シシャモ・カムイノミ 資源回復願う 鵡川アイヌ文化伝承保存会

シシャモ・カムイノミ 資源回復願う 鵡川アイヌ文化伝承保存会
伝統衣装に身を包み、シシャモの復活を祈る参加者

 鵡川アイヌ文化伝承保存会(佐々木義一会長)は13日、むかわ町汐見の鵡川河口左岸・ムレトイの丘で「シシャモ・カムイノミ」の体験交流事業を行った。町内外からアイヌ文化の伝承に関わる関係者約90人が参加して、アイヌの神々に祈りをささげた。同町内のシシャモ漁は2年連続で休漁となり、シシャモの資源回復を願った。

   シシャモ・カムイノミは、古来から鵡川アイヌ民族が神々からの贈り物に感謝し、豊漁を祈願して行ってきた儀式。1992年からむかわアイヌ協会の協力支援を受け、毎年10月に開催している。

   佐々木会長が祭司を務め、神への祈りをささげた後、イチャルパ(先祖供養)などが行われた。佐々木会長は「毎年漁の前に儀式を行ってきた。何とかシシャモが復活してほしい」と話した。

   その後、町宮戸のイモッペ生活館に移動し、千歳アイヌ文化伝承保存会と新冠民族文化保存会が古式舞踊を行った。参加者は食事も共にし、親睦を深めた。

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