フランス、クロスに強み アルゼンチンはパス回し武器 W杯サッカー

フランス、クロスに強み アルゼンチンはパス回し武器
W杯サッカー

 1986年大会以来の優勝が懸かるアルゼンチンと、2大会連続の頂点を狙うフランスが18日の決勝で激突する。準決勝までの6試合を戦って勝ち上がった両チームを英データ会社「オプタ」などの統計を基に比較した。

   両チームとも総合力が高く、攻守に自在な選択肢を持つ。フランスのクロス精度は35%でアルゼンチンの24%を大きく上回る。チーム最多の37本のクロスを供給するグリーズマンはここまで3アシスト。ゴール中央でジルーらが高さを生かし、好機に絡んでいる。

   ゴール前への進入は、エムバペが主戦場とする左からが約6割を占める。ドリブル成功率は相手を上回る55%を記録。グリーズマンが相手の守備ラインを突破した回数、プレスをかけた回数でともにチームトップと攻守に貢献。エムバペら個人技にたけた選手を攻撃に専念させている。

   アルゼンチンのボール保持率はフランスの53%に対し58%。パス本数では相手を圧倒し、10本以上のパスをつないだ回数も104回に上る。安定したボール保持から相手を敵陣に押し込むスタイルが顕著で、エースのメッシらが要所で決定的な仕事をこなしている。

   チーム最長61キロの走行距離を誇るデパウルが攻守の要。得点はないが、縁の下の力持ちとしてメッシら前線の選手を支える。高い位置で奪ってからのカウンターは38回。そのうち7回をシュートで終え、いずれの数値も相手を上回る。縦への鋭さも兼ね備えている。

   両チームは前回大会の決勝トーナメント1回戦でもぶつかり、フランスが4―3で激しい打ち合いを制した。4年前のタレントは今大会も健在。果たして、どんな結末になるか。