苫小牧市内のアブロス沼ノ端、日新スイミングクラブ所属の3選手が、27日から競技が始まる第46回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会(26~30日、東京アクアティクスセンター)に出場する。それぞれが大会への意気込みを語った。
沼ノ端に所属する平澤洸(早来学園4年)は50メートル背泳ぎに出場する。2月に札幌市で行われたJOC全道予選会の決勝で33秒78の自己ベストをマーク。優勝して本戦出場を決めた。初めての全国に「緊張している」としながらも「手を回すスピードや体力、ターン後のキックには自信がある」と胸を張る。頭を上に向けて泳ぐことや手を強くかく練習に取り組んでおり、「自己ベストの32秒台を出して、B決勝に残りたい」と力を込めた。
平澤を指導する大江和弘コーチは「同年代に比べ身長が高く、手足が長い。ダイナミックな泳ぎが魅力」と高い潜在能力を評価。「全国には同年代でタイムの速い選手がたくさんいる。そのような選手たちとの対戦時にどんな泳ぎを見せるか楽しみ。自己ベストを目指して挑戦してほしい」と期待を寄せる。
日新からは堀葵(駒大苫小牧高2年)と若山優明(北星小6年)が挑む。堀は50メートル、100メートルの平泳ぎの2種目に出場する。8度目となるJOCの舞台に「4月からは最終学年になるので、夏につながるレースにしたい」と意気込む。昨年10月の記録会で100メートルの参加標準記録を通過し、11月には50メートルの標準タイムを突破した。半年ほど前から陸上トレーニングにも力を入れ、「筋力・持久力は付いたと思う」と成果を実感している。「(JOCは)大会の雰囲気が良く、やってやるぞとワクワクした気持ちになる」と笑顔。一方で「プールが深いので、いつも通り飛び込むと浮き上がりが遅くなる。スタートに気を付けたい」と注意点を挙げた。「今のタイムでは決勝も難しい。100メートルは1分8秒台を狙いたい」と闘志を燃やす。
大江俊彰コーチは「順調にパワーも付いている。手と足の連動するタイミングを合わせスピードを生み出せれば」と手応えを口にする。「決勝進出を目標に全道記録を狙ってほしい」とエールを送った。
若山は50メートル自由形で切符をつかんだ。全国出場が決まった瞬間は「突破したことをチームメートに早く伝えたかった」と満面の笑みで振り返る。2月の全道大会は予選で参加標準記録から0・6秒遅れる厳しい結果に。それでも「悔いのないように前半から飛ばし、タイムだけを狙った」決勝では自己新記録の26秒43をたたき出し、標準タイムを上回る会心の泳ぎを見せた。「自分が一番速いと思って泳げた。決勝でもタイムを縮められると自信にもなった」と納得の表情。小学生として最後となる今大会は「25秒台が目標。B決勝に残りたい」と高みを目指している。
若山を見てきた今丈朗コーチは「0.6秒タイムが上がるのはまれ。驚いた部分もあるが、練習でやってきたことが出た」とたたえる。「25秒台が出るとB決勝も見えてくる。目標にしていきたい」と述べた。
3選手は25日、苫小牧市役所で岩倉博文市長を表敬訪問。それぞれ大会の目標を発表した。岩倉市長は「健闘を祈っている。頑張って」と激励した。