未来への思い新たに 東胆振4町で式典

未来への思い新たに 東胆振4町で式典

 成人の日(9日)を前に、東胆振の4町で8日、成人を祝福する式典が行われた。民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられてから初めてで、それぞれ今年度20歳を迎える町民を対象とし、名称を新たにして執り行った。晴れ着姿の参加者は、晴れやかな表情で式に臨んだ。

   2018年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真、むかわ、安平町では、二十歳の集い(つどい)と名称を変更して式典が挙行された。高校1年生の時に被災を経験した若者たちが震災からの復興、先行きが不透明な未来を見据え、力強く歩んでいく思いを新たにした。

   厚真町総合福祉センターで行われた同町の式典には30人が参加。来賓や中学時代の恩師も会場に駆け付け、門出を祝った。宮坂尚市朗町長は「皆さんの若さと柔らかい頭で考えた新しい知恵で復興を支えてほしい。難しい時代だが、自分自身で道を切り開いて」と期待の言葉を掛けた。

   出席者を代表し吉岡珀和さんが「これからの厚真町を支える一員として努力をしていく。まだまだ右も左も分からない私たちですが、皆さんの背中を見て歩んでいきたい」と決意を述べた。

   むかわ町では、大人の仲間入りを果たした61人が道の駅「四季の館」で開かれたセレモニーに臨んだ。20歳を代表し亀尾隼汰さん、清水彩花さんが「皆さまからご教授いただいた言葉を胸に刻み、式典を節目に大人として、社会人としての意識をしっかり持ち、自分自身の目標や社会で求められていることを現実のものにできるように進んでいきたい」とあいさつした。

   安平町では、35人が追分公民館で行われた式典に参加。ステージや会場に用意された撮影スポットなどでスマートフォンやカメラのシャッターを切ったほか、展示された中学時代の写真を眺めながら思い出話に花を咲かせた。

   白老町では、町コミュニティセンターで二十歳を祝う会と名称を変更して行われ、85人が出席した。戸田安彦町長は式辞で「社会は人との関わりで成り立つ。広い視野を持ち、古里のアンバサダー(大使)として町の魅力を町内外へ発信してほしい」と呼び掛けた。

   対象者を代表し、小畑前(ぜん)さんと廣田夏●【96a6】さんが「白老で生まれ育った誇りと、大人としての自覚を胸に日々、まい進していきたい」と力強く誓いの言葉を述べた。

   町虎杖浜出身で3月に20歳になるプロ野球北海道日本ハムファイターズの根本悠楓投手も登壇し、「目指せ最多勝」「けがに気を付けて」などと書かれたメッセージボードを同級生から受け取った。根本投手はシーズン100イニング投球を誓い「体力や体幹、変化球の質を向上させたい」と抱負を述べた。

   会場では、中学時代の担任の祝福の言葉を収録したビデオ上映などがあり、牧元結希さんは「動物に関わる仕事に就くのが夢。資格の取得などに挑戦していきたい」と話していた。

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