少雪 13日は「湖水開き」
- 2025年4月11日
今年は、この冬を振り返ると気候が変わってきていると実感する出来事が多くありました。千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつり期間である2月の平年値を見てみると、1991~2020年の平均気温が氷点下4・5度に対して、今年の2月の平均気温は同2・5度であり、2度も高くなっています。体感としても例年より暖か
今年は、この冬を振り返ると気候が変わってきていると実感する出来事が多くありました。千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつり期間である2月の平年値を見てみると、1991~2020年の平均気温が氷点下4・5度に対して、今年の2月の平均気温は同2・5度であり、2度も高くなっています。体感としても例年より暖か
先日、支笏湖ビジターセンターで、インタープリテーション研修が開かれました。講師は環境省アクティブ・レンジャーの阿部万純さん。心身に響いた研修でした。インタープリテーションとは、来訪者が地域の自然・文化・歴史について興味を持つ、好きになる、大切だと思うきっかけづくりの手法です。支笏湖やその自然を紹介
支笏湖温泉から車で20分ほど札幌方面に走り、道道78号線に入るとオコタンペ湖展望台があり、木々の隙間からオコタンペ湖をのぞき見ることができます。 名前の由来はアイヌ語で、その昔この湖を水源とするオコタンぺ川が支笏湖に注ぐ辺りに温泉がありアイヌの人たちがアメマス漁を営む小さな村があった&rd
支笏湖の雄大で美しい湖面、周辺の山々などの大自然の中で、ひときわ目を引く朱色の鉄橋があります。「山線鉄橋」です。 この橋は道内に現存する現役最古の鋼橋でイギリスのパテントシャフト&アクスルトゥリー社が製造し、1899(明治32)年に空知川に架設されました。その後、支笏湖に移設され、王子軽便
モラップ地区の樽前山北面には四つの涸(か)れ沢があります。モラップから西に「一の沢」、「二の沢」、「三の沢」、「楓(かえで)沢」と並んでいます。 これらの沢は1739年の樽前山噴火で流下した火砕流堆積物が冷却された後に、土石流の浸食によって形成されました。支寒内地区にある「苔(こけ)の洞門
写真のホタルは8月3日午後8時に、支笏湖から流れ出す千歳川に架かる「湖畔橋」の上で撮影したものです。ゲンジボタル(以下、ゲンジ)です。この日は、夏の夜の虫を観察するイベントの日で、網で捕らえた虫を観察したほか、餌や光に集まる習性を利用したトラップに集まるいろいろな虫を観察しました。ホタルの観察はイ
この支笏湖畔でも近年のアウトドアブームの高まりを感じています。晴れるとにぎわうエリアの一つが千歳川左岸に隣接する支笏湖第5駐車場です。 以前は私たち、一般財団法人自然公園財団支笏湖支部が管理しており、入口にチェーンが掛かっていてスタッフが手動で鍵を開けるという方式でした。当時は主に高齢者や
夏休みに入り、支笏湖ビジターセンターを訪れる方は、親子連れが多くなりました。とてもにぎやかな雰囲気になっています。 この時期、毎年ビジターセンターが行っているのはお子さまでも楽しめる「真っ暗支笏湖!夜の園地で生き物さがし」の開催です。今年は3日午後6時半~同8時に催しました。 まず
約4万6000年前の支笏火山の活動によってできた支笏湖。その爆発の際、火砕流となって流れ固まった岩や噴出された大きな岩が周囲に堆積し、今でも支笏湖やその周辺に見ることができます。 支笏火山は噴火後、大きなくぼ地となり数万年にわたって水がたまり、現在では水質、貯水量共に全国2位を誇る美しい湖
街中を通り抜け、木々で覆われた緑の回廊を走り抜けていくと、まもなく山々と湖に溶け込みそうな支笏湖温泉へと着きます。今の季節はクロツグミやオオルリなどの小鳥の美しいさえずり、ツルアジサイのかわいい白い花が出迎えてくれます。 支笏湖温泉には駐車場、支笏湖ビジターセンター、温泉宿泊施設、商店街、
5月に入り、一般的な登山シーズンが始まりました。支笏湖ビジターセンターにも湖周辺での登山情報を尋ねに来られる人たちが増えてきています。 支笏湖エリアで一番人気の山は樽前山ですが、今年は「東山コース」の登山道整備のために7合目駐車場まで車の乗り入れはできず、登山も道から自粛が求められています
3月8日。以前から興味を持っていた支笏湖の水質調査に、調査会社と操船を担当するオーシャンデイズのオーナー板谷貴文さんの計らいで同行させていただきました。 出発前に、いざという時に備えてドライスーツ(水が侵入しない断熱スーツ)を着込み、気温マイナス5度、快晴、微風の条件の下、寒風を引き裂いて
太陽の光の強さが日に日に増しています。辺り一面を覆う雪も太陽に照らされて徐々に消えていくのでしょう。真っ白な雪の世界に身を置けるのもあと少しです。 この時期の森の雪面は堅雪になっています。日中解けて、朝晩冷えて固まる―を繰り返すと雪面はしっかり固まります。スノーシューを装着し森の奥へ行くな
千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつりが多くの観光客でにぎわいを見せています。46回目となる今年は、支笏湖の水が織り成す青の世界「氷の美術館」として1月27日から30日間の開催となっています。 今年は、開幕に向けて多くの苦労がありました。例年だと11月中旬から作業に入りますが、会場となるエリ
支笏湖といえば水がきれいだというイメージをお持ちの方も多いと思います。支笏湖ブルーと呼ばれる透明度の高い水質は2007~17年度まで11年連続で日本一に輝いています。これは環境省による公共用水域水質測定による結果で、毎年行われているものです。 水質の指標となるのはCOD(化学的酸素要求量)
この写真は10月31日に撮ったもので、支笏湖漁業協同組合のふ化場から流れ出る水に集まるヒメマスたちです。産卵のために生まれた流れに戻る習性はサケと同じで、特に雄は背が盛り上がり、赤い婚姻色に変化しています。この後、人の手により授精が行われ、2月ごろにふ化し、6月ごろには放流されます。そして、放流か
56年前の1967年5月、支笏湖へ注ぐ最大河川「美笛川」の名称が法律上なくなりました。それまで、千歳川の始まりだった支笏湖と美笛川の合流点が8キロ上流にさかのぼってソウオン美笛川合流点までとされ、美笛川が千歳川に組み込まれたためです。 なぜ美笛川がなくなったのか? 現在の河川法(6
私たちが所属する自然公園財団支笏湖支部の仕事はビジターセンターの管理運営だけではなく、駐車場を含めた支笏湖温泉地区一帯の園地管理業務も行っています。駐車場施設利用料として皆さまから料金を頂き、それを元手に園地管理を行っております。皆さまのおかげで園地、トイレなどが維持されているのです。 1
休日ともなると山線鉄橋付近の千歳川は、カヌー、カヤック、SUP(スタンドアップパドル)といったアクティビティーや水遊びを楽しむ親子連れなどでにぎわいを見せています。近年は、アクティビティー業者のツアーに参加する人だけでなく、自前のSUPやカヤックを持ち込む人も増えています。 静穏な川の流れ
5日に自然ふれあい行事として、親子で参加する「真っ暗支笏湖・夜の園地で生き物探し」を開催しました。 タイトルの通り夜の支笏湖園地で生き物を探すイベントなのですが、今回はターゲットを「虫」に絞りました。事前にスタッフが園地内に3カ所のトラップ(わな)を仕掛けて、そこにどんな虫が集まっているか
6月23日、樽前山「お花畑コース」を散策しました。この日は雲が低く樽前山は中腹までしか見えず、気温も肌寒い状態でした。少し明るくなってきた午前7時すぎを待ち、入山しました。このルートは、ほとんど登らずにお花畑を散策できる私のお気に入りです。 まずは、落葉広葉樹林帯に入ります。林内は薄暗く、
支笏湖のヒメマス釣りが解禁されました。私は焼きが好きです。 ヒメマスが一般(和人)に知られたのは、江戸幕府がまとめた「東蝦夷物産誌」(1799年)に「カバルチェッポ」の魚名で記されたのが最初とされています。アイヌ語名については「カバルチェッポ」「カバチェッポ」「カバチェップ」の表記がありま
支笏湖の象徴的な冬のイベント「千歳・支笏湖氷濤(とう)まつり」が盛況のうちに幕を閉じました。1月28日に始まったイベントは2月23日までの27日間にわたって開催され、延べ約10万3000人の来場を頂きました。新型コロナの感染が続いていた昨年の約5万5000人、一昨年の約3万8000人と比べると大幅
写真は、雪の上にツルアジサイの花が枯れ落ちたもの(果序)です。気に掛けながら歩くと、森のあちこちに落ちています。なぜこの植物は冬の時期に果序を落とすのでしょうか。そこに意味はあるのでしょうか。 ツルアジサイの果序を幾つか拾ってビニール袋に入れて振ってみました。すると、1ミリほどの小さ
千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつりの開幕が近づいてきました。昨年11月中旬から始まった氷像制作作業ですが、冷え込んできた1月4日から24時間体制での水掛け作業が始まりました。 新型コロナウイルスの感染が拡大して以降の一昨年度、昨年度の氷濤まつりは中に入るトンネルのような氷像などを中止し、
支笏洞爺国立公園内の支笏湖は約4万6000年前の支笏火山大噴火によってできたカルデラ湖です。そして現在はカルデラ形成後に誕生した三つの活火山に囲まれています。4万年前の噴火で誕生した風不死岳、2万年前の恵庭岳、9000年前の樽前山です。支笏火山による支笏カルデラの形成とその後の三つの火山活動が今の
支笏湖南岸、モラップ―美笛間の最初の自動車道は、1960(昭和35)年に完成した札幌営林局の林道「湖畔道路」です。それ以前は荷馬車が通れるほどの道があったとされていますが、詳細は分かっていません。美笛鉱山の鉱石や住民の生活物資、木材などはいずれも湖上輸送でした。湖畔道路は65年に主要道道洞爺湖支笏
支笏湖のにぎわいが戻りつつあります。新型コロナウイルスの感染拡大以降減り続けていた観光客が、7月以降は確実に回復してきているのを実感しています。依然として団体客の入り込みは少ないものの、札幌ナンバー以外の車やレンタカーも目立つようになり、支笏湖駐車場を利用する乗用車の台数は、8月は前年から約280
9月初旬の支笏湖の森を歩くと、植物の実りやカラ類の群れ形成など、さまざまな場面で秋の気配を感じ取ることができます。ですが、森の木々はまだまだ濃い緑の葉を付けたものが多いですよね。ところが、森のあちこちに茶色になった葉を付けている木があります。実は今回お話しする樹木は8月にすでに茶色に色づいて、木の
支笏湖に北海道最初の有料道路(支笏湖畔有料道路)があったことを知っていますか。 国道453号支笏湖温泉―幌美内間の湖岸道路で、その名残は支笏湖温泉街を出てすぐ湖岸沿いにある駐車帯と、幌美内にある支笏湖駐車場です。両所には料金所がありました。 札幌―支笏湖間の道路建設構想の始まりは1