読書の勧め
- 2022年2月1日
読書量が年間200冊を超えるという知り合いがいる。単純計算すると1カ月当たり17冊、1日に0・6冊になる。当然、漫画本は除く。 試しに、その知り合いに張り合ってみたが、すぐさま降参した。自分にとっては、半分の年間100冊でも自信がない。その2倍となるのだからとてつもない数字だ。 一
読書量が年間200冊を超えるという知り合いがいる。単純計算すると1カ月当たり17冊、1日に0・6冊になる。当然、漫画本は除く。 試しに、その知り合いに張り合ってみたが、すぐさま降参した。自分にとっては、半分の年間100冊でも自信がない。その2倍となるのだからとてつもない数字だ。 一
市販のプリンなどを買うと、以前は買った数の使い捨てプラスチックスプーンをレジ係が黙って精算済みの籠に入れてくれた。今は「ください」と言うか、これらのプラ製品がレジ近くに置かれ、自ら持ち帰る仕組みになった。 それも今は無料だが、4月からはお代が掛かるか、製品の素材が紙などに変わるよう。プラご
炭都・夕張市では一番方が作業を終えて出坑する午後3時になると、アラン・ドロン主演、1960年のイタリア映画「太陽がいっぱい」の主題曲が街中に流れ坑内員を迎えた―。先日の全国紙読者投稿欄で、父が炭鉱勤めだったというAさんが紹介していた。 いわゆる歌謡曲しか聴いたことのない小学生の頃の自分が、
国の人口の話だが、米国3億1580万人、カナダ3789万人、フィンランド551万人、ロシア1億4680万人、スイス867万人。これらは外務省ホームページ各国基礎データを基にした。 日本は総務省推計で今月1日現在1億2544万人という。国際アイスホッケー連盟による女子世界ランキング上位6カ国
道内で新型コロナウイルスの最初の感染者が確認されたのは、2020年1月28日。中国湖北省武漢市から訪れた中年女性だった。あれから、あすで2年になるが、これほど長くマスク生活が続くとは想像もできなかった。この間、増減を繰り返してきた全道の1日の感染者数は26日、ついに2000人を突破。胆振管内でも年
給与生活者の楽しみの一つは退職後の余暇。仕事が楽しみと言い切れる人は幸せだ。年金は2年連続減額。老後には病気などの大敵も多いが楽しい時間の到来を待つ。 小旅行やスポーツ、音楽、釣り、読書―。楽しみはいろいろだ。知人からの年賀状にはボランティアやアルバイトで充実した日々を送っているとの書き込
「地元学」という言葉を聞いたことがあるだろうか。正式な学問ではない。自分たちが住む土地を見直し、伝統的な営みや文化、自然などの魅力を引き出して地域振興につなげる方法のことである。 提唱者は熊本県水俣市の元市職員吉本哲郎さん(73)。「地元にあるものを探し、組み合わせて新しいものをつくる。そ
今冬は雪かきにうんざりしている読者も多いと思う。年明けから苫小牧市も大雪の日が続く。5日に1月としては観測史上1位タイ、24時間降雪量30センチを記録し、その後もまとまった雪に見舞われている。「過去最多」の言葉が、ネガティブな響きを伴う冬。きっと雪の多さのせいだけではないだろう。 新型コロ
1月1日現在の札幌市の人口が前年同期比907人減少したという。札幌市を除く―と表現されることの多かった北海道の人口減少を報じる際のただし書きが取れた。 札幌市が19日に発表した住民基本台帳に基づく1日現在の人口は196万668人。札幌の人口が減るのは1972年4月の政令都市移行以来初めての
毎年感じるが、今年の1月は特に進み方が速い。新規感染者数が連日最多を更新すれば、日々も駆け足で過ぎる気分。はや大寒を過ぎ、箱根駅伝にくぎ付けになった正月から随分たった気がする。 その駅伝は今年も”泣き初め”になったのだが、競技開始直後はレースより選手を追走する大会本
国連が海底火山の大規模噴火があった南太平洋・トンガ諸島の衛星写真を公開した。陸地の大部分が海没しており、「噴火前は東京ドーム61個分あった」という報道に衝撃を受けた。噴火から5日たっても滑走路に積もった火山灰の除去は完了せず、支援物資の輸送が難航。新型コロナウイルスの市中感染も懸念されている。火山
ヒグマが農地や大都市の住宅街を縦横に歩き回り人を襲った2021年。「クマは出るんじゃない。居るんだ」。新米記者当時に、営林署員(当時)から聞いた言葉を、繰り返し思い出した一年―。 21年の4月以降、11月末までにヒグマに襲われて命を失ったのは4人、負傷者は8人の計12人。1962年の統計開
マンションのベランダから見る道端の雪山が日増しに高くなっていく。札幌はクリスマス以降、本当によく雪が降る。ほぼ毎日降り続けており、しかも寒い。〈今年の寒さは記録的なもの こごえてしまうよ 毎日吹雪 吹雪…〉。井上陽水さんの名曲「氷の世界」の詞のような風景が広がる。 そんな季節
苫小牧市の65歳以上の高齢化率が間もなく30%に届くという。全道一若いまち千歳市の23%と比べると高水準に見えるが、苫小牧と人口が同程度の帯広市もほぼ同水準で、釧路市は既に30%を超えている。どのまちも高齢化に向き合う課題を抱えていることが分かる。 どうしても高齢化という言葉には「負」のイ
きのうの朝刊の道内紙1面に「道内暴風雪 4人死亡」の見出し。社会面には「除雪中・落雪 4人犠牲」。2本の見出しが表現した「北海道の今」が、悲しかった。 停滞する低気圧の影響で道内各地で強い風が吹き、湿った雪がどかんと積もった13日、除雪や屋根の雪下ろし中の事故で、1人暮らしだった3人を含む
3連休明けに本道全域にもたらされた大雪。苫小牧市内は積雪量20センチ足らずだったものの、わが家の周りの湿った重たい雪の除去・排出にいつもの3倍ぐらいのエネルギーを消費した。腕のだるさに体力の無さを思い知らされた。 新型コロナウイルスの第6波が全国各地に押し寄せている。主役は従来のデルタ株か
目標額を決めるなどして始める小銭貯金は楽しい。たまって金融機関に持ち込む際には、職員に手間を掛けないよう窓口を避け、ATM(現金自動預払機)で入金する人も多いのでは。そんな小銭貯金に暗雲が垂れ込めている。 ゆうちょ銀行は17日、ATMでの硬貨の入金に取扱料を新設する。料金は25枚まで110
小学生の頃の冬の夜、住んでいた家の北西方向の山際がうっすらと朱色に染まった。記憶に残る、最も古い出来事の一つかもしれない。 初めて見たオーロラだ。父が「夕張の方で大火事でも―」と言った気がする。テレビの普及期だったが、あったとしても画面は白黒。白黒印刷の新聞を詳しく読む習慣も子どもにはなか
〈悲しめる心よ、落ち着いて悔ゆるのをやめよ。雪の後ろには太陽が照っている〉。19世紀の詩人、ロングフェローの言葉。カナダと国境を接する米国メイン州生まれで北国の人らしい卓見がこもる。 昨年末から年明けすぐにかけて新型コロナの感染状況は小康状態と踏まえ、小職は懐かしい人たちとの再会を1年前よ
新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の市中感染が道内でも確認され、予定通り開催できるか心配された各地の成人式。苫小牧市は無事に行われ、会場は出席した新成人の笑顔であふれた。 自分の成人式を振り返ると、式典の記憶は全くない。40年以上も前なので当然かもしれないが、終わった後に繰り出し
拷問は自らが科される苦痛より、守らねばならぬ者たちの絶望の泣き声がつらい―。遠藤周作「沈黙」の、そんなくだりを思い起こしながら、元日の午後を過ごした。 病気見舞いも兼ねて息子一家が2年ぶりに帰省した。再会や孫の成長を慌ただしく喜び、夜更かしの正月はすぐに終わり元日にはお別れ。コロナ以外に雪
日本に生息していないのに、虎は古来から日本人に特別視されてきた動物だ。力と権威の象徴として、武将たちにも好まれ、絵師に眼光鋭い勇猛な姿を城のふすまやびょうぶに描かせた。〈虎の威を借る狐〉など、野生動物の頂点に君臨する強さにちなんだ格言、故事も数多い。 今年の干支・寅(とら)には「動」との意
新千歳空港で1日から、悪天候により定期便の運航が乱れ、5日にようやく収まった。1日からの累計で、欠航は300便超え、30分以上の遅延は500便超え。大手航空各社のUターンラッシュのピークと重なった3、4両日、国内線ターミナルビルの出発口付近は混雑した。 新型コロナウイルス流行前のラッシュ時
一つの箴言(しんげん)が人の運命を変えることがある。敬愛する作家の一人、故城山三郎さんは学生時代の終わりから大学教師になって間もなくの頃、読んだ本の中で、それに出合った。「静かに行く者は 健やかに行く 健やかに行く者は 遠くまで行く」―。城山さんの最も好きな言葉で、ゆがんだ学者世界から離れ、文学へ
正月は子どもたちの成長や優しさを確かめ考えさせられる季節。子どもは親の生き方を見て学びながら子育てや仕事を通じて成長する。 時代が変われば、生き方だって大きく変わっていくものだと思う。もうサラリーマン世帯の長男や次男が続き柄を意識する時代ではないとは思うのだが言葉の端々にそれが表れることも
北京五輪まで1カ月強。冬の大会は道産子が活躍する。特に女子アイスホッケーは苫小牧ゆかりの選手が多く、応援も熱くなる。年明けには総仕上げの苫小牧合宿。でき得る最善の調整を目指す。 各競技で続々と代表が決まっている。先日は北見市を拠点に活動するカーリングのロコ・ソラーレが五輪世界最終予選のプレ
今年も一年、たくさんの本を読んだが、さまざまな場面における体が疲れない裏技をまとめたメディカルトレーナー夏嶋隆さんの「疲れないカラダ大図鑑」は勉強になった。人体解剖学や動作解析学、日本の伝統的所作を踏まえた理論が紹介されている。 ビジネスシーンでの疲れない立ち方・座り方や自転車で坂道をスイ
「もういくつねるとお正月」というように今年も残すところわずかになった。師走の押し詰まってきた頃を「数え日」という。去りゆく年を惜しむ思いと新しい年への期待を感じさせる言葉だ。大みそかには細く、長く生きられるようにとの思いを込めてそばを食べる風習が残っているが、読者の皆さんは除夜を過ごす準備は整って
数年に一度と言われる強い寒気の影響で苫小牧地方はクリスマス・イブの24日以降、最高気温が零下となる真冬日が続いている。25日から最低気温も4日連続でマイナス2桁台となり、朝晩の外出時には寒気が肌に突き刺さるようだ。ただ、ドカ雪に見舞われた日本海側の地域と比べると、出退勤時の道路の車の流れはスムーズ
読者から寄せられた声を紹介する当紙の「なんでもトーク」欄。年内の掲載は24日が最後だった。 コロナ禍も2年目、2度の緊急事態宣言で外出自粛期間が長かった今年のこの欄は、身近な暮らしの話題で何度か沸いた。例えば屋外での焼き肉。例年にない暑い夏となり、自宅の敷地内で楽しむ家が増えたが、暑さで窓