苫工 初戦突破へ、強豪に挑む 高校ハンドボール全国選抜大会道予選

本番に向け練習を重ねる苫工のエース沖(左)ら選手たち

 苫小牧工業高校ハンドボール部が、30日に道立総合体育センター=札幌市=で開幕する高橋辰夫杯第62回北海道ハンドボール選手権大会兼第62回北海道高校新人戦兼第46回全国高校選抜大会北海道予選会男子の部に出場する。道内各支部の予選会を勝ち抜くなどした14校によるトーナメント。苫工は同日の1回戦で札幌支部の石狩南と激突する。

   1枠の全国大会(3月24~29日、三重県)切符を懸けた2年生以下の一戦。2月1日を最終日とする3日間で熱戦を繰り広げる。苫工は昨年11月の室蘭支部予選(室蘭市)で13連覇し、道予選進出を決めた。

   石狩南は実力校ひしめく札幌支部予選で3位と身体能力の高い選手がそろう。「相手に合わせることなくプレーできれば勝機は十分ある」と苫工の武田侑也監督。勝てば監督の母校で、コーチも務めていた札幌支部2位の札幌月寒と2回戦で対戦する可能性が高い。待望の機会に「選手には石狩南に絶対負けるなとハッパを掛けている」と言う。

   室蘭支部予選後は守りのシステムを変更。コート上の6人が横一線になって守備範囲を広くしていた従来型から、速攻につなげやすい攻撃的な守備を構築してきた。「だいぶ形になってきた」と武田監督。GKの負担は少し増えるが、守護神の黒田塁斗(2年)は「危機的な状況でもしっかり止められるようにしたい」と力強い。

   攻撃面の調子も上向きだ。今月行った函館遠征で、昨夏の全国高校総体出場の函大有斗や強豪函館工業に胸を借りた。特に有斗は「全員がボールに絡みながらスピードに乗って攻め上がるのがうまかった」と苫工のエース沖晴希(2年)。大敗にも、理想とする堅守速攻のヒントを得ることができた。

   「遠征後に格段とモチベーションが上がった。練習からスピードを意識して取り組むようになった」と武田監督は手応えを語る。2018年以来の初戦突破、上位進出を目指し身長185センチの沖は「体格の優位さを生かして得点していきたい」と意気込んだ。

   道予選の組み合わせは別表の通り。