「こどもファースト」宣言 小笠原氏5選へ公約発表 登別市長選

「こどもファースト」宣言 小笠原氏5選へ公約発表 登別市長選
公約の発表で会見する小笠原氏

 任期満了に伴う登別市長選(7月21日告示、同28日投開票)で5選を目指して立候補している現職の小笠原春一氏(57)は6月29日、市内で公約を発表した。五つの方針と70項目からなり、最優先すべき重点政策に「こどもファースト」を掲げ、指針となる「こども計画」の策定を目指すとした。

   重点政策の中でも子育て施策を重視した背景には、民間の有識者グループ「人口戦略会議」が今年4月、人口が急減し、最終的に消滅する可能性がある自治体の一つに登別市を挙げたことがある。

   こどもファーストの構想では、多子世帯の第1子保育料を平均15%引き下げ、第2子保育料は現在の半額補助から財政状況を踏まえつつ段階的に無償化する。ほかに保育士などの奨学金返還支援制度導入、病児・病後児保育の推進、子どもの遊び場の充実などを掲げる。指針となる「こども計画」の策定は「今後3年間に親世帯への聞き取り調査や関係者との会合を進めて実現したい」と語った。

   子育て施策では、2026年9月に供用開始を予定する新しい市役所本庁舎内に、児童相談支援を一体的に担う「子ども家庭センター」と親子交流の場「子育て支援センター」の機能を持った場を設ける考えも示した。財源は、寄付目標額15億円を掲げるふるさと納税など。

   このほかの主な公約には防災対策の強化を挙げ、白老町など隣接自治体との連携を進めるとした。登別温泉街での温泉熱を利用した融雪システム導入、地元企業への就職などを条件とした奨学金返還支援制度の創設なども盛り込んだ。

   市長選を巡っては6月30日時点で小笠原氏以外に立候補の動きはなく、無投票の公算が大きい。

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