むかわ町の穂別地域協議会(大久保文夫会長)は1月31日、第5期(2020年1月21日~23年1月20日)3年間の集大成として、地域公共交通の利便性向上と持続可能な施策を求める提言書を竹中喜之町長に提出した。
提言書によると、穂別地区に住み続けたいと思う高齢者は多いが、現行の公共交通では免許を返納したくてもできない高齢ドライバーが増加。また、部活動や町外高校への通学には不便で、数年後に穂別高校が閉校になると、市街地から遠い稲里や富内から鵡川高校や町外高校に通うのはさらに困難になることから、町を離れざるを得ない状況も懸念されるという。
提言書にはこれらを踏まえ、▽高齢者の買い物、通院に配慮したダイヤ編成や穂別縁辺部からの通学を可能にする▽住民が担い手となるサポート交通の実証実験を行い、実現可能性や課題を探る▽穂別地区のまちなか再生において、気軽に集まり滞在できる待ち合い機能や住民の交流機能など多機能な空間づくりに配慮する―などを盛り込んだ。
大久保会長は「稲里や富内に住む高齢者は買い物に行くのも大変な状況。少しでも地域の不安解消につなげたい」と提言への理解を求めた。竹中町長は町地域公共交通計画の策定に当たり、「従来の運営とは違う方法も含め、穂別地区の持っている地域課題の解消に努めたい」と話した。