• 新聞会社
    新聞会社

       「5月14日の金曜日に新入社員が入りました。『いろいろな仕事をしてみたい』『文をたくさん書いてみたい』と言っていました。期待の大型新入社員です。新聞会社は最初4人しかいませんでした。なので、2人も入ってくれて、とてもうれしいです。みんなが一緒に書きたいと思う新聞を作りたいです」  安平早来小

    • 2021年11月19日
  • 地域の宝
    地域の宝

       樹齢はどのくらいなのだろう。堂々とした幹の太さや枝ぶりからみて、少なくても数百年はたっていそうだ。白老町の旧竹浦小学校跡にあるイチイの大木は、地域の宝のような存在だ。  1928(昭和3)年、約2キロ先からの校舎移転の際、学校樹のこのイチイも一緒に移した。馬2頭と大勢の大人が大木を引っ張りな

    • 2021年11月18日
  • 負担
    負担

       本格的な寒さがやってきた。遅れてはならない冬支度は車のタイヤ交換。昨年は交換した日に雪が舞った。今年は樽前山へつながる道道樽前錦岡線の閉鎖と重なった。  来週には高温注意報も出ているようだが、この時期が夏タイヤの限界だろう。今年はワクチンの接種を半年ほどの間に3回も受けた。1回目と2回目は6

    • 2021年11月17日
  • 平等
    平等

       子育て支援などの著書を多数出し、NHKEテレの番組「すくすく子育て」アドバイザーなどで活躍する大日向雅美さんの講演会がせんだって、苫小牧市で開かれた。訴えたのは地域ぐるみで子どもを見守る環境の大切さ。「母親一人に責任を負わせないで」と強調した。興味深く拝聴した。  大日向さんいわく、子どもは

    • 2021年11月16日
  • 防波堤
    防波堤

       通常は規制されている苫小牧港・東港の内防波堤(一本防波堤)の先端側500メートルが3日、釣り人に有料開放された。来春「釣り防波堤」としてオープンするため、試験的に開けて課題を探った。かつての人気ポイントだけに定員を超える予約の申し込みがあり、注目度の高さを裏付けた。  コラム子も釣りをする。

    • 2021年11月15日
  • 慎重
    慎重

       山になかなか近づけないまままた冬。動かぬ脚をさすり、山の先輩たちの笑顔や声、言葉を懐かしく思い出す。来年こそと思いながら。  静内町(現・新ひだか町)の支局に勤務した当時、酒の席で冗談交じりに励まされ、初めて登った山が日高山脈の主峰・幌尻岳(2052メートル)だ。それが縁で静内山岳会に入会し

    • 2021年11月13日
  • 女傑
    女傑

       「Giant upset!」  6日に開かれたアメリカ競馬の祭典ブリーダーズカップの2レースでノーザンファーム(安平町)生産の牝馬2頭が優勝したが、このうちダート1800メートルの「ディスタフ」でマルシュロレーヌが見せた激走に現地の実況アナウンサーはそう絶叫した。upsetは怒りや動揺を表す

    • 2021年11月12日
  • 祭りのあと
    祭りのあと

       6年前に亡くなった作詞家、岡本おさみさんが残した作品に「祭りのあと」がある。シンガー・ソングライターの吉田拓郎さんが作曲し、歌った。こんな詞だ。〈日々を慰安が吹き荒れて 帰ってゆける場所がない…〉、〈もう笑おう もう笑ってしまおう 昨日の夢は冗談だったんだと…〉。岡本さ

    • 2021年11月11日
  • 問い
    問い

       国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)や世界の若者が温暖化対策の強化を求める「気候正義」集会の報道を読みながら、自分の来し方を考えさせられる。  第2次世界大戦後の昭和20年代に生まれた。これまでに、大きく3種類の暖房器具のお世話になった。小学生の頃はまきストーブ。中学生の頃からは

    • 2021年11月10日
  • 越境EC
    越境EC

       国内で特産品がある自治体は多い。恐らく持たない自治体の方が少ないのだろう。苫小牧ですぐに浮かぶのは「ハスカップ」。お菓子や紅茶などさまざまな商品に加工されているが、全国的な知名度はまだまだ。どの自治体もそうだと思うが、一つの特産品の知名度を全国区に押し上げるには時間と知恵が必要になる。  中

    • 2021年11月9日
  • 幸せホルモン
    幸せホルモン

       本紙「暮らし」面で連載の「知ってる? 幸せホルモン」(毎週木曜日)がなかなか面白い。心理学を専門とする桜美林大教授の山口創さんの執筆で、幸せホルモンが何であるかという解説とともに、「幸せ」を感じるためのちょっとした工夫を紹介している。  連載は10月14日に始まり、12月23日まで11回を予

    • 2021年11月8日
  • 柱の傷
    柱の傷

       居間の柱の西向きの面が、細かい文字や線で汚れている。子どもや孫が思いつくたびに残していった、解読不能の、いわゆる柱の傷だ。  首都圏に住む孫たちから、久しぶりに、おばあちゃんへの電話。11歳の孫が身長149センチ、体重40キロになったという。背丈が母親に迫り、体重は祖母を抜いた。昨年の1月、

    • 2021年11月6日
  • 硬貨
    硬貨

       ここ数年、「平成31年」「令和元年」製造の硬貨をためている。改元が5月だったので、それぞれの硬貨が少なく、珍しいと聞いたからだ。買い物で硬貨を手にすると製造年を確認し、あれば貯金箱に入れている。  命を脅かす感染症が広がってからは、一枚一枚に触って製造年を確認する時に感染しないか、不安を感じ

    • 2021年11月5日
  • 大自然の使者
    大自然の使者

       きのうは雨上がりの朝となり、鳴き声がする方向の空にハクチョウの群れが飛んでいた。数十羽の編隊がV字を形づくり、先端の一羽の両翼側に仲間が羽を広げてまっしぐらの羽ばたきが美しい。  苫小牧の市街地に住んでいて、季節ごとに大群が上空を通過していく光景に出くわす。今ごろなら、本道より高緯度のロシア

    • 2021年11月4日
  • 勝敗
    勝敗

       よく見る民放のニュース番組の昨夜のテーマは「勝者は誰だったのか」。総選挙は若手の躍進や世代交代はあったものの、自民党も野党第一党の立憲民主党も議席減。  岸田首相はきのう早朝に国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)出席のためイギリスへ出発。日本時間のきのう夜に首脳演説をこなし

    • 2021年11月3日
  • 生涯学習
    生涯学習

       世界最高齢のプログラマーと呼ばれる86歳の若宮正子さん=東京=のモットーは「年寄りだってやればできる」だそうである。先日、白老町で地元青年会議所主催の講演を聞き、高齢になっても学び、挑み続ける姿に感銘を受けた。  81歳でシニア向けスマートフォン・ゲームアプリを開発し、世界から注目を集めた若

    • 2021年11月2日
  • 道産米
    道産米

       北海道の米作りは寒地稲作の祖・中山久蔵の挑戦によって本格化した―とされる。中山は1873(明治6)年、恵庭と北広島の境界の島松沢に入植し、道南から取り寄せた赤毛種の栽培に挑んだ。  寒い夜には夜通し風呂を沸かし、湯を水田に流し込んだと伝えられる。ようやく収穫できたもみは、道内各地の稲作を志す

    • 2021年10月30日
  • 熱

       衆院選の期日前投票を済ませ、投票所から出たところで、腕章をしている人たちと目が合った。報道機関の出口調査。当社も同僚たちがその数日前、同じ場所で調査していただけに、むげに断るわけにはいかない。できる限りにこやかに回答すると、よほどの暇人と思われたのだろうか。さらに他社からも声が掛かり、出口調査には

    • 2021年10月29日
  • 産地の秋
    産地の秋

       夫婦2人の暮らしだけに、米党のわが家でも10キロ袋はかなりもつ。新米にありつけたのは結局、今月に入ってから。炊き上がりの匂い、つや、粒の立ち方、弾力、粘り、すべてが違いを主張している。箸でひと塊つまんでぱくっと味わえば、気持ちもとたんに緩む。「うまい」とつぶやいて、ささやかな満足感に浸る。

    • 2021年10月28日
  • 遺構
    遺構

       10年前の3月、東日本大震災の直後、全国から被災者に寄せられた「頑張れ」の声に対する被災地の声が報道されて、打ちのめされた。  「これ以上何を頑張れと言うのか」。どろどろの津波に何度も襲われて家族や友人、知人を失い、目には見えない放射線に追われて故郷や家に帰ることができなくなった人たち。そん

    • 2021年10月27日
  • 命

       31日に投開票日が迫った衆院選。新型コロナウイルスや経済への対策が主要な争点とされる中、各党は動物愛護の施策も公約に盛り込んでいる。悪質な業者の監視や罰則強化から相談体制の充実、公的シェルター整備までさまざま。犬猫の多頭飼育崩壊が後を絶たない現状も背景にあるとみられるが、それらが着実に実行され、無

    • 2021年10月26日
  • 街頭で
    街頭で

       青空が時折、顔を出すものの、すぐに黒い雲が近づいて来る。そして雨に。時にはどしゃ降りになる。衆院選のゴングが鳴った以降、道都・札幌はそんな天気を繰り返している。まだ10月だというのに、冬のような気温が続く。  コロナ禍の選挙戦。屋内での大規模集会が少なく、そんな寒い街頭での取材に追われている

    • 2021年10月25日
  • 批評
    批評

       「投票をしないで後であれこれ言うのも―」。衆院選で投票をするか。街頭でテレビカメラを向けられた若い女性の返答。うなずいた。  総務省のまとめた戦後の衆院選の投票率を、インターネットで細かな数字と折れ線グラフを見て確かめた。戦後間もない1946年の第22回は72・08%、28回には5ポイントほ

    • 2021年10月23日
  • 緊張感
    緊張感

       4年ぶりの衆院選挙が始まった。参院選と違って政権選択が大きな焦点になるが、有権者は何を基準に候補者を選ぶのか。小選挙区なら候補者の訴える政策か。それとも人柄なのか。有権者が候補者の声を直接聞く機会は決して多くはない。かといって、各政党の公約を隅から隅まで読むのもなかなか難しい。選択する判断材料の提

    • 2021年10月22日
  • バラマキ合戦
    バラマキ合戦

       「このままでは国家財政は破綻する」。今月発売の月刊誌「文藝春秋」に載った矢野康治財務事務次官の寄稿文を興味深く読んだ。  文章は「最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いて、やむにやまれぬ大和魂か、もうじっと黙っているわけにはいかない」と政治への憤りを感じさせる内容で始まる。衆院選を強く意識し

    • 2021年10月21日
  • 順序
    順序

       「植物が先か、種(タネ)が先か」。植物の世界にそんな疑問があるそうだ。田中修著「植物のいのち」(中公新書)に書かれていた。  卵が先かニワトリが先か―。古くからある科学的なぞなぞ。理屈をこねまわして主張し合える、ある意味では楽しい疑問。植物は、種が芽を出し、芽が育って草や木になり、やがて花を

    • 2021年10月20日
  • 争点
    争点

       4年ぶりの衆院選が火ぶたを切った。各選挙区では、候補者たちが有権者に向けて第一声を上げ、熱心に耳を傾けた人も多かったのではないだろうか。  今回の選挙では五つの野党が小選挙区の7割以上で候補者を一本化させた。影響は道9区(胆振・日高管内)にも及び、同選挙区は一騎打ちとなった。有権者が望もうと

    • 2021年10月19日
  • 本道の画家
    本道の画家

       札幌芸術の森美術館の入場門に「札幌美術展 佐藤武」の看板が幻想的画風の代表作をデザインに組み込んで掲げられていた。先週、車で支笏湖畔を通って北へ向かい、開幕2日目の10日に鑑賞した。  同館が所蔵する「都市の記憶」(1998年)は、かつて氏が訪れてインドで目にした遺構に着想した、乾いた地平に

    • 2021年10月18日
  • 言葉
    言葉

       年齢のせいもあるのだろう。ふと聞こえた言葉に考え込むことが増えた気がする。短く鋭く、時代を切り裂くような言葉に立ち止まる。  年金生活の親が経済の柱となって、職業にも家族にも巡り合えなかった高齢に近づく子どもと暮らす「8050問題」は、いつごろからの言葉か。子どもが、病死した親の遺体と何カ月

    • 2021年10月16日
  • 若者
    若者

       衆院が14日解散され、事実上の選挙戦に入った。解散詔書が読み上げられ、「万歳」の声が上がった。なぜ万歳なのか。時事通信によると、明治時代から始まったとされるが、由来をめぐっては「やけっぱち」「ときの声」「天皇陛下万歳」など専門家の間でも諸説あり、よく分かっていない。  インターネット上では、

    • 2021年10月15日