苫小牧西高校の弓道部が第46回高校弓道選抜南北海道大会(10月13日まで、室蘭市弓道場)で女子団体優勝を果たし、代表として12月に行われる全国選抜大会(25日から3日間、三重県)出場の切符を獲得した。同校の女子団体が全国大会に出場するのは2年連続4回目となり、部員の士気が高まっている。
今大会の女子団体戦には13校が出場した。苫西は2年生の阿部心音主将、安達望来、奥野愛那香、沼﨑有美の4人と1年生の荒木紗依花の陣容で臨んだ。団体予選では一番手から3人が4射ずつ矢を放ち、的中数合計を競った。
「予選で緊張感はなかったが、上位に進むにつれて緊張した」と阿部は振り返る。予選で決勝進出を決める19射目を放った奥野は「その日は調子がすごく良かった。私の4本目は絶対に決める気持ちで射ったらパーンと当たった」と笑顔で振り返る。
奥野の1射で予選を突破した西校は上位4校による決勝リーグに駒を進めた。初戦は手の内をよく知る伊達開来に快勝。続く2戦目でも優勝候補と目された札幌北陵に競り勝った。惜しくも3戦目は札幌新川に敗れ、勝敗数では2勝1敗で伊達開来と並んだが総的中数で上回ったことで優勝が決まった。
高校に入ってから弓道を始めた5人。荒木は「普段の練習ではフォームを動画で撮影し、自分の悪いところを分析している」と話し、部長の阿部は「目標がばらばらだったら部がまとまらない。1立(4射)ごとに部員たちで課題点を話し合っている」という。
顧問を務める加藤雅一教諭は「今大会の決勝では、あと1勝の場面で意識して1本が出なかった」と話すが、来月赴くひのき舞台を前にした練習での技量向上に期待する。「全国大会では勝ち負けよりも、まず目の前の1本に集中してくれたら」と生徒たちにエールを送っている。