アイヌのウポポ(歌)や伝統舞踊を取り入れ、独自のライブを展開するバンドnin cup(ニンチュプ)のコンサートが1月28日、白老町本町のしらおい創造空間「蔵」で開かれた。
町地域おこし協力隊の乾藍那さん(アイヌ文化振興担当)が主催し、しらおい親と子の劇場が共催した。
メンバーの歌手豊川容子さんやギター奏者西村嘉洋さん、パーカッション奏者川上将史さんらは、子守歌「60のゆりかご」や「ミナヤナニ(笑って)」を演奏。来場者と輪踊りも行った。計10曲の伝統歌やオリジナル曲を披露し、親子連れの町民ら約50人が惜しみない拍手を送った。
川上さんは漫才コンビ「ペナンペ・パナンペ」としても活動しており、この日は相方の川上竜也さんも加わって漫才を披露。会場に笑いの輪も広げた。
ニンチュプは、アイヌ語で「新月になる前の細くなった月」という意味。ユカプ(叙事詩)やウポポ(歌)を取り入れたオリジナル曲も手掛けている。
池上学院高校苫小牧キャンパスに通う白老町竹浦の高校1年、佐々木風花さん(16)は「初めて触れた音楽。言葉の意味は分からなくてもリズムやメロディの楽しさが伝わり、心が躍った」と話していた。