2020年1月11日
長岡造園(苫小牧市新明町)の長岡茂会長(70)は、造園一筋50年のベテラン職人。苫小牧市内の公園木や街路樹の剪定(せんてい)作業と植樹を続けてきた。「かつて苫小牧は緑の少ない場所だったが、ようやく街に樹木が増えてきてうれしい」と語る。 長岡さんの父親は造園会社長岡組(長岡造園の前身)の社長
長岡造園(苫小牧市新明町)の長岡茂会長(70)は、造園一筋50年のベテラン職人。苫小牧市内の公園木や街路樹の剪定(せんてい)作業と植樹を続けてきた。「かつて苫小牧は緑の少ない場所だったが、ようやく街に樹木が増えてきてうれしい」と語る。 長岡さんの父親は造園会社長岡組(長岡造園の前身)の社長
「伝統衣装を着ると、アイヌ民族であるという意識がより強くなる」。そんなふうに熱っぽく語る、仲の良い兄弟がいる。兄は高校2年、弟は中学2年。千歳市特有のアイヌ文化を継承する活動に地道に取り組み、担い手として将来を嘱望されている。 石狩市出身。4人兄弟の三男と四男で2015年から千歳市に住んで
昨年は苫小牧工場で約8割を占める新聞用紙の生産量が2018年対比で7%落ち込んだ。これは全国とほぼ同じ傾向。新聞業界が依然として厳しく、最近は部数の減少に加え、新聞自体のページ数も少なくなり、影響が大きい。 製紙業界としては段ボールなど板紙、コピー紙などの情報用紙はそんなに減っていない。雑
新年明けましておめでとうございます。昨年末、支笏湖にとって少しだけ残念なニュースがありました。 環境省において2018年度における公共用水域の水質測定結果が公表され、湖沼部門で支笏湖が2位となりました。07年度から11年続いていた水質日本一でしたが、とうとう途切れてしまいました。
かゆを「サヨ」と呼び、山に入る前には木に米や酒などを供え、祈りをささげる。 むかわ町で伝承者として活動する祖母吉村冬子さん(93)の影響もあって、幼い頃からアイヌ文化が身近な生活を送ってきた。地域の生活館で行われる古式舞踊の練習に毎月のように参加。覚えたてのアイヌ語を披露し、大人たちに褒め
昨年は胆振東部地震からの復旧が大きな課題だった。2018年9月の地震により、苫小牧東部地域の臨海部で上下水道管が断裂するなど被害が出て、苫小牧港・東港の専用埠頭(ふとう)で液状化も発生した。上下水道は昨年11月に復旧したが、埠頭はまだ仮の状態で完全復旧は来年度に先送り。正確な数字ではないが、被害総
白老町社台にあるアイヌ民族文化財団の博物館運営準備室に通い、アイヌの歴史や文化について北海道大学の北原次郎太准教授、民族芸能保存会の関係者らから学んでいる。 4月に開業を控える民族共生象徴空間(ウポポイ)の職員として、来館者の疑問に答えていくための大切な準備だ。 昨春から同財団の文
昨年の日本経済は緩やかな回復基調で推移し、北海道でも胆振東部地震の災害復旧関連など公共事業が下支えし、同様の傾向にあった。こうした背景を受け、当社主要のフェリーターミナル運営事業と不動産事業はおおむね良好だ。 フェリーターミナル部門は、各船社が新造した旅客フェリーを投入したほか、ゴールデン
平取町二風谷で2018年4月に開業した「ゲストハウス二風谷ヤント」を営む。地域から独自性が失われていることに危機感を覚え、先人が残したアイヌ文化を次世代へ伝える施設に―と開設した。室内は明るく、アイヌ文化を学べる豊富な書籍に加えて映写機も備えており、国内外から宿泊客が訪れる。 二風谷で生ま
2018年9月の胆振東部地震から短い期間で復旧し、昨年も無事に事業を進められたのは地域のおかげ。業界を取り巻く環境は米中の貿易摩擦、日米の貿易協議、英国のEU離脱問題など先行きが懸念されるが、他社と比べて落ち込みが少なかった。 昨年4~9月の中間期販売台数はAT(自動変速機)が約13万台、
新ひだか町静内東別にある自宅裏の古い別宅は、アイヌ伝統の儀式を行う場所だ。民族衣装を身にまとった父が神に祈りをささげる姿を見て育った。4歳の時に亡くなった祖父の葬儀もここで行われた。 祖父の辰次郎さんはエカシ(長老)と呼ばれ、人々に慕われた。儀式の伝承者であり、口伝えで受け継がれてきたアイ
来年4月の開業まで130日を切った今月19日、国が白老町で整備している民族共生象徴空間(ウポポイ)で報道機関対象の現地説明会が開かれた。ポロト湖のほとりにアイヌ民族の歴史や文化を紹介する近代的な施設が立ち並び、2017年にスタートした工事は大詰めを迎えていた。湖畔でひときわ目立つ国立アイヌ民族博物
久々に見た苫小牧の夜景はきれいだった。10月28日に市役所11階から眺めた。展望室がある12階の間違いではない。市議会が開かれる議場の真裏。折しも市議会はカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致をめぐる論戦の真っただ中。同僚のサポートを名目に議場に詰め、つかの間の休息を窓からの眺望に求めた。
私たちの暮らしに大きく関わる消費税の税率が今年10月、8%から10%に引き上げられた。直前の駆け込み需要や増税後の買い控えなど消費への影響は少なかったが、企業や小売店では初めて導入された軽減税率への対応でレジ更新や従業員教育、利用客への周知など準備に追われた。消費者も細分化された税率区分に困惑。負
元号が令和となった5月1日、10年以上勤務した苫小牧本社を離れ、厚真町に拠点を置く支局に異動になった。厚真、安平、むかわの3町を駆け回るようになっておよそ8カ月、新たな出会いもあり、ここにいなければ味わえなかった喜びや感動があった。地域ならではの温かみを感じた1年だった。 3町
2年間にわたって架け替え工事を進めてきた苫小牧市中心部の国道276号緑跨(こ)線橋が、11月30日午前6時に開通した。「開通を心待ちにしていた。工事関係者の皆さんに感謝したい」。通行再開の様子を見ようと、夜明け前から現場でその時を待っていた緑町の男性は、氷点下の寒さの中で白い息を吐きながら笑顔で話
11月22日、苫小牧市へのIR誘致活動を進める苫小牧統合型リゾート推進協議会の視察団に同行し、シンガポールのIR(カジノを含む統合型リゾート施設)、マリーナベイ・サンズを初めて訪れた。 5600億円を投じた200メートルの高層ビルが3棟並び、建物面積は東京ドーム約13個分(58万平方メート
胆振東部地震からの「復興のシンボル」として今年4月、安平町追分柏が丘でオープンした「あびらD51(デゴイチ)ステーション」は、全道で124番目、胆振、日高管内では13番目の道の駅として誕生した。開業と同時に町内外から訪れた大勢の人たちでにぎわい、来場者数はオープンからわずか3カ月足らずで当初の年間
道内各地で読み聞かせ活動を行う札幌市の松嶋珪子(けいこ)さんが今年7月、苫小牧市表町に、私設文庫「とまこまい宇宙船みみ」をオープンさせた。松嶋さんが所有する国内外の絵本や児童書約4000冊がずらりと並び、ゆったりとした空間で本を楽しむことができる。 松嶋さんの市内での活動は同文庫運営のほか
「本当に来ないの?」―。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致をめぐり、北海道の鈴木直道知事が11月29日の道議会で国への区域認定申請見送りを表明して3週間余り。しかし、賛成派、反対派の双方からはいまだに戸惑いの言葉を聞く。知事が決断しても疑心暗鬼と未練の思いを断ち切れないという人は少なくな
昨年8月に入社し、紙面レイアウトなどを担当する部署で業務を行っていたが、今年6月の異動で報道記者に。知識、経験共にゼロからのスタートとなったがこの約半年で市政、教育、事件、事故、まちの話題とあらゆる取材をさせてもらった。 振り返ると、8月に安平町で開催された復興応援お笑いライブの取材が印象
跳ぶ、回る、ひねる、支持する―。人体の無限の可能性を感じさせてくれる体操競技が大好きだ。だからこそ、半世紀に到達しようとしている競技指導人生では、教え子たちにいつも同じことを伝える。「楽しく続けること。それが一番だ」と。 小中学生のころは「巨人、大鵬、卵焼き」の真っただ中。長嶋茂雄らプロ野
今年は約30年間続いた「平成」が終わり、新たな「令和」の時代が幕開けした。西暦645年に付けられた最初の元号「大化」以来248番目。昭和から平成への改元では、天皇崩御による深い悲しみに包まれたが、今回は対照的にお祝いムードから始まった。 元号の字句はこれまで中国古典「四書五経」が引用の
昨秋、環境担当記者となり、ウトナイ湖や勇払原野、北大苫小牧研究林を訪れ、現地を散策する機会が増えた。環境保全や学術研究に関わる人たちとの交流を通して、湖がたくさんの渡り鳥にとっての休息地、中継地であると知った。さらには湖周辺がヒグマやエゾシカなどの野生動物の通り道であることなども見えてきた。
自然を愛した浅野武彦は、緑があふれる世界に憧れていた。画面を埋め尽くすように多数の植物を描き込む作風は、一連の作品の中でも特徴がある。 同じ状態のモチーフを反復させるのではなく、つぼみが開花するまでや、さまざまな方向を向く花を描くことで、植物の多様な側面を映し出している。 植物の豊
国内で深刻さを増している児童虐待問題。今年も子どもの命が奪われる事案が全国各地で数多く起きており、6月には札幌市でも2歳女児が母親とその交際相手からの暴力で死亡する事件が発生。苫小牧市で虐待防止などの対応に当たる関係者の間に大きな衝撃が走った。 市が今年4月から10月末までの7カ月間で受け
JR日高線の約8割を占める鵡川―様似間(116キロ)で、バス転換を前提にJR北海道と日高管内の沿線7町が個別協議に入ることが決まり、大きな転換点を迎えた。2年前から7町や住民団体の会合が開かれるたびに何度も日高方面に出向いて、町長や町民の声を聞いてきた。 2年前の4月、7町は「JR日高線(
浅野武彦は生前、好きなものとして生物(生命)、美術、文学の三つを挙げ、このうち文学については、作品の題材にも取り入れている。 本作品「犍陀多(かんだた)」はその一つで、カンダタという男がお釈迦(しゃか)様が垂らす1本のクモの糸をつかんで、地獄からはい上ろうとする芥川龍之介の小説「蜘蛛(くも
今年は「亥(い)年の選挙イヤー」。統一地方選と参院選が重なる12年に一度の年だった。その前半戦に当たる統一地方選は、道知事選を皮切りに道議会議員選挙、各市町村の首長選と議会議員選挙へとなだれ込む流れ。熱心な政党関係者らとは裏腹に、有権者の反応は鈍く視線は冷めていた。選挙権年齢が18歳以上に引き下げ
「中心市街地はなんとかならないの」―。統一地方選挙の出口調査やカジノを含む統合型リゾート施設(IR)関連取材などで市民の声を集めていると、そんな言葉を複数人からぶつけられた。JR苫小牧駅南口前の旧エガオビルが2014年8月に閉鎖し、空きビル化して5年余りが過ぎた。苫小牧市は建物と土地の複雑だった権