夏魚のサバ来遊 群れ濃く、サビキやジグで

苫小牧港・西港内で釣れた38センチの良型サバ

 苫小牧などの海岸や港に大から小のサバの群れが岸寄りしている。苫小牧港や室蘭港など主立った港の中では餌となる小魚を追ってサバの群れが岸壁際などを回遊しており、サビキやメタルジグを使って手軽にサバ釣りが楽しめる。

   サバは20~40センチ超とサイズに幅がある。小さい魚は比較的表層を、中~大のサバは中層から底層を泳いでベイト(餌)となる小魚類を捕食している。

   室蘭港や苫小牧港・東港などでは7月早々からサバの釣果情報が届いており、タイミングが良ければ40センチ前後のサバも交じるという。サビキ、ジグサビキ、ジグで手軽に釣ることができるため、家族連れにも人気だ。室蘭港なら入江臨海公園周辺、苫小牧港・西港ならキラキラ公園、入船公園などで実績がある。

   西港北埠頭(ふとう)に近い市内入船町のエビス釣具店によると、サビキ仕掛けは大物が掛かることも想定して針は7~8号のサイズがお薦め。糸は2~3号が無難という。サバは餌のある所に群れるため、まき餌が切れると途端に釣れなくなる。餌をこませ籠に入れては手返し良く釣り上げるのがサバ釣りのポイントだ。大型狙いなら夕方が狙い目になる。

   サバは遊泳力があるため、良型は1匹掛かったらすぐにさおを上げて魚を針から外した方がいい。針に掛かった状態で辺りを激しく泳ぎ回り、仕掛けや隣のさおの糸と絡まったり、針素切れが多発したりする原因になる。

   サビキ以外ならメタルジグ単体で釣るのも面白い。港に限らず、海岸でも海鳥が海上に群がっていれば、イワシやサバがいるサイン。小魚を捕食するサバや、ブリの幼魚のフクラギがその群れを追っている可能性もある。

   サバ狙いならジグは30グラム前後で十分。ルアーを投じて道糸(ライン)を張らずに自由落下(フリーフォール)でジグを底付近まで落とした後は、リフトやしゃくりを数回行ってまたルアーをフォールする。この繰り返し。ルアーが水中をひらひらと落ちる時や、さおをしゃくったタイミングでヒットすることが多い。ビビビッ、グググッと小気味よい引き味が特徴だ。

   13~15日の連休中、入船公園は駐車場があふれるほどに市民や市外からの釣り人でにぎわっていた。投げ釣りでカレイ類や、サビキにこませ籠を付けた仕掛けでのサバ狙いが多かった。アミ類のこませを籠に入れて仕掛けを海に投入すると、ひと呼吸置いてすぐに魚信が来るほど魚影は濃い。10~30センチのサバが入れ食い状態で、小型はリリースする人も見られた。

   札幌市から来た中村孝治さん(42)は「30分もしない間に20匹も釣れた」と大漁の予感。サバに交じって20センチほどのマイワシも時折釣れていて、釣り人たちは仕掛けを投じては取り込んでの作業を汗をかきかき、忙しく繰り返していた。