労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団(東京)は15日、厚真町総合福祉センターで地域共生講演会「つながり気づき支え合うまちづくり」を開いた。会場とオンラインで町内外から福祉関係者54人が参加。社会福祉法人雄勝なごみ会(秋田県湯沢市)の佐藤博理事長による地域共生社会への体制整備に関する講演に耳を傾けた。
佐藤理事長は日本社会の課題として▽少子化による稼働労働(生産年齢)人口の急激な減少▽高齢者の単身世帯および高齢者世帯の増加▽ニート、フリーターの横ばいでの推移などを挙げ、「滞納者の増加や(低所得による)消費控えに対応するには、福祉だけでなく、役場の庁内連携が重要になる」と指摘した。
行政機関の窓口担当者には「窓口に来る方はやっとの思いで来ている。少しでも心配と感じたら、必ず係や課の上司に相談し、重層的支援体制整備事業担当者に伝わる体制にしてほしい」と呼び掛けた。
講演会は関係者による情報共有を目的に開かれた。運営したワーカーズコープ苫小牧まちづくり地域福祉事業所が町内で開催したのは初めて。講演終了後、模擬支援会議と重層的支援会議を開き、参加者は生活困窮者の情報を共有し、対応するまでの過程を確認した。