鵡川高3年生2人が開発 穂別産カンロでアイス 21日の「流送まつり」で販売  むかわ

鵡川高3年生2人が開発 穂別産カンロでアイス 21日の「流送まつり」で販売  むかわ
穂別産カンロを使用したアイスを開発した友近さん(左)と西本さん

 むかわ町の鵡川高校(柳本高秀校長)3年生の女子生徒2人が、穂別地区の特産品の一つ、カンロ(アジウリ)の規格外品を使用したアイスクリーム「穂別カンロアイス」を開発した。冷菓の製造販売などを手掛ける札幌市の企業と共同で完成させ、21日に穂別地区で開かれる第41回町穂別流送まつりで販売し、町民に広くアピールする。

   生徒は友近観聡さん(17)と西本あこさん(17)。地域の課題と解決方法を見いだす同校の探求学習「むかわ学」の一環で、2023年9月から規格外品の研究を続けた。きっかけは、友近さんの祖母の家庭菜園の野菜が、昨年は猛暑で形が悪くなり周囲に配布できなかったこと。形の悪い農産品を幅広い年代の人が好きな冷菓に生かそうと考え、町観光協会など関係者から助言をもらいながら研究を進めた。

   商品開発に向けて、ランベル(札幌市)の飯澤浩代表(45)と交渉し、今年3月にプレゼンテーションした。使用する農産品にはとまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)の職員から二次利用の少ないカンロを勧められ、今月9日に同社で試作。流送まつりでの販売が決まった。150カップを用意し、シングル450円、ダブル550円で提供する。

   友近さんは「さっぱりとした味で夏にぴったりなアイスになった」、西本さんは「思っていたよりすごくおいしいアイスができた」と喜ぶ。ランベルの飯澤代表は「カンロをアイスに使用するケースは珍しく、アイデアが面白い。苦みや辛みが出ないよう工夫した商品となった」と話す。

   カンロは日持ちが短く、道外にはほとんど出荷されていない。アイスへの活用で、需要の拡大や商品名「ともりん」の知名度向上などが期待される。同組合ほべつカンロ生産部会の小林朋導部会長(51)は「メロンのアイスとは違う食べやすさがある。暑い時には特においしい」と話した。

   2人は今後、ふるさと納税の返礼品を目指すほか、鵡川地区のトマトやサツマイモなどを使ったアイスの開発も進める考え。

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