人混み
- 2023年7月21日
樽前山神社例大祭に16日、初めて行った。2019年は苫小牧に移り住んでまだ間もなく、余裕がなかった。20、21年とコロナ禍で中止が続き、22年はまだ少し人混みが怖かった。5年目にしてようやく足を運ぶことができた。 神社に着く前にまず、路線バスの混み具合に驚いた。永福三条線で苫小牧駅前から工
樽前山神社例大祭に16日、初めて行った。2019年は苫小牧に移り住んでまだ間もなく、余裕がなかった。20、21年とコロナ禍で中止が続き、22年はまだ少し人混みが怖かった。5年目にしてようやく足を運ぶことができた。 神社に着く前にまず、路線バスの混み具合に驚いた。永福三条線で苫小牧駅前から工
今から20年以上前の話。苫小牧市内のある企業で火災が発生し、当時新人記者だった当方も駆け付けた。火勢は衰える気配がない中、構内は立ち入り禁止で、金網のフェンス越しに見守るばかり。その場にいた新聞5社の記者で話し合い、フェンスを乗り越えることにした。 侵入する代表1人を決め、全員のカメラを託
上旬の日曜、NHKラジオ第1の子ども科学電話相談は動物や昆虫の特集。幼児や小学生からたくさん質問が寄せられていた。偶然聴いて勉強させられた。 世界にはパンダを含めて8種類のクマがいる。このうち日本には、北海道のヒグマ、東北以南のツキノワグマの2種類が生息している。パンダは、白黒の垂れ目の毛
開港60年に関した行事が苫小牧で始まった。節目にちなむ何かに縁することは歴史や未来を考えるきっかけになる。 西港は陸地を掘り込んで造られた。そこには戦後、焼け野原の東京から入植してきた戦災者、引き揚げ者ら二十数世帯が暮らしていた地区があった。勇払東京開拓団―。未開の火山灰地に望みをつなぎ、
スポーツを見ていると、審判の判定で試合が混乱するケースがある。先日行われた第105回全国高校野球選手権記念大会南・北海道大会室蘭支部予選の代表決定戦では”珍プレー”的な決着が注目された。 打球がワンバウンドしたか、ライナーか?。審判はノーバウンドの判定、野手もその判
洪水を何度か経験した。小学生の頃、住んでいる集落と学校、炭坑住宅を含む一帯の、上流と下流の橋が流されて孤立した。数日後、救援のために小学校のグラウンドに米軍のヘリコプターが着陸し軍服姿の米兵が数人、降り立った。先生たちが英語でお礼をするのかなと思ったが遠巻きに見守るだけ。近づいたのは同級生のMの父
話題作なので早速読んだ。芥川賞候補市川沙央さんの「ハンチバック」。主人公の40代女性は中学2年の時、教室でもうろうとし意識を失ってから重度の障害者になる。裕福な親が残したグループホームからほぼ外に出ない暮らしでウェブライターとして作り物の風俗店体験記などを投稿しては、収入の全額をシェルターやフード
日本のロックの草創期を駆け抜けた伝説のバンド、はっぴいえんどの名盤「風街ろまん」に収められた「夏なんです」という曲がある。松本隆さんが詞を書き、細野晴臣さんが作曲した。こんな詞だ。〈ギンギンギラギラの夏なんです…〉。この暑い季節に、いつも思い出す歌だ。 そんな寝苦しい夜に作家
北海道一周に憧れた経験のある人は多いはず。自分もその一人だ。自転車でもオートバイでも、移動手段は何だっていい。広大な北海道を駆け巡る壮大な旅。考えるだけで、胸が高鳴ったものだ。 Aさんは今年52歳。生まれも育ちも苫小牧。高校3年生の夏休みに、一人で北海道一周に挑戦した。自転車は親にひたすら
山登りを始めた。いや、山登りなんて言うと山岳会の人や名だたる山を登っている人にお叱りを受けそうな初心者中の初心者だ。低くて、ハイキング感覚で登れそうな山を選んでいる。それでも頂上にたどり着いた時の爽快感は何事にも代え難い。もっと早くに挑戦していたらと少し後悔している。 きっかけはかかりつけ
7月10日は、数字の語呂合わせで全国納豆協同組合連合会が定める「納豆の日」。その納豆には免疫力の増強や整腸効果、美容美肌効果があるとされ、わが家の食卓にたびたび登場する。 納豆の原料は大豆。農水省などによると、大豆は国内需要量約356万トンのうち、国内自給率は約7%。大半が米国やブラジルを
官庁の周辺には業界用語や流行語のようなものがある。カタカナ語も官庁の生まれが多いといわれるから不思議はないか。この間、ニュースなどで頻繁に使われる言葉に「ひも付け」がある。新聞用字用語ブックには組みひも、ひも付きなどは載っているがひも付けは見えない。手元の簡便な辞典には、ひもを「女性を働かせて金を
旭川市は6月末、地元中学生のいじめ凍死事件を機に市いじめ防止対策推進条例を施行した。くしくも同月は、いじめ防止対策推進法が成立して10年目。法ができても、深刻ないじめは依然として存在し続けていることを物語った。 苫小牧市でも約30年前、いじめを苦にした生徒の自殺が同じ中学校で2年続いた。後
人との対面が基本の記者の仕事なら何かひらめいてそこに赴くと今まさに話を聞きたかった人が居合わせるようなことがあり、「予感」が業務効率を特段高めるときがある。近頃はそうしたひらめきに事欠き、先ほど小職自身が実行したことさえ忘れてしまうずっこけばかりだ。 1990年代初頭、東京ドームが会場の社
日高山脈の主峰幌尻岳(2052メートル)に初めて登ったのは、1978年の初秋だ。静内支局(当時)に転勤して地元山岳会の飲み会に誘われた席で「樽前山に登れたんなら大丈夫」とだまされた。一歩歩くごとに「2度と山には登らない」と、10時間近くも愚痴を繰り返しながらピークを通過。やがて氷河が削った急斜面を
日曜日、苫小牧港・西港のキラキラ公園で開催中のキッチンカーイベントに行こうと思い、道南バスの時刻表とにらめっこした。マイカーも運転免許もないので、頼りは路線バスだ。 中心市街地から乗って昼時に「キラキラ公園前」に止まるのは午前11時19分着のみ。帰りは13分後の同11時32分か、午後5時9
苫小牧産ホッキ貝から道の基準を上回るまひ性毒素が検出され、7月1日に予定していた夏漁解禁が先送りされた。水揚げ日本一を誇る特産品とあり、漁業者はもちろん、飲食、観光など各関係者の落胆は大きいが、操業や出荷の自粛は、安全を最優先する裏返し。基準値を下回り続け、漁が始まる日を待ちたい。 今回は
記録的な不漁が続くシシャモ資源の回復に向けて、むかわ町が調査研究会をつくるという。23日付2面の記事だ。8月に発足する。鵡川漁業協同組合のほか、道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場など複数の研究機関が参加する見通し。生産者と行政と研究機関の連携で不漁の原因に迫り、対策につなげてほしい。町が鋭
5年前、高校総体のサッカーの取材で静岡入りした。8月1日、猛暑のさなかだった。 人口13万人ほどのサッカーのまちの藤枝市。駅前に立つと人がほとんど歩いていない。宿まで2キロほどだったので、歩いていくことにしたが500メートルほど歩くと暑さでダウン。温度計を見ると36度、喫茶店で休み、すぐに
認知症や、その疑いのある人で、行方不明の届け出のあった人が2022年、全国で1万8709人に上ったという。警察庁の集計。10年前のほぼ2倍だ。厚労省の推計では12年に462万人だった認知症患者は、団塊の世代全員が75歳以上になる25年には約700万人、高齢者の5人に1人になる。誰でもが認知症になる
間もなく2歳になる飼い犬がいつでも自由に走り回れる空間を―と先月から自宅の庭で芝を育てている。もともとあった庭木や石を撤去し、ただの草地を数年かけてドッグランにしようとしている。 ネット上ではきれいな芝生の作り方やお薦めの種、肥料などがいろいろと紹介されているが実際にやってみて分かったのは
夏空に、水彩画のスケッチでサッと描いたような白い雲が浮かんでいる。札幌の自宅マンションから豊平川沿いを、20分ほど散歩すると広大な中島公園がある。大きな池でボートも楽しめて、何となく東京・吉祥寺の井の頭公園に似ている。春はサクラ、秋はイチョウの黄色の回廊も見られて、大好きな場所だ。 先週末
上水道用水や農業、工業用水の取水、洪水調整や発電などのために川をせき止め、水を利用する施設がダム。ためた水で敵陣を襲う戦法が大昔からあったそうだがロシアが侵攻したウクライナでは、今もダムが破壊され膨大な水が下流を襲い高齢者らが追われ逃げまどっている。水は原子力発電所の冷却水など、いろいろな新しい重
スーパーに行くたびに商品に付いている値札にため息が出る。昨年から続く値上がり状況といえども、家計への影響は大きく、そう割り切れない。信用調査機関のまとめでは、今月に値上がりする食品は3575品もある。カップ麺やのり製品、お菓子類など品目も多様だ。これに電気料金の値上げが重くのしかかる。これ以上、何
夏を代表する花、ヒマワリ。苫小牧地方もようやく好天が続き、夏空に首を高く伸ばした黄色い大輪が彩るのももうすぐだ。「太陽の花」とも呼ばれるヒマワリはいつも太陽の方角を向いて動くと言われるが、それは花が咲く前のつぼみのうちだけで、開花後は大半が東の空を見ているのだそうだ。 通常国会は当初予定し
「奨学金返済苦 自殺動機に」。先日の全国紙朝刊1面の見出しだ。警察庁などが2022年の自殺者の動機を調べたところ、少なくとも10人は奨学金返済を苦にしたものであることが分かったそうだ。進学に伴う費用は、受験期前後のものに注目が集まりがちだが、借入型の奨学金の返済は卒業後の大仕事。就職して月々の給料
価格が上がり続けている食品類。野菜については、資材や電気代のほか、原料となる肥料の値上げが関わっている。 肥料の国内シェアの大半は全国農業協同組合連合会(JA全農)が占めており農家に安く安定供給するため、国内外から調達している。ただ、輸入肥料は近年、ロシアによるウクライナ侵攻などで品薄にな
〈極地で独りテントの中で眠りに落ちようとする時に聞こえる『音楽』に誘われ、夢うつつのあわい(間)に飛んで行く。生の世界に死を意識的に引き寄せる冒険や探検の世界。そのあわいに身を置くことで、生はより一層、きらめきを増す〉。北極冒険家の荻田泰永さんが本紙に連載した「冒険家の本棚」最終回の第15回は今月
高齢化で、65歳以上の夫婦が互いに介護し合うのが「老々介護」。厚労省の2019年の調査では、自宅介護の6割が「老々」だった。介護の担い手は24%が同居の配偶者、事業者は12%という数字もある。まだまだ先―と、詳しく考えたことはなかったが最近、身近なものであることを実感した。互いの体の不調が時期的に
苫小牧の中心市街地に引っ越してきたのはちょうど4年前。JR苫小牧駅南口の旧商業施設「苫小牧駅前プラザエガオ」は最初、定休日かと思った。近づいてみて、工事中なのかと思った。ところが、閉鎖して5年近くもたつという。東京や首都圏の大都市にも、北関東や東北にも住んだ経験がある。駅前にシャッター街が広がる光