入院中の腎臓悪化、身体機能が低下 高齢心不全患者
- 2023年9月19日
慢性腎臓病がある高齢の心不全患者のうち、入院中の腎機能悪化の程度が重度の人は、退院時の身体機能が低下していたと、神戸大学大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、2017~20年に急性心不全または慢性心不全からの急激な悪化で入院し、心臓リハビリテーションを受けた慢性腎臓病合併患
慢性腎臓病がある高齢の心不全患者のうち、入院中の腎機能悪化の程度が重度の人は、退院時の身体機能が低下していたと、神戸大学大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、2017~20年に急性心不全または慢性心不全からの急激な悪化で入院し、心臓リハビリテーションを受けた慢性腎臓病合併患
感覚過敏とは視覚や嗅覚などの五感が、外からの刺激に対して過剰に反応する状態を指す。うつ病やパニック障害などの精神疾患でも見られる症状だが、特に発達障害との関連が指摘されている。 「発達障害に分類される自閉スペクトラム症(ASD)では、感覚過敏は診断基準にも含まれる症状で、90%以上の
てんかん患者はそうでない人と比べ、骨折のリスクが高かったと、欧州の研究グループが発表した。 研究グループは、2015年から18年にかけての北マケドニアの国民健康保険データから、てんかん患者1万3818人(男性7435人、女性6383人)の情報を収集。てんかんのない7万1340人と部位別の骨
「塩分の取り過ぎは良くないが、薄味だとおいしくないので続かない」―。そのような思いを覆すとされるのが、コンブなどから得られる「うま味」で、おいしさを損なわずに減塩できるという。うま味を活用した減塩食品について、東京大学大学院医学系研究科の野村周平特任助教に話を聞いた。 ▽英政府の減塩対策
大気汚染物質にさらされると、胸痛などを伴う不整脈を発症する可能性が高まると、中国の研究グループが発表した。 研究グループは、2015~21年に中国322都市の病院2025施設の救急部門を急性の不整脈症状(胸の痛みや不快感)で受診した患者19万115人(平均年齢64歳)のデータを収集。さらに
内視鏡検査などで異常はないが、胃もたれといった不快な症状が続く機能性ディスペプシア(FD)の患者は、食べ物の画像を見るだけで脳の活動が高まり、負担がかかることが分かったと、川崎医科大などの研究グループが発表した。 研究グループは、FD患者12人、過敏性腸症候群(IBS)患者13人、健康な人
健康に関する情報を理解、活用する力を表す「ヘルスリテラシー」が高い人ほど、市販薬の添付文書の理解度が高く、副作用発生時などに適切な行動が取れることが分かったと、筑波大の研究グループが発表した。 日本では、自発的な健康管理や病気の予防、医療費の適正化を目的に、市販薬で健康問題に対処する「セル
年代を問わず根強い人気のヨガ。しかし、あぐらをかいたり、足を大きく広げたりといったポーズは身体への負担が大きく、実はけがをする人も多いという。 こうした患者を多数診てきた整形外科医の井上留美子医師は、身体の解剖学を学んだヨガ講師と共に「整形外科ヨガ」を開発した。「中高年でも安全で簡単に、無
人前での発表や集団での活動といった社交場面で恐怖や不安を強く感じ、日常生活に支障を来す「社交不安症」について、症状の軽減に有効な視線トレーニング装置を開発したと、千葉大などの研究グループが発表した。 研究グループは、社交不安症患者が他人と視線を合わせるアイコンタクトを避けることが多い点に着
重度の歯周病にかかった歯を残すと、脳の「海馬」の萎縮速度が速まる可能性があると、東北大大学院などの研究グループが発表した。 細菌の侵入で歯茎に炎症が起こり、骨が溶けて歯がぐらつくようになる歯周病。一方、海馬は記憶に関わる部位で、アルツハイマー病では脳の萎縮が海馬から始まるとされる。
足の親指などの関節が激しく痛む痛風発作。血中の尿酸濃度が基準値(1デシリットル当たり7ミリグラム)を超える高尿酸血症が続くと起こる可能性があり、夏場に増加するというデータもある。 尿酸値を上げる飲み物として、ビールなどのアルコール飲料以外に、砂糖・果糖を含む甘味飲料や清涼飲料水にも注意が必
新型コロナウイルスの流行が健康な日本人の生活習慣に及ぼした影響を調べたところ、運動習慣と体格指数(BMI)の二極化が進んだ可能性が示されたと、東京慈恵会医科大などの研究グループが発表した。 研究グループは、コロナ流行の第3波~第5波に当たる2020年10月~21年10月にインターネッ
歯垢(しこう)とは、虫歯や歯周病の原因となる細菌の塊のこと。歯垢を放置すると、唾液中はカルシウムやリンなどの成分によって石のように固まる石灰化を起こし、2週間程度で「歯石」になる。 歯石は大人だけでなく、歯が生え始めた乳幼児でも付着する。乳幼児の歯石を予防する方法や日々のケア、歯科医院の受
妊娠中から「オンライン健康医療相談」を利用することで、産後うつリスクが低下することが分かったと、サービスを提供するKids Public(東京都千代田区)や東京大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは2020年9月~21年2月、横浜市在住の妊婦734人を対象に、妊娠中・
ここ10年分の自殺者データを解析すると、コロナ禍では10~24歳の女児や若年女性のみ顕著に増加していたと、横浜市立大などの研究グループが発表した。 研究グループは、厚生労働省の死因別死亡数のデータを用い、2012年7月~22年6月の10年間の情報を解析。10~14歳、15~19歳、2
高齢期の睡眠障害を改善することは、認知症予防につながります。アルツハイマー型認知症予防に最も適した睡眠時間は6時間半~7時間と言われています。この睡眠時間を確保し、良い睡眠を取るための対策について解説します。 まず睡眠の仕組みを知りましょう。人間は、身体内部の温度である深部体温が低下
家族を介護している介護者で、自身のかかりつけ医から継続的に手厚いケアを受けている人ほど、介護に伴うストレスが低かったと、筑波大などの研究グループが発表した。 研究グループは、茨城県内で要介護認定を受けた家族を介護する人で、かかりつけ医がいる406人にアンケートを実施。「近接性」「継続性」「
走ると膝の外側が痛くなる腸脛(ちょうけい)靱帯(じんたい)炎。「ランナー膝」とも呼ばれ、ランニングにおける代表的なスポーツ障害としても知られている。ぜんしん整形外科(東京都立川市)の守重昌彦院長は「症状の治療だけでなく、しっかりと原因を突き止めることが再発予防につながります」と呼び掛ける。
走ると膝の外側が痛くなる腸脛(ちょうけい)靱帯(じんたい)炎。「ランナー膝」とも呼ばれ、ランニングにおける代表的なスポーツ障害としても知られている。ぜんしん整形外科(東京都立川市)の守重昌彦院長は「症状の治療だけでなく、しっかりと原因を突き止めることが再発予防につながります」と呼び掛ける。
医療関連分野の調査会社メディリード(東京都新宿区)によると、男性が不眠や無気力などの更年期障害を発症した際に、病院を受診したと答えた人は約1割だった。 4月、20~69歳の男性5252人にインターネットで実施。 発症後にどのような行動を取ったかを聞くと、「病院を受診した」は全
18歳時点でアルコール依存の傾向がある人は、24歳までにうつ病を発症するリスクが高いことが分かったと、英国の研究グループが発表した。 研究グループは、英国の長期研究に参加した女性から1991年4月~92年末に生まれた子ども3902人を対象に、18歳時点での飲酒量や頻度、「飲み始めると止まら
リハビリテーション意欲を高める要因について患者と医療者にアンケートを行った結果、両者とも「回復の実感」などを挙げ、回答の上位3項目が共通していたと、浜松医科大などの研究グループが発表した。 リハビリの効果を最大化するには、患者の意欲向上が重要だと考えられている。研究グループは、回復期リハビ
環境条件や活動内容などに基づいて深部体温を予測し、個別に熱中症リスクを予測して予防につなげるスマートフォン用アプリ「Heat_Health」を開発したと、大阪公立大大学院などの研究グループが発表した。 熱中症予防策として熱中症警戒アラートなどの情報発信が行われているが、人によって環境条件な
ある日の整形外科外来。診察を終えた患者さんが、帰りがけに言いました。 「先生、無理なことはできないですよね…」 もう一度座ってもらい話を聞くと、孫に会うには車で4時間揺られるとのこと。 庭の手入れ、ゴルフ、キャンプ、ハイキング。実は患者が思う無理なことには、そう
海外旅行に出掛けた人の半数以上が旅先で体調不良を経験したことがあると、国立国際医療研究センター病院が発表した。 海外では、日本でかかりにくい病気に感染するリスクや、体調が悪いときにすぐ病院を受診できない可能性がある。同院は6月、5年以内に海外旅行に行った20~59歳の男女400人を対
毎日湯船に漬かることが、高齢者のうつ病発症を予防できる可能性があると、東京都市大などの研究グループが発表した。 研究グループは、2010年と16年実施の大規模調査に参加した人のうち、全国14の自治体に在住し、自立していてうつ病がない65歳以上の高齢者約3200人を6年間追跡調査。浴槽に漬か
連載最後の2回で、認知症の新たな危険因子として注目されている睡眠障害について解説します。アミロイドβ(ベータ)やタウと呼ばれるタンパク質が脳にたまることが、アルツハイマー型認知症の原因として重視されていることを既に紹介しましたが、近年、睡眠障害はこうしたタンパク質の蓄積を促進することが、
年間平均気温が高い地域に住む高齢者は、重度の視覚障害が起こりやすい可能性があると、カナダの研究グループが発表した。 研究グループは、米国で2012~17年に実施された地域社会調査のデータを解析。65歳を過ぎても生まれた州に住んでいた170万7333人を対象に、重度の視覚障害と居住地域の年間
まぶたの上下が腫れたり、痛みが出たりする「ものもらい」。めばちこ、めいぼ、おひめさんなど地域によってさまざまな呼び名がある身近な目の病気だ。 自然に治ることも多いが、「そのうち良くなるだろうと放っておくと、症状が悪化し、治療が長引くケースがあるので注意が必要です」と、大阪鶴見まつやま眼科(
大規模な全遺伝情報(ゲノム)解析により、複数のがんの発症に関連する「遺伝子多型」(人口の1%以上の頻度で存在する遺伝子変異など)を発見したと、大阪大大学院などの研究グループが発表した。 がんの発症には、個人の遺伝的素因(生まれ持ったがんへのかかりやすさ)が関与し、遺伝子多型が影響を与えてい