息切れ、せきが悪化 間質性肺炎
- 2023年11月2日
間質性肺炎は一般的な肺炎と異なり、「肺胞」という袋状の組織の壁「間質」に炎症が起こる病気。高齢の患者が多く、せきや息切れが徐々に悪化して生活の質が低下し、命に関わることもある。東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)呼吸器内科の坂本晋准教授に話を聞いた。 ▽着替え程度で息切れ
間質性肺炎は一般的な肺炎と異なり、「肺胞」という袋状の組織の壁「間質」に炎症が起こる病気。高齢の患者が多く、せきや息切れが徐々に悪化して生活の質が低下し、命に関わることもある。東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)呼吸器内科の坂本晋准教授に話を聞いた。 ▽着替え程度で息切れ
睡眠中のいびきは、誰しも多少はかくものだが、症状によっては思わぬ病気が隠れていることがある。特に注意が必要なのが睡眠時無呼吸症候群だ。日本睡眠学会専門医で千里中央メディカルクリニック(大阪府豊中市)の松島勇介院長は「家族らからいびきがひどいと指摘されたり、日中の眠気や集中力の低下、疲労感があったり
視線を追跡する装置による検査を行うことで、対人関係などに支障を来す自閉症の早期診断に役立つ可能性があると、米国の研究グループが発表した。 研究の対象は、2018年4月~19年5月に米国の医療機関で登録された生後16~30カ月の子ども499人(平均年齢24・1カ月)。研究グループは、子ども同
吃音(きつおん)がある中高生の26%が不登校に陥り、人前で過度に緊張したり人との接触を避けたりする社交不安症(SAD)が関与していることが分かったと、九州大大学院などの研究グループが発表した。 話すときに同じ音を繰り返したり、言葉が詰まったりする吃音。幼児期や小学生の頃は教育機関などで支援
目標や計画を立て、その達成のために行動や思考をコントロールする脳の「実行機能」。幼児期に著しく成長するが、そのうち欲求や感情をコントロールする「感情制御」の発達には腸内細菌が関係していると、京都大大学院などの研究グループが発表した。 成人では、心身の健康や脳機能と腸内細菌との関連が報告され
酒を飲むと顔が赤くなり、飲酒の習慣がある人で発がんする可能性が高い|。過度の飲酒を最大の原因とする下咽頭(かいんとう)がんについて、国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)の吉本世一頭頸部外科長に話を聞いた。 ▽男性で圧倒的に多い 喉は咽頭と喉頭から成り、咽頭は高さにより上・中
大腸内視鏡検査と、人工知能(AI)を使って診断を支援するシステム(CADe)を組み合わせると、がん化する可能性があるポリープ「腺腫」の検出率が高まる一方で、がん化の可能性が低い「非腫瘍性ポリープ」の切除数が増え、過剰な診断・治療につながる恐れがあると、国際共同研究グループが発表した。 研究
認知症発症との関連が報告されている社会的孤立が、脳の萎縮などに影響を及ぼしている可能性が示されたと、九州大などの共同研究グループが発表した。 研究グループは、認知症に関する大規模研究に参加した65歳以上で認知症がない8896人の磁気共鳴画像装置(MRI)検査や健診データを用い、社会的な交流
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者会で行った調査で、70%以上が災害への備えが不十分と回答したと、東邦大などの研究グループが発表した。 ALSは、全身の筋肉が痩せて徐々に力が弱まる難病。人工呼吸器といった電気機器が必要になるケースが多く、停電などを想定した災害への備えが重要となる。
健康に良いとされる魚だが、食べ過ぎると高血圧につながる可能性があると、名古屋大大学院などの研究グループが発表した。 魚にはビタミンやミネラルといった栄養素、ドコサヘキサエン酸(DHA)などの有用な成分が多く含まれる。一方で、魚に蓄積されているヒ素については、健康への影響が十分に解明されてい
今秋冬、新型コロナウイルス感染は新たな変異株の出現などにより再拡大が懸念されている。独協医科大学(栃木県壬生町)医学部微生物学講座の増田道明教授は、新型コロナとの共存を見据える時期に来たと指摘する。 ▽変異重ね共存へ 増田教授は直近の状況について、「重症例、死亡例の発生は抑えられて
日本では、新型コロナウイルスへの感染を「自業自得」と考える度合い(自業自得感)が流行開始から2年たっても高いことが分かったと、大阪大などの研究グループが発表した。 コロナ拡大初期(2020年春と夏)の調査で、他国と比べ日本では自業自得感が高いことが報告されている。研究グループは、20~22
居住環境が良い地域で乳幼児期を過ごした子どもは、そうでない子どもに比べ、ぜんそくの発症リスクが低かったと、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、1995~2022年に環境が健康に与える影響を調べる研究に参加した子ども1万516人(年齢中央値9・1歳)を対象に、出生時、乳児期
親の喫煙が幼少期の子どもの収縮期血圧(最高血圧)の高さに影響することが分かったと、東北大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、「子どもの健康と環境に関する全国調査」に参加した4988人の2歳・4歳時点での血圧平均値を算出。親の喫煙や子どもの体格などとの関連を検討した。
近年、デジタル技術の急速な進化が、医療分野にも大きな変革をもたらしています。その中でも特に注目されるのが、糖尿病患者の生活や治療をサポートするデジタルツールです。糖尿病治療において、日々の生活と血糖マネジメントは密接に関係しており、患者自身の日常的な治療のサポートとなり得るデジタル技術は新たな解決
便は健康のバロメーターの一つ。下痢や便秘を気にする人は多いが、便の形や色も健康状態を把握する重要な手掛かりになる。「トイレの後、何も意識せず流していた人も、きょうから自分の便を観察する習慣をつけ、毎日の健康管理に役立ててほしい」と、きのしたクリニック(神戸市)の木下和郎院長は話す。 ▽軟ら
若年者が電子たばこと紙巻きたばこの両方を吸うと、目に深刻な症状が頻繁に起こり得ることが分かったと、米国の研究者らが発表した。 研究者らは2020年5月、米国の13~24歳の4351人(男性36.2%)を対象に、電子たばこと紙巻きたばこなどの喫煙歴、視力や目の症状(不快感、痛み、炎症、
朝食を抜くことの健康への害は、女性よりも男性で大きかったと、練馬総合病院(東京都練馬区)などの研究グループが発表した。 研究グループは、20歳以上の男女254人を対象に、慶応大と株式会社おいしい健康が開発したスマートフォン用食事管理アプリを使用してもらい、1日の食事のタイミングや体重
毎年全国で約2万6千人が発症し、その半数近くが命を落とすくも膜下出血。脳を覆うくも膜の下を走る血管にできた動脈瘤(りゅう)が破裂して強烈な頭痛が起こる。 杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)脳神経外科の中冨浩文教授は「くも膜下出血は突然発症するときもありますが、数日前から前兆として、軽い
九州大などの国際的な研究グループの解析で、五つの危険因子から心血管疾患発症の50%以上を予防できる可能性が示された。 心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患は、世界の死因の約3分の1を占めており、有効な予防法が求められている。研究では、34カ国、112の研究に参加した151万8028人のデータを
朝なかなか起きられない、午前中は調子が悪い、立ち上がった時に頭がふらつく︱。思春期にこのような状態が続くなら、起立性調節障害もしれない。大阪医科薬科大学(大阪府高槻市)小児科の吉田誠司助教に話を聞いた。 ▽自律神経の働きが不調 自律神経には、血管を収縮させたり、心臓の動きをコントロ
自治体の健康診断で使われている「後期高齢者の質問票」を点数化すると、フレイル(加齢による心身の虚弱状態)を判定する指標に利用できると、東京都健康長寿医療センター研究所などの研究グループが発表した。 この質問票は高齢者の健康状態を総合的に評価するもので、15項目で構成される。研究グループは、
ストレスを見たことはありますか? 竹ひごを両手で持ち、力を加えると、竹ひごがしなります。竹ひごが人の心だとすると、加えた力がストレスの原因「ストレッサー」、しなりは「ストレス反応」と言います。 釣りざおに魚が掛かっている場面を想像してみましょう。魚はストレッサーであり、さおのしなりがストレ
アルツハイマー型認知症の原因とされる特殊なタンパク質「アミロイドβ(ベータ)」は、発症する20年前から脳への蓄積が始まっているという。この段階を軽度認知障害(MCI)といい、時々物忘れが起こる程度で、日常生活は通常通り送ることができている。 メモリークリニックお茶の水(東京都文京
血中の総コレステロール値と中性脂肪値の変動が、アルツハイマー病やアルツハイマー病に関連する認知症のリスクを高める可能性があると、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、研究開始時点で認知症の診断歴がない60歳以上の米国人1万1571人(平均年齢71歳、女性54%)を対象に、総コレス
医薬品には病気や傷を治す効果がある一方、副作用が生じることもある。適正に使用したにもかかわらず重篤な副作用が生じた場合に、医療費や年金などの給付が受けられる「医薬品副作用被害救済制度」がある。東京薬科大学薬学部(東京都八王子市)の成井浩二准教授に話を聞いた。 ▽重篤な副作用に適用
日常的に飲酒する習慣がある人は、習慣がない人に比べて血圧が高くなりやすく、飲酒量が少なくても血圧が上昇する可能性があると、イタリアと米国の共同研究グループが発表した。 研究グループは、高血圧や心臓病などがない健康な成人を対象に、アルコール摂取と血圧の関係を調べた米国、日本、韓国の研究
2019~21年にオーストラリア・ビクトリア州で心臓突然死した若年成人の3割が、死亡前に大麻などの違法薬物を使用していたことが分かったと、豪州の研究グループが発表した。 研究グループは、19年4月~21年4月に心停止により救急搬送された18~50歳の患者1378人のデータを分析。心臓突然死
1歳時点でのテレビやDVDなどの画面視聴時間(スクリーンタイム)が、2歳と4歳時点のコミュニケーション能力などの発達と関連することが分かったと、東北大と浜松医科大の研究グループが発表した。 研究グループは、大規模調査に参加した宮城、岩手両県の子ども7097人を、1歳時点のスクリーンタイムが
5歳の時にコロナ禍を経験した子どもは、それ以前に5歳になった子どもと比べ、平均で4・39カ月の発達の遅れが認められたと、京都大などの研究グループが発表した。 研究グループは、首都圏の保育所に通う1歳または3歳の子ども887人を対象に、2017~19年と、2年後の19~21年に追跡調査を実施