白老町の地域おこし協力隊員、羽地夕夏さん(24)と安田裕太郎さん(27)は、町大町3の空き家で観光・地域振興の活動拠点づくりを進めている。家の中の部屋を活用して業種の違う店を開き、人が集い、交流できる場にする考え。2年ほどかけて建物を改修しながら、イベントを開催して地域の認知度を高め、本格的に開設する。
拠点とするのは、町道南中通りと大町3号通りの交差点付近にある築50年の建物。木造2階建てで、部屋は五つある。羽地さんが昨年から展開している移動書店の拠点とするほか、町内でパンや手工芸品を手作りする人々が部屋を使って店を開き、作った物を展示即売できるようにする。
羽地さんと安田さんは協力隊員として観光振興を担当し、町内の空き家を活用して業態の違う店を同じ場所で開く「お店のハウスシェア」構想を昨年から温めていた。安田さんは「催しを定期的に企画、開催しながら、2025年以降に本格始動したい」と語り、拠点を利用するハンドメード作家探しや建物の改修、イベントの企画を担っていく。
14日は初めてのイベント「ひぐらしブックカフェ」を、午前11時から午後4時まで建物の一角で開く。羽地さんが移動書店「またたび文庫」を開くほか、ナイトカフェ「カイザー」(町大町)のコーヒーや喫茶「くらと」(同)の弁当を販売。書道体験も楽しめるようにする。同様のイベントは、2月18日にも予定している。
羽地さんは「一日限定の本屋ですが、おいしいコーヒーや弁当を味わいながら、じっくりと本を選んだり、読んだりするひとときを楽しんで」と来場を呼び掛けている。
イベントに関する問い合わせは羽地さん 携帯電話090(2836)4671。電子メール matatabibunko@gmail.com