• SUV
    SUV

       トランプ米大統領による追加関税の影響に注目が集まる自動車業界だが、インドのニューデリーで開かれた国際自動車展示会についての本紙記事も目を引いた。スズキが初の電気自動車となるSUV(スポーツ用多目的車)を同国で初披露したという内容。これを読んで、まず同社がインドの乗用車販売でトップシェアを誇る事実に

    • 2025年4月2日
  • 祈りのピアノ
    祈りのピアノ

       広島の被爆者の一人、沼田鈴子さんは「アオギリの語り部」として知られた。原爆投下で左足を失いながら、被爆したアオギリの姿を見て生きる希望を取り戻した。そして2011年に87歳で亡くなるまで、被爆証言活動に心血を注いだ。 その沼田さんから1台のピアノが、広島の被爆二世で調律師の矢川光則さんに託された。

    • 2025年4月1日
  • 第3ターミナル
    第3ターミナル

       新千歳空港の年間利用者が国内線だけで2000万人を超えたと、本紙でも報じた。過去最高を更新していたコロナ前の水準に近づいた。確かに、新千歳の国内線ターミナルは土日や祝日に関わらず混雑している感じがする。ビジネス、観光両方の需要が回復しているのだろう。 実はこの2000万人という数字、過去には新たな

    • 2025年3月31日
  • ラジオ100年
    ラジオ100年

       今年はNHKのラジオ放送が始まって100年という。テレビでは「放送100年」を記念する過去の映像や名場面がたびたび流され、心を動かされている。 学生時代、アルバイト収入で初めて買った物がラジオカセットテープレコーダーだった。下宿先の隣の部屋から毎日、ラジオからのニュースや音楽、プロ野球の実況が漏れ

    • 2025年3月29日
  • 映画館
    映画館

       時々、映画館で映画を見る。スクリーンが大きく、音響がいいので、迫力や臨場感を存分に感じられるからだ。おかげですてきなワンシーンや印象的だったエピソードは、何年たっても頭に残っている。たくさんの人と一緒に鑑賞する雰囲気も好きで、大抵は後方に座り、他の客を見ながら鑑賞を楽しんでいる。 そんな映画館の事

    • 2025年3月28日
  • 銀盤交差点
    銀盤交差点

       選手が集う競技場とは「交差点」なのだと、いつしか思うようになった。その場に立って躍動する人たちがいる一方で、去りゆく人たちもいる。23日のアイスホッケーアジアリーグ会場、苫小牧市ネピアアイスアリーナで感慨に浸った。 レッドイーグルス北海道(REH)対横浜グリッツ戦後、あるセレモニーが行われた。今季

    • 2025年3月27日
  • 引っ越し
    引っ越し

       進学や就職、転勤で引っ越しをした人、これからする人、あるいは予約ができず「引っ越し難民」になっている人もいると思う。引っ越しの大変さは言うまでもない。40年余の記者生活で転勤9回、転職1回。荷物は相当少ない方だと思うが、それでもあの作業を思い返すだけでぞっとする。二度とやりたくない。 ところが最近

    • 2025年3月25日
  • CCS
    CCS

       脱炭素化が難しい産業での活用が期待される技術、二酸化炭素(C O2 )を分離・回収・貯留する「CCS」の事業化への動きが苫小牧市で加速しようとしている。2月に経済産業省が「特定区域」に苫小牧沖を全国でも初めて指定した。 2016~19年に苫小牧で行われた実証試験では、出光興産北海道製油所の排ガスに

    • 2025年3月24日
  • 生命力
    生命力

       水耕栽培を楽しむようになって5季目の春。昨季はミニと中玉トマトをベランダのサンルームで各3株育てた。最低気温が氷点下になる11月が終了の目安。葉はしおれ、病気が広がりだす。栽培ポットを撤収する際、収穫可能な未熟な実を数えたら450個ほどあった。初収穫の6月から数えたら1シーズンでどれだけの実を食べ

    • 2025年3月22日
  • 終売
    終売

       永谷園と言えば「お茶づけ海苔」という人が多いかもしれないが、1980年代に売られていた「カレー教室」というカレー味のふりかけが忘れられない。ドリフがコント風のCMをやっていた。濃厚でぴりっとしたカレーパウダーと細切りのりの相性が良く、これさえあれば何杯でもご飯を食べられた。いつ、どうして姿を消した

    • 2025年3月21日
  • 親展
    親展

       デンマークで約400年にわたり手紙配達事業を行って来た「ポストノルド」が、2025年末での事業廃止を決めた。先日の本紙記事によると00年に国内で14億5000通の手紙を扱っていたものの、デジタル化の進展で24年には1億1000万通に激減したという。日本の年賀状に似ている。手紙の配達は今後も他の業者

    • 2025年3月19日
  • 上を向いて
    上を向いて

       うららかな春日和に気持ち良く吹く風を「光風(こうふう)」と呼ぶそうだ。先日、札幌のビル街にそんな風が吹いた。昨日は冬将軍が再来したが、春暖遅々と冬が幼い春に道を空けようとしている。 卒業、進学、就職、そして転勤の季節がまた巡って来た。100人近い記者が所属する大所帯の道政記者クラブも異動シーズンに

    • 2025年3月18日
  • 食べ切り野菜
    食べ切り野菜

       スーパーで野菜を手に取る。価格の高騰にため息も出るが、この大きさや袋に入っている数では、とても食べきれない。そう思って、陳列棚に商品を戻している。同じ野菜を使って何種類もの料理ができるほどの才能はあるはずもなく、せめてもう少し少量ならば、と思う。 そんなちょっとした悩みを持つ人が多いらしく、食べ切

    • 2025年3月17日
  • 春闘
    春闘

       今年の春季生活闘争(春闘)は、12日が自動車、電機など産別労組への集中回答日となった。会社の回答を見ると、月額1万5千円から2万円台まで大幅アップを提示、組合要求に満額回答する会社も目立ち、昨年から続くベア5%台の流れは変わらないようだ。初任給でも大卒30万円を超す企業も珍しくない。 高額回答の背

    • 2025年3月15日
  • 介護人材不足
    介護人材不足

       高齢者の医療・福祉では、先ごろまで高額療養費制度の自己負担上限額の引き上げが大問題となったが、介護人材の不足もまた、大きな問題だ。 厚生労働省の推計では、2025年度の道内における介護職の実人数は、本来必要な人数よりも1万624人少ない。つまり自宅や施設で暮らす人が介護サービスを依頼した時、すぐに

    • 2025年3月14日
  • 今季は大詰め
    今季は大詰め

       アイスホッケーアジアリーグのレギュラーリーグは残り2節。苫小牧本拠のレッドイーグルス北海道が前節9日までに首位HLアニャンに連勝した。2位の「頭上の敵」栃木日光アイスバックスに勝ち点差2に迫り、上位2チーム進出の決勝シリーズ・プレーオフ圏内へ前進。白星を重ねて、残り4戦へ勢いが増す。 女子の競

    • 2025年3月13日
  • 普通
    普通

       千葉県内の夫婦が先月、自宅で近所の70代の男に刃物で刺され死亡した。悲鳴を聞いた近所の男性が取材のマイクに向かって証言していた。「怖いですねェ『普通に』」。力が抜けそうになりながら思った。「そこは『普通に』ではなく強調の『すごく』の方が適当では」。最近の若者言葉では普通派が増えていると以前、何かで

    • 2025年3月12日
  • 何度でも
    何度でも

       岩手県大船渡市で1週間以上も燃え続けた山火事は、5日からの雨でようやく終息に向かい、9日鎮圧された。 避難指示が出されていた地区の一つ、越喜来という地名を見た時、14年前の記憶がよみがえった。当時働いていた新聞社で東日本大震災の取材拠点として三陸支局を開設した。常駐する記者の住居を探し、なんとか2

    • 2025年3月11日
  • 言葉
    言葉

       きょう3月10日は詩人金子みすゞさんの命日。1930年に26歳の若さで亡くなるまで、多くの人を魅了するあまたの作品を残した。代表作ともいえる「わたしと小鳥とすずと」の一節「みんなちがって、みんないい。」など、詩の言葉を心の糧にした人も多いだろう。 そんな金子さんの詩で、この時期になるとやはり思い出

    • 2025年3月10日
  • 返ってくる笑顔
    返ってくる笑顔

       苫小牧市樽前の錦大沼の氷上ワカサギ釣りが9日に終わる。氷の状態が悪くここ数日休場しており、このままクローズの可能性もありそう。今季は2月11日に釣り場が開放された。暖気の影響で解禁は遅れたものの釣果はまずまずの印象。本紙釣り倶楽部には大切な記事だけに、解禁後の週末、ワカサギ釣りを楽しんでいた家族に

    • 2025年3月8日
  • 啓蟄の雪
    啓蟄の雪

       冬ごもりしていた昆虫が動きだす頃とされる啓蟄(けいちつ)の5日、クリスマスでも積雪ゼロの苫小牧でまとまった雪が降った。断続的な除雪作業にうんざりしつつ、大喜びで雪原を駆け回る飼い犬の姿に癒やされた。今季は雪が少ないな-と思っていると、季節外れの雪で最終的に大体帳尻が合うのは不思議だ。 気象庁による

    • 2025年3月7日
  • 名もなき者
    名もなき者

       19歳の若者はわずかな所持金とギターを片手に、故郷ミネソタから大都会のニューヨークへ向かった。公民権運動、キューバ危機、ケネディ大統領暗殺と激動の1960年代前半。若者は伝統的なフォークに新風を吹き込み、瞬く間に時代を変えたカリスマに駆け上がっていく。 そのボブ・ディランの熱く、切ない青春を描き、

    • 2025年3月6日
  • 選ぶ
    選ぶ

       2月28日の朝一番、アメリカ・ホワイトハウスの大統領執務室で行われたトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談のニュースに、テレビのチャンネルを合わせた。ロシアのウクライナ侵攻開始から丸3年。停戦をどう実現させるのか―。世界の知恵と勇気を集めた会談が行われたはずだったが、中継されたの

    • 2025年3月5日
  • 地方自治 夕刊時評
    地方自治 夕刊時評

       「地方自治は民主主義の学校である」。イギリスの政治学者、ジェームズ・ブライスの言葉だ。民主主義は自らの手で自らのために政治を行うが、地方自治は国政と違い、その地域の住民意見を反映しやすいという意味だ。 本来、地域は住民自らの手で運営されるべきだが、全ての住民が参加して物事を一つ一つ決めていくことは

    • 2025年3月4日
  • 自作自演
    自作自演

       苫小牧市議会定例会に登壇した与党会派新緑議員の代表質問に当たり、質問と答弁内容を市の担当職員が作成していたことに驚くばかりだ。用意された「脚本」を基に議員を巻き込んでの市理事者による自作自演。行政とそれをチェックすべき議会との関係に不信感が深まる。 議員が代表・一般質問に立つ場合、あらかじめ質問内

    • 2025年3月3日
  • ワイン
    ワイン

       テレビ番組「芸能人格付けチェック」で、あらゆるジャンルの質問に正解し、ワイン通でも知られる歌手GACKT(ガクト)さんが、桧山管内上ノ国町でワイン生産に参画している。早ければ2028年に、有機栽培による「ガクトワイン」が出荷される見通しだ。 北海道の気候と土壌はブドウ栽培に適しているとされ、00年

    • 2025年3月1日
  • つなぐ意志
    つなぐ意志

       日本アイスホッケー連盟の男子U16セレクトキャンプが21~24日の間、苫小牧市であった。今年度に全国10カ所の地域別で行われた中学2、3年生のブロックキャンプ参加者486人から選ばれた23人が参加した。最終日に紅白戦を取材したが、双方の選手たち各自が走りにこだわったスピーディーな攻守の応酬を繰り広

    • 2025年2月28日
  • 葛根湯
    葛根湯

       市販薬の葛根湯を常備している。ものすごく寒い思いをした日や、風邪を引きそうな感じがするときに30㍉㍑の内服液1本をぐびっと飲むと、大抵は事無きを得る。もし引いてしまっても朝昼夜、2日間ぐらい飲めば軽い症状のまま治る。 だからいつも、近くのドラッグストアで6本入りを買っている。ところが最近、3本入り

    • 2025年2月27日
  • 逆縁
    逆縁

       生きてある者、命の火が途絶え別れるる日は必ず来る。想像するだけで心がつぶされる。13年前の春、数え49歳の長男を突然の病気で失った恩師から、生きていれば自分と同じく教職を全うしたはずの長男の、年男の年の春を知らせる重い封書が届いた。やはり別れはつらい。 「逆縁」という言葉を覚えたのは何歳頃のことだ

    • 2025年2月26日
  • ウインド母さん
    ウインド母さん

       競馬はブラッドスポーツといわれる。強い馬をつくるには、血統が重要なためだ。例えば安平町のノーザンファームが生産した歴史的名馬ディープインパクト。父サンデーサイレンスから血の優秀さを受け継ぎ、2019年に死んだものの、その子どもらがさらに後世へとつなぐ。ディープと同じ牡馬三冠馬コントレイルやキズナら

    • 2025年2月25日