3月に詩
- 2020年3月23日
慌ただしい季節。入学、就職、人事異動。新型ウイルスで社会や経済に停滞と縮小感が漂う中でも新生活の準備を急ぐ人は多い。 新たな環境に踏み出す時は緊張する。わくわく感は楽しみを大きくし、不安は迷いや憂うつな感情を生む。願わくは「ピッカピッカの1年生」のイメージのように、瞳を輝かせて上を向き、希
慌ただしい季節。入学、就職、人事異動。新型ウイルスで社会や経済に停滞と縮小感が漂う中でも新生活の準備を急ぐ人は多い。 新たな環境に踏み出す時は緊張する。わくわく感は楽しみを大きくし、不安は迷いや憂うつな感情を生む。願わくは「ピッカピッカの1年生」のイメージのように、瞳を輝かせて上を向き、希
「(被告の説明は)客観的な状況と整合せず、都合の良い部分をつまみ食いして事実と強弁しており、信用できない」。裁判長の怒りが伝わってくる。 千葉県野田市で一昨年1月、当時10歳の娘を虐待し、殺したとして傷害致死罪などに問われた父親の裁判員裁判で19日、千葉地裁は懲役16年の判決を言い渡した。
新型コロナウイルスの感染拡大で、ぜんそくを患っている人たちが不安の声を上げているという。ウイルスに感染すると重症化リスクが高まるとの指摘があることに加え、ぜんそく症状のせきが止まらなくなったときに周囲から厳しい視線を向けられ、肩身の狭い思いをしているというのだ。NHKニュースでやっていた。
窃盗は犯罪。特にさげすまれる窃盗は火事場泥棒だろう。混乱に乗じて盗みを働く者や不当な利益を得ようとする者が、この恥ずべき名称で呼ばれる。 富む者から奪って、貧しい者に分け与えたという江戸時代後期の義賊・ねずみ小僧次郎吉の伝説も踏まえた分類か。災害大国日本では、地震や津波の被災地でも、火事場
札幌でも、雪解けが一気に進んだ。冬が幼い春に少しずつ道を空け始めている。春はどこか別の世界へ行かなくてはならない出来事が、他の季節よりも少し多いのかもしれない。卒業式や転勤…。別れの季節でもある。 「また東京に戻ります」「今度は大阪です」「別の業界に移ります」。道庁にある道政
氷点下マークの多かった気象予報は、少しずつプラス気温になる日が増えてきた。通勤途中に時折出合う小鳥たちも、ぺちゃくちゃと陽気におしゃべり。朝の日差しもほんのり柔らかくなり、ようやく訪れた春の兆しが心地良い。いつもなら心躍らせながら新年度へと忙しく準備しているはずだが、今年は新型コロナウイルスの流行
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中で、市民と医療機関の間に微妙な変化が現れている気がする。通院に慎重な人が増えた。そんな変化だ。 「もしやとまさかの世界」をさまよった知人の話。行きつけの医院へ出掛けた時、つらそうにせきをする婦人がいた。「もしや」と緊張した。先生や看護師が慌ただしく
新型コロナウイルスの猛威はなかなか収まりそうにない。世界三大通信社の一つ、AFPによると、12日午後6時現在の感染者は世界115の国・地域で12万5293人を数え、うち4600人が死亡したという。日を追うごとに感染者が広がる状況に世界保健機関は「パンデミック(世界的な大流行)にある」とし、感染者は
東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっていたJR常磐線夜ノ森駅と駅周辺道路の避難指示が10日に解除された。福島県富岡町の帰還困難区域では初めてだが、解除されたと言ってもわずか0・07平方キロ。まだ人は住めない。それでも2・2キロのうち300メートルしか行き来できなかった桜並木を500メートル
記憶は危うい。地震や津波、噴火や洪水。どんな悲惨な被害をもたらした災害も、やがて忘れる。記録をして伝える努力は、そこから始まったという。 日本で最古の地震や津波の史料は「日本書紀」の、684年10月14日の記事。土佐の人畜の死傷や船舶、官舎の被害を記録しているそうだ。文化庁編「日本人は大災
社会人野球最高峰の戦いと言えば都市対抗野球だろう。かつて苫小牧には道代表権獲得11度を数えた強豪、王子製紙苫小牧工場硬式野球部が存在した。2000年まで活動していた。 1950年に創部し、50周年に当たる20世紀最終年の8月に同社春日井工場のチームと戦力統合した。秋に単独日本一を競う日本選
昨秋、姫路旅行をした。駅近くの食品店にぶらっと入ると、生鮮食品、菓子、総菜などが一通り買える店で、奇遇にも一角で北海道フェアをしていた。 1畳ほどの台の上に「札幌タイムズスクエア」「マルセイバターサンド」など道民ならなじみの菓子が20種ほど並び、中には苫小牧市の銘菓「よいとまけ」もあった。
幼い頃の冬、道の両側には、いつも胸や顔の高さまで雪が積もっていた。大人になって、背丈が低かったせいだと分かった。大雪の冬は、楽しかった。 少雪がこの冬の特徴と報道されて来たが、ここ1週間ほどの雪の降り具合を見ていると、少雪は外れたのかもしれない。4~5日の暴風雪では、太平洋側に大雪との予報
記者が勤務する白老支局の近くに住む高齢のおじさんは最近、マスク姿での散歩を日課にしている。家に閉じこもってばかりでは、気が滅入ってしまうという。なるべく出歩くのを避けるようにしているが、「いつまで続くのか」とため息をついた。 ウイルス感染の拡大が止まらない。重症化の恐れがある高齢の人にとっ
きょうは啓蟄(けいちつ)。季節の上では春にもかかわらず、朝から雪かきに汗を流した読者は、多いのではないだろうか。今冬は平年よりも少雪だったが、ここへきて帳尻合わせのように、しっかり雪が降る日が目立つ。気温が高めの影響もあって、湿った雪は重さがたっぷり。本格的な春の到来が待ち遠しい。 新型コ
買いだめの報道を読むとつい不安になる。「心配ありません」という真意は正確に伝わるのだろうか。報道が混乱をさらにあおっているのではないか。 新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが極端な品薄になって何週間になるだろう。感染対策の先進地・北海道では国がマスクを配布するそうだ。わが家には以前にイン
毎朝、出勤の際に太平洋を見下ろすルートを車で通る。穏やかな日は、午前8時の太陽を映して波がきらめく。春めくほどにまぶしく輝いて。太陽の光に宿る力強さが増した。季節が進んでいることを実感する。 世界がおびえている。特効薬のない未知のウイルス、入手困難なマスク、消費者心理をあおるネット上の怪し
ディズニー映画、アナと雪の女王のキャラクター「オラフ」が子どもたちに人気という。鼻にニンジンを付けた陽気な性格の雪だるま。ヒロインの1人、エルサの魔法によって作り出された設定だが、保育園で働く家族は「ニンジンが苦手な子どもも『オラフのニンジンだよ』と言えば喜んで食べる」と影響力の大きさに驚いていた
何となく聴いたラジオ番組の、その日のテーマは「駅」。話の合間には駅が題材になった新旧の音楽が流れ、その詩や旋律に、何度も胸が熱くなった。 駅は、重くつらい舞台になることがある。特に春。時間がくればドアが容赦なく閉まり、汽車がガタンと動きだし、行く人と送る人の別々の時間が始まる。空港や港も同
札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)でのマスク姿が、一段と増えた。満員電車を避けるため時差出勤を心掛けているが、仕事上、そうもいかない日もある。特に地下鉄のぎゅうぎゅう詰めの車内は気を遣う。昨日開会した定例道議会も議場はほぼ全員がマスク姿。厳戒態勢の季節が行く。 新型コロナウイルス感染確認の発
どうにか食い止めようと、予防手段などを発信しているが、また人命を奪う火災が起きてしまった。13日付の本紙社会面でも「異例のハイペース」と現状をまとめ、予防策も詳報したが、昨夕、今年に入って4件目が発生。苫小牧消防本部などが原因を調べているが、防ぐ手だてはなかったかと悔しさを感じている。 日
「まさか」と思っていた、最も良くない方向に事態が進む。道内の新型肺炎感染者が増え、鈴木知事は、全小中学校に休校を要請する方針を表明した。 組織には、構成する人の個性を超えてにじみ出てくる、判断や行動の特性がある気がする。新型肺炎の感染拡大をめぐる国や都道府県の動きを見て改めて思った。
本道を訪れる外国人旅行者は2018年度に約315万人(道経済部調べ)を数え、この10年ほどの間に4倍以上に増えた。今は新型コロナウイルスの感染拡大の影響から減っているものの、「食」と「観光」を重点推進する道は20年度までに年間500万人の来道外国人旅行者を目標に掲げる。 札幌、千歳で通算7
この国が超高齢社会になって、10年以上になる。今や介護が必要と認定された人は約668万人、介護が必要な人が家で待っている会社員は約300万人はいるとされている。 仕事と介護を両立させる制度や法律はできており、内容は徐々に良くなっている。例えば介護休業(対象者1人につき、通算93日まで)を3
先日、感謝状というものが郵便で届いた。思えば表彰状も含めてこの種のものには、ほとんど縁のない生き方をしている。少しくすぐったい気がした。 地震や津波、台風や洪水―。災害が続く。被災者や被災地の力になりたいと思う。しかし、何一つ具体的な力になれないもどかしさが心にたまる。災害大国は精神衛生上
今週の前半まで、白鳥王子アイスアリーナにほぼ日参した。先週午後は、プレーヤーが氷上練習に没頭中。FW大澤勇斗選手一人に対し、荻野順二、小川勝也両コーチが付きっきり。 一昨日午後ならFW中島彰吾選手ら6人が特訓中。菅原宣宏監督率いる王子イーグルスは、あすから韓国の安養で行われるアイスホッケー
はっきりしたのは、裁判では何も変わらないということだ。苫小牧駅前の旧エガオビルをめぐり、土地の一部を所有する大東開発が、ビル所有者の市に対し、土地を不法占有しているとして賃料相当分の支払いを求めた訴訟で、札幌地裁室蘭支部は同社の訴えを全面的に認めた。市はすぐさま控訴する方針を発表した。 市
新型コロナウイルスの感染者がじわじわと増えている。東京、神奈川など首都圏だけでなく和歌山や北海道でも。「誰から」の見えない怖さが広がる。 各地でスポーツ大会が中止されたり、規模が縮小されたりし始めた。神戸市内の病院では医療用のマスク6000枚が盗まれ、警察に盗難届が出されたそうだ。冷静に備
平取町二風谷にアイヌ文化研究家の故萱野茂さんが1972年に開設したアイヌ資料館がある。祖先の暮らしの証しを散逸させまいと、自身が生涯をかけて集めた民具を収蔵した小さな施設だ。建物は古くて狭いが、アイヌ民族が使った食器など生活用具や着物、祈りの儀式で祭壇に飾ったイナウなど信仰道具が所狭しと展示してあ
スーパーの魚売り場で思わず足を止めた。煮魚を薦めるコーナーに、平仮名で「げんげん」の文字。パックの中身は筒切りされた魚が、でろでろとした粘液に漬かっていた。かわいいポップな看板とは裏腹に、なかなかのグロテスクぶり。1パック200円程度の安価だった。 苫小牧漁業協同組合女性部がとまこまいスケ