高齢者や障害者の在宅福祉に長年貢献したとして、2024年秋の褒章で、白老町婦人ボランティアグループが緑綬褒章を受章した。白老町で団体が同褒章を受けるのは初めて。胆振管内でも珍しく、4代目会長の舛田多美子さん(71)は「先輩方の活動が私たちにつながった」と受け止めている。
同団体は、町社会福祉協議会が1979年に在宅介護サービスを開始するのに合わせ、自宅で入浴が困難な高齢者や障害者らの着替えや移動、洗身の介助を行うボランティア団体として1月24日に旗揚げされた。ボランティア自体がまだ一般に普及していないころで、全国的にも奉仕活動草創期の先駆けとなった。
創立メンバーは初代会長となった谷島ハギさん(99)ら35人。町内の福祉施設や民間事業所と共に、在宅福祉を支えていく体制づくりに貢献し、弁当の配食などを手掛けた。現在は13人で、デイサービスの支援、高齢者の話し相手などに活動。ペットボトルキャップの仕分け、町内の催事でのかき氷ブース開設なども行っている。
最年少会員の副会長菊地いつ江さん(63)は受章について「先輩方の功績による褒章」と感謝。鈴木恒子事務局長(76)は「若い人たちの力で会が大きくなることを願っている」と目を細めた。
町社協の庭山了主査(61)は「受章は、地道に活動するボランティアにとって喜ばしいこと。活動に興味を持って参加する人が生まれたらうれしい」と語った。
5日に札幌市で鈴木直道知事による伝達式が予定されており、11月中に大塩英男町長を表敬するという。