• コーレン!と励まして
    コーレン!と励まして

       診察室で医者が白衣のポケットからスマホを取り出し、何やら操作。「先生、真面目に診察してよ」と言われそうな場面だ。でも、これはある人たちを診察するのに欠かせないことなのだ。  「ある人たち」とは外国からの技能実習生。農業が盛んな穂別には、常に中国人とベトナム人の若者たちが実習生として来ている。

    • 2023年7月22日
  • ブラチスラバの旧市街
奥山(おくやま) 由(ゆい)
    ブラチスラバの旧市街 奥山(おくやま) 由(ゆい)

       欧州スロバキアの首都ブラチスラバにある旧市街散策が、この国の観光の一番の楽しみです。ウィーンからクルーズ船でドナウ川を1時間ちょっと下ると、ローマ時代に重要なとりでとして栄えたデヴィーン城跡が左手に見えてきます。  さらに進むと、だいだい色の屋根をした白い壁が特徴的なブラチスラバ城が見えてき

    • 2023年7月22日
  • 新食感 究極のとろとろ 
とろり天使のわらびもち苫小牧店 苫小牧市拓勇東町1
    新食感 究極のとろとろ とろり天使のわらびもち苫小牧店 苫小牧市拓勇東町1

       全国にチェーン展開する和風スイーツ店「とろり天使のわらびもち」が22日にオープンする。道内では札幌、函館などに店舗があり、胆振・日高では初出店。中村東民オーナー(61)は「新食感のわらび餅。子どもからお年寄りまで楽しめる」とPRする。  テークアウト専門で、究極のとろとろ感を追究した生わらび

    • 2023年7月21日
  • 足の指に秘密あり 木下り名人ゴジュウカラ
    足の指に秘密あり 木下り名人ゴジュウカラ

       先日、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターに、窓ガラスに衝突したゴジュウカラが保護されました。  ゴジュウカラは、スズメ目ゴジュウカラ科に属する小鳥で、一年を通じ、私たちの身近な環境で生息しています。これと似た名前でシジュウカラという種もいますが、こちらはシジュウカラ科に属するため、生物学的な分類

    • 2023年7月21日
  • 宝物
磯崎(いそざき)文盛(ぶんせい)
    宝物 磯崎(いそざき)文盛(ぶんせい)

       いぶり勧学館の窓ガラスは、1カ所割れている。とある少年がバスケットボールで遊んでいて、足で蹴飛ばした先が、もともと古いアパートの薄い窓。あっけなくパシャンと割れた。  私も子どもの頃から周りの人にはたくさん迷惑をかけてきたし、割れた瞬間の彼の動揺を見ると、怒る気持ちにはならなかった。

    • 2023年7月20日
  • 母の入院
    母の入院

       先月、一人暮らしをする母が自宅で転倒し、足を骨折して入院することとなった。入院するまで数日の猶予があったため、母は自分で必要なものを準備したが、いざ病院で生活が始まると足りないものが出てきた。  「用意したサンダルでは転ぶかもしれないので、運動靴が欲しい」「背もたれになるような大きめのクッシ

    • 2023年7月19日
  • インターハイ開幕
佐瀬(させ) 英明(ひであき)
    インターハイ開幕 佐瀬(させ) 英明(ひであき)

       高校生の夏季スポーツの祭典、インターハイ(全国高等学校総合体育大会)が、36年ぶりに北海道を主会場に開催されます。高校スポーツの全国大会として、誰もが目標とする大会であり、全国各地から激戦を勝ち抜いた選手たちが集結します。  苫小牧市では、ソフトテニス・テニスの大会が開かれます。高校生のトッ

    • 2023年7月18日
  • 医療から福祉の道へ 苫小牧市拓勇西町 畠山(はたけやま) 志津(しづ)さん(54)
    医療から福祉の道へ 苫小牧市拓勇西町 畠山(はたけやま) 志津(しづ)さん(54)

       看護師として3月まで千歳市の病院に勤めていました。急な呼び出しのある仕事で気が休まらず、通勤も大変だったので職場を退きました。  今はケアマネジャーの資格取得に向けて勉強中です。仲間たちとゴルフをした昨年の秋、介護施設のことが話題になり、そこで働く際に必要な資格について、詳しい仲間に話を聞い

    • 2023年7月17日
  • 赤と青
    赤と青

       皆さんは赤と青のどちらがお好みですか? 私は実に38年も前からずーっと青が好みで・し・た。過去形なのはこの一年で嗜好(しこう)がすっかり変わったから。というより、ご無沙汰していた赤の、笑顔あふれる身のこなしに触れ、心の奥底で何となく青に抱いていた不満が一気にあふれ出たといったところでしょうか。

    • 2023年7月15日
  • カメラのむらかみさん
羽地(はねじ)夕夏(ゆうか)
    カメラのむらかみさん 羽地(はねじ)夕夏(ゆうか)

       カメラのむらかみさんは、白老でお世話になっているお店の一つ。移住して1週間もたたないころ、散歩をしていると、ふと目に入ったまちのカメラ屋さん。吸い込まれるように中に入りました。  出迎えてくれたおじいちゃん、村上和義さんの笑顔にほっと一安心。右手奥の棚一面に並んだ、昔のカメラコレクションの膨

    • 2023年7月15日
  • 錦岡保育園園長 山口 康男さん(68)
園児の成長日々見守る 市職員を経て現職に責務重大も「毎日が楽しい」
    錦岡保育園園長 山口 康男さん(68) 園児の成長日々見守る 市職員を経て現職に責務重大も「毎日が楽しい」

       苫小牧市役所に36年間勤務し、退職後は5年間の苫小牧地域職業訓練センターを経て、現在は錦岡保育園(市宮前町)の園長を務めている。「子どもたちはみんな孫みたいにかわいい。園児の成長を日々見られるのがやりがい」と話す。  高度経済成長期に突入する1954年に函館市で生まれた。道職員だった父親の転

    • 2023年7月15日
  • お花畑コース 樽前山で生き物観察
    お花畑コース 樽前山で生き物観察

       6月23日、樽前山「お花畑コース」を散策しました。この日は雲が低く樽前山は中腹までしか見えず、気温も肌寒い状態でした。少し明るくなってきた午前7時すぎを待ち、入山しました。このルートは、ほとんど登らずにお花畑を散策できる私のお気に入りです。  まずは、落葉広葉樹林帯に入ります。林内は薄暗く、

    • 2023年7月14日
  • 手芸・工芸 手工芸連盟 手作りの魅力4人で伝える
    手芸・工芸 手工芸連盟 手作りの魅力4人で伝える

       手芸、工芸の講師など4人で構成する手工芸連盟は「想像したオンリーワンの作品を、自分の手で具現化することの楽しさ」を伝える。その魅力をより多くの人に知ってもらいたい―と教室やワークショップを展開するほか、毎年開催される市民文化祭で作品を披露している。  代表の本江松美さん(68)は退職後、木工

    • 2023年7月13日
  • 発表会と視察研修(下)
 西川(にしかわ) 良雄(よしお)
    発表会と視察研修(下) 西川(にしかわ) 良雄(よしお)

       王子製紙日南工場(宮崎県日南市)での安全衛生研究発表会に出場するため、初めて九州に行きました。  翌日は視察研修で、雨の中、工場内を案内していただきました。自分がよく知る苫小牧工場の新聞用紙の機械設備と違い、主力生産物の上質紙や情報用紙など、生活に密着した製品が生産されていて、用紙を作る機械

    • 2023年7月13日
  • まちづくり 下 観光客をまちなかへ 「着地型ツアー」など模索
    まちづくり 下 観光客をまちなかへ 「着地型ツアー」など模索

       来場者数100万人を年間目標に掲げる白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)。実績は3年間で87万人余と遠く及ばないが、新型コロナウイルスの5類移行で同施設や国は巻き返しを狙う。期待される来場者増をまちなかの観光や経済活性化にどう結び付けるか、町や町民も模索を続けている。  ウポポイ開業を契機に

    • 2023年7月12日
  • 世界の白老
    世界の白老

       34年前の1989年9月22~25日、白老町のポロトコタンなどで「北方民族国際フェスティバル」が開かれた。当時の記事によると、旧ソ連極東地区からニヴヒ、フィンランド・ラップランドのサーミ、カナダ北西海岸のヌチャヌフ、同東部のイヌイットら七つの北方少数民族から計約40人が集まり、子どもたちや町民らと

    • 2023年7月12日
  • 地元の視線 中 開業で風向き好意的に ネット中傷も「誇り継承が第一」
    地元の視線 中 開業で風向き好意的に ネット中傷も「誇り継承が第一」

       2019年5月に施行されたアイヌ新法は第1条で、先住民族であるアイヌの誇りが尊重される社会の実現を目的に掲げる。白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)の本質的な役割もそこにあり、民族の血を引く地元住民はウポポイが実現に向けて進む姿に関心を寄せる。  町末広町の北海道アイヌ協会前理事長、加藤忠さ

    • 2023年7月11日
  • 7月はイベント月
石澤(いしざわ) ともみ
    7月はイベント月 石澤(いしざわ) ともみ

       今月は私にとって二つのイベントがあります。一つは、2日に恵庭市で開催させていただいた「美とまるしぇ」。4年前にJR苫小牧駅横の市まちなか交流センター・ココトマで始め、気付けば16回目となりました。  あるイベントの打ち上げでたまたま横に座った方から、「美容とマルシェを一緒にし、ママ世代に楽し

    • 2023年7月11日
  • 自己評価 上 伝統芸能上演に手応え 逆境の中、工夫凝らし誘客
    自己評価 上 伝統芸能上演に手応え 逆境の中、工夫凝らし誘客

       白老町のポロト湖のほとりに2020年、アイヌ文化の復興と発信のナショナルセンターとして整備された民族共生象徴空間(ウポポイ)が、12日に開業3周年を迎える。5月に新型コロナウイルスが感染症法上の位置付けで5類に引き下げられ、入場者の増加が期待される中、ウポポイの果たす役割や地域への効果、今後の期待

    • 2023年7月10日
  • 人前での自己表現が魅力 苫小牧市北光町 鈴木(すずき) 駿輔(しゅんすけ)さん(17)
    人前での自己表現が魅力 苫小牧市北光町 鈴木(すずき) 駿輔(しゅんすけ)さん(17)

       苫小牧東高校3年生で、2日の学校祭を機に演劇部員を引退しました。1年生のスキー研修のレクリエーション企画で人前で自分を表現する快楽を覚え、2年生4月に演劇部に入りました。  一番の思い出は5月の演劇フェスティバル。苫小牧西高校、苫小牧工業高等専門学校との合同公演で主人公を演じました。西高の子

    • 2023年7月10日
  • <30> 昭和49年 苫東、不況、混乱の中で街づくり 開発賛否対立、分断深まる
    <30> 昭和49年 苫東、不況、混乱の中で街づくり 開発賛否対立、分断深まる

        昭和48(1973)年の第1次石油危機によって、わが国経済は高度成長から安定成長へと向かう。同49年、それまで全道一景気の良い街であった苫小牧にも不況の波が押し寄せてきた。この年を苫小牧民報は「注目を浴びていた苫東開発も、わが国経済の転換に逆らえない情勢となった。苫東という巨大ナショナルプロジェ

    • 2023年7月10日
  • 師に会いに行く
    師に会いに行く

       10年ほど前から犬と猫の保護活動を手伝っている。といっても大げさなことではなく、ごみ拾いをしたり(動物がごみを食べてしまうのでごみ拾いも活動の一つなのだ)、犬と猫の保護団体で時折掃除や散歩のお手伝いをしたり、寄付金を集めるフリマに参加したり。もともと動物に愛がある人間だとは言い難い。お世話より麻雀

    • 2023年7月8日
  • NPO法人日本空手道振興会強健流空手道会長 柳田 和弥さん(43) 
武道で地元に恩返し 夢追い掛け鍛錬重ねる
    NPO法人日本空手道振興会強健流空手道会長 柳田 和弥さん(43) 武道で地元に恩返し 夢追い掛け鍛錬重ねる

       人生を救ってくれた武道で、地元・苫小牧市に恩返しを―。空手を通じ青少年の健全育成に取り組みながら、NPO法人として社会貢献活動にも力を入れている。市元町の道場には格闘技の賞状だけでなく、防災・防犯活動への感謝状もずらりと並び、「これまで自分が夢を追いながら生きてきた証し」と胸を張る。  日本

    • 2023年7月8日
  • 鳥嶋さん(2)
 鈴木(すずき) 龍也(たつや)
    鳥嶋さん(2) 鈴木(すずき) 龍也(たつや)

       1997年10月。苫小牧中央ボウル1階。今は苫小牧シネマトーラスになっているその場所は、がらんとした空きテナントだった。その場所に暗幕が張られ、床に黒塗りのベニヤ板、お酒のカートンとござでひな壇が出来上がっていく。紛れもなく暗黒の空間、劇場がそこにあった。「小劇場」と言うらしい。  ひょんな

    • 2023年7月8日
  • 樹洞
生き物たちのすみか
    樹洞 生き物たちのすみか

       ウトナイ湖周辺では、湿原の女王と呼ばれるホザキシモツケのピンク色の花が見られるようになり、夏を感じる季節がやって来ました。初春から今の時期にかけて、多くの鳥たちは1年で一番大きなイベントである子育てに大忙しです。  冬の終わりごろにネイチャーセンター横の樹木に取り付けた巣箱には、シジュウカラ

    • 2023年7月7日
  • シイタケとバトン
加藤(かとう) 千昇(ちしょう)
    シイタケとバトン 加藤(かとう) 千昇(ちしょう)

       6月の夏日、よりみち学舎の生徒たちと厚真町内に住む堀田祐美子さんのシイタケ農園のお手伝いに参加させていただいた。原木シイタケの栽培はおよそ半年をかけて、さまざまな工程を経て行われるという。その日はビニールハウス内に組まれたミズナラの原木、およそ1万本の上下左右をひっくり返す「天地返し」を行う。原木

    • 2023年7月6日
  • 喜びの再会
    喜びの再会

       苫小牧市表町のラーメン店「麺こころ」の店内にユニークな写真が飾られている。富士山を覆う雲が巨大なネズミのように見える1枚や、冬の山中湖で2羽のハクチョウがくちばしを寄せ合う姿がハート形になった一瞬を捉えたものもある。  いずれも、愛知県で写真館を営む野田繁憲さん(75)が撮った作品だ。8年ほ

    • 2023年7月5日
  • おせっかいと気遣い
川田(かわた) 幸香(さちか)
    おせっかいと気遣い 川田(かわた) 幸香(さちか)

       私は、このコラムをコミュニティナースとして書かせていただいている。コミュニティナースとは「地域の中にいて、健康的なまちづくりをする医療人材」。活動場所は病院や介護事業所ではなく「住民のそば」だ。飲食店やガソリンスタンドなど、人はさまざまな場所で活動しているので、医療や介護が必要になる以前から、日常

    • 2023年7月4日
  • 大切な着物をリメーク 苫小牧市音羽町 高橋(たかはし) 和江(かずえ)さん(83)
    大切な着物をリメーク 苫小牧市音羽町 高橋(たかはし) 和江(かずえ)さん(83)

       苫小牧市の市民団体「みらいづくりハマ遊の友」が市住吉町で運営するコミュニティーサロン「ハマ遊の友」で、2020年から洋裁を習っています。  きっかけは、家にあった着物をリメークできないかと思ったことです。  これまで、チュニックやコートなどを作ってきました。完成までに時間がかかり大変で

    • 2023年7月3日
  • 不思議な航空用語
    不思議な航空用語

       航空業界独自の用語は数え切れないほどありますが、金融機関出身の私が見聞きする中で不思議に思ったものからご紹介します。  まず、予定していた機材を変更することを「シップチェンジ」(SHIP CHANGE)と言います。初めて聞いたときは「船」?と思いましたが、実は、航空用語には海運用語に由来した

    • 2023年7月1日