日高地方は年明けから暖かい日が続き、例年に比べて雪も少なく穏やかな冬となっている。暦の上では春とされる立春(2月4日)を前に、新ひだか町ではネコヤナギが三石中学校周辺の道路沿いで芽吹き始めた。ビロードのような銀白色の花穂が、寒風にふわふわと揺れながら春の訪れを待ちわびている。
ネコヤナギは全国の水辺で見られるヤナギ科の落葉低木。ほかのヤナギ科の開花よりも一足早く花を咲かせることから、春の訪れを告げる植物と言われている。花穂がネコのしっぽに似ていることから「ネコヤナギ」と名付けられたという。
寒暖の変化に人間が翻弄(ほんろう)される中、細い枝に連なる芽から、次々と穂が顔を出し、陽光を受けてきらめいている。