人口減
- 2021年4月19日
千歳、恵庭の勤務時代、両市の「交流」をたびたび取り上げた。医療や産業など結び付きが強く、生活圏域が一つと言える両市は、一局集中が進む札幌から近く、優れた住環境に良好な雇用環境と、共通点も多かった。移住・定住施策ではともすればライバルだが、あえて連携の覚書を結ぶなど大局的かつ戦略的に事業を展開してい
千歳、恵庭の勤務時代、両市の「交流」をたびたび取り上げた。医療や産業など結び付きが強く、生活圏域が一つと言える両市は、一局集中が進む札幌から近く、優れた住環境に良好な雇用環境と、共通点も多かった。移住・定住施策ではともすればライバルだが、あえて連携の覚書を結ぶなど大局的かつ戦略的に事業を展開してい
根が生真面目―。そんな国民性があると思っていたがどうも違ったようだ。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、とうとう第4の波。 大型連休を目前に、まん延防止等重点措置が大都市を軸に広がっていく。緊急事態宣言も再び検討されている。看板が変わっても大都市の駅や繁華街の人の流れは減らない。「不要不急
昨年11月に購入契約したマイカーがやっと納車になりそうという人の話。契約時に工場出荷まで4カ月かかると言われ、彼は繁忙期の幅を見込んで「4月には」との販売店の見通しを頼りにしていた。冬は車の雑誌を見て装備をあれこれ考えて楽しんだが、雪が解ければ首は長くなる。その上4月を指折り数えていた3月に、さら
「人間の行動をつかさどる大要素は頭脳と感情」と語ったのはプロ野球で三冠王に輝き、監督時代は名将「ノムさん」の愛称で親しまれた故・野村克也さん。言葉の伝え方が秀逸なことで知られ、新人が仲間入りする春は人材育成に関する語録が心に響く。人を動かし、変える言葉とは感情を刺激する言葉。「感じることで人は考え
鈴やラジオを鳴らし、手をたたいたり大声を出して近くに人間がいることを知らせること。追う習性があるから走って逃げないこと―。 山に入るときのヒグマ対策の基本を知らない人は多くないはずだが今年も北海道の山菜採りの季節は無惨な事故で開けた。10日午前、釧路管内厚岸町でギョウジャニンニクを採ってい
水色の空に絵筆でサッと描いたような白い雲が浮かんでいる。一昨日の日曜日の札幌は暖かく、風も穏やかな一日に。16日まで、感染リスクを回避できない場合は、不要不急の外出自粛が要請されているが、中島公園まで散歩した。間もなく、桜の季節を迎える。 そんな季節に、衆院道2区(札幌市東区・北区の一部)
日差しが強くなり、爽やかな風が光の反射できらめいて見える「風光る」季節だ。 きらめいて見えるもう一つが、新入学児童の姿。腰が見えなくなるほどのランドセルを背負って通学している。コロナ禍が続き、暗い気持ちになりがちな日常に、大笑いしながら歩く児童にほっこりさせられる。子供たちは元気だ。
遠くの高い山を見るのが好きだ。苫小牧からなら日高山脈の主峰・幌尻岳。はるか昔の登頂時の疲労を思い出しながら眺めて飽きない。 雪解けの季節は樽前山の日々変わる残雪模様も楽しい。コメバツガザクラのつぼみの膨らみ具合を想像しながら、乳牛が寝そべったような山容に目を凝らす。散骨や樹木葬など新しい葬
平日の休みを利用し、気晴らしに苫小牧市樽前・錦岡に広がる錦大沼公園を訪れた。柔らかい春の日差しが心地よく、錦小沼と錦大沼の二つの天然湖沼の周りをのんびり歩くうちに1時間半の散歩となった。コースにはじゅうたんのように枯れ葉が積もり、多少の段差があっても足を優しく受け止めてくれる。周囲の広葉樹林の青葉
政府が早く作るようにと熱心に促しているマイナンバーカード。行政手続きを簡単にし、本人確認の身分証明書になり、10月には健康保険証代わりにできるようにもなる使い道の多い1枚だ。 マイナンバーの制度は2016年、各自の収入状況を把握し、社会保障での不正受給を防ぐことなどを目的に運用が始まった。
ばあちゃん子は3文安いそうだ。貨幣価値がどの程度の時代の言葉か知らないが、それでもかわいいという祖母なら身近に何人もいる。 三文判、三文オペラ、三文小説、三文文士、二束三文、早起きは三文の得など三文の付く言葉は多い。「1文銭3枚、極めて安いこと」と辞典にある。値にたいした違いはないという解
アイスホッケーの王子イーグルスが3月の下旬、本拠地・苫小牧であったアジアリーグのジャパンカップ対横浜グリッツ戦に連勝し、優勝のシーズンを締めくくった。 この地で発足して95年の歴史を持つ実業団「王子」として臨んだ最後の2試合。すでに前週で王座を獲得していて、同月27、28の両日、会場の白鳥
新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、大阪、兵庫、宮城3府県の計6市で5日から「まん延防止等重点措置」の初適用が始まった。 1年たって分かったのは、人が動けば感染者は増える、という至って単純な事実だ。社会経済活動を制限すれば下火になるが、緩めれば当然のように再拡大する。大阪より3週間遅れで
機械や道具が進歩していく。しかし変化が早過ぎないか。例えば音楽。音源も再生装置も、この半世紀ほどの間に、ずいぶん変わった。 重たいレコードや蓄音機は見たことがある程度。自分は、軽いプラスチックのドーナツ盤のレコードを、小型の音質の良くないプレーヤーで聞いた世代。働き始めたのはオーディオブー
大阪府豊中市に住む女子高生がアイヌ民族とマイノリティー(少数者)をテーマにした絵本の発行を計画している。4月から3年生になる岩見朱莉さん(17)。インターネットで資金調達するクラウドファンディングを活用して制作し、今年秋の完成と販売を目指すプロジェクトを立ち上げた。 先天性の難病を患う岩見
2021年度が始まった。官公庁や企業、学校などでこの春、新たなスタートを切る人も多いと思う。真新しいスーツや制服に身を包み、どこか緊張感を漂わせながらも、希望に満ちた姿を見ると、自然とやる気のお裾分けを頂いた気分になる。 自身の新人時代を振り返ると、名刺交換がどうにも苦手だった。社会人1年
JR日高線の鵡川―様似、116キロ区間があす4月1日、正式に廃止される。また記憶の中にしかない駅名や駅舎が増え鉄路が延びる。 日高線は2015年1月の高波被害で不通になったままでの廃止。冬の嵐と同じく、不意討ちのように沿線自治体への負担の要請とバス転換の提案が行われ結局、廃線が決まった。す
この時期、自治体の新年度予算が決まることもあって新規の事業がよく報じられる。目玉の事業、施策は課題解決への道筋の具現化でもある。何を重視し注力するかで首長や役所の本気度が分かる。 その点で注目しているのは北海道の秋サケ資源対策だ。ふ化事業のサケの稚魚にDHA(ドコサヘキサエン酸)などを加え
世界有数の地震大国、日本。26日に公表された2020年版「全国地震動予測地図」は、今後も太平洋岸を中心に大地震発生のリスクが小さくないことを改めて浮き彫りにした。30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率は道内だと根室市で80%(前回18年版は78%)、釧路市で71%(同69%)にそれぞれ
テレビのニュースを見ていると、アナウンサーや記者が異動のあいさつをしていた。画面の内と外の、ほんの数年だけの関係でも、別れのあいさつをされると寂しい。 新聞に教員、官庁や市町村の人事異動の人名と職名、学校名が、ほとんど漢字だけでぎっしりと並ぶ日がある。それが、この国の年度末と新しい年度の始
暖かい風の春の日が差した後、雲が広がり始めて冷たい風がどこからともなく吹いてくる。彼岸が過ぎたばかりだが、もうサクラが咲くのではと思う日もある。いつもより少し早く、春がやって来た。 一昨日の鈴木直道知事の定例会見は、議会の関係で深夜にずれ込んだ。原則、記者たちの質問が終わるまで続く。ある時
東京五輪の聖火リレーが25日、スタートを切った。福島県のサッカー施設から約1万人のランナーが4カ月間をかけて聖火をつなぐ。北海道は6月13日に入り、その日は白老町でフィナーレ。14日は苫小牧市がスタート地になる。 これで五輪の機運が一気に高まるのだろうか。現状では、とてもそんな雰囲気すら感
大人の世界は、子どもたちにはどう見えているのだろう。第一生命の「大人になったらなりたいもの」調査の集計報道を読み、考えた。 対象は小学3~6年生。男子の1位は、前年首位のサッカー選手を抜いて「会社員」だ。月並みだが女子の1位のパティシエに比べて夢は感じにくい。公務員は男子の8位、女子では9
「コロナはプールに顔をつけて息ができないような苦しみが長時間、長期間続くイメージ」。文藝春秋3月号でフリーアナウンサー有働由美子さんが、本道在住の脚本家倉本聰さんとの対談記事の中で、新型コロナウイルスの重症患者の様子を語っている。これはiPS細胞の研究者山中伸弥氏から聞いた話だそうで、最近のテレビ
よく物忘れをするたちなので、アルツハイマー型認知症の新たな治療薬とされるアデュカヌマブに以前から興味を持っている。病気の進行を遅らせる待望の根本治療薬で、日本と米国の企業が2017年から共同開発。現在、薬としての承認を米食品医薬品局(FDA)に申請中で、市場に出回る日が待ち遠しい。 認知症
自分は昭和育ちの道産子。何かを考える時に頭の中を駆け巡る言葉は北海道弁だ。年齢のせいなのか、最近は頭の中だけでなく日常の会話にも方言が無修正で現れる。 総務省の幹部職員と所管企業幹部の飲食をめぐる醜聞は元総務大臣である野田聖子、高市早苗両氏にも波及している。「国民の疑惑を招くような会食はし
2月に体育館で寝た。寝床は先ほど教わって組み立てた段ボールベッド。深夜、寝袋から出た顔がひんやりとした。日中の”作業”疲れのせいか、すぐに眠りに落ちた―。 かつての勤務地、千歳で真冬の災害をテーマに避難所に泊まる初の訓練に参加した。同市防災学習交流施設「そなえーる」
「こないだテレビで苫小牧の目抜き通りをやっていたよ。にぎやかでいいところだった」。札幌で離れて暮らす母に電話をすると毎回、こう言う。しかも駅前だという。「ないよ、そんな通り」と答える。半年以上、同じことを言っているので「こないだ」がいつかも分からないが、中心市街地の通りがにぎわっているのを見たこと
大地震や洪水の警戒、最近なら新型コロナウイルス感染防止に向けた呼び掛けの、時に過剰とも思える「優しいお願い調」が気になる。 10年前の、春の一日の午後に突然起きた大地震と巨大津波の様子が新聞やテレビで繰り返し報道されている。地震に備えること、津波から逃げること。その基本を確認しつつ、自分や
アイヌ民族には地震発生の前兆を感じ取る鋭い感覚が備わっていたという。しんと静まりかえった真夜中、寝床のござの下の地面から、コーンコーンと空の臼をつくような音が聞こえたならば、やがて地震が起きる。音の間隔が短ければ大きな揺れとなり、津波も襲ってくる。そうした災害の前触れを感知すると、コタン(村)のみ