安平町早来地区に今春開校する小中一貫の義務教育学校「早来学園」の校舎が完成した一方、解体が決まっている早来小学校で14日、校舎を使った遊育のイベント「逃”歩”中」が開かれた。人気番組をアレンジした鬼ごっこで、町内の3~6年生の20人が力を合わせてハンターから逃げたり、捕まった仲間を助けるミッションなどに挑戦。歴史の詰まった学びやで「最後の時間」を共有し、冬の思い出を刻んだ。
町独自の社会教育事業「あびら教育プラン」に参加する小学生から「廃校となる早来小(の校舎)で思い出をつくりたい」という提案を受けて実施した。子どもの安全性を踏まえて走ることを禁止し、プレーヤー、ハンター共に歩くことを原則ルールにした。
ゲームは3チームの対抗戦。制限時間20分で、ハンターから逃げた時間や押したスタンプ、捕まった仲間を復活させるなどのミッションをポイントに換算し、合計点を競った。児童たちは果敢にミッションに挑み、存分に体を動かした。
早来小4年の畠山こはるさん(10)は「2回目はハンターに捕まらずに逃げ切ることができた」と笑顔。「最初は緊張したが、やっているうちに楽しくなった。早来小で最後の思い出ができてよかった」と声を弾ませた。
イベントでは、中学生や町民がハンター、運営進行サポーターとして協力した。発案した早来小6年の江戸凛太朗君(12)は「早来小のいい思い出になればと思って考えた。みんなが楽しんでくれたのでよかった」と話していた。