釣り針・釣り糸被害が後絶たず 傷ついた水鳥たちを保護
- 2022年9月16日
残念なことではありますが、釣り針・釣り糸による事故が後を絶ちません。これは、釣りで使用された釣り針や釣り糸が適切に処理されないことにより、主に海辺や川辺などに生息する水鳥たちが被害に遭うもので、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターには毎年、この事故による傷病鳥が搬入されています。 最近も、オオ
残念なことではありますが、釣り針・釣り糸による事故が後を絶ちません。これは、釣りで使用された釣り針や釣り糸が適切に処理されないことにより、主に海辺や川辺などに生息する水鳥たちが被害に遭うもので、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターには毎年、この事故による傷病鳥が搬入されています。 最近も、オオ
7月28日、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターは、おかげさまで開設20周年を迎えることができました。その記念事業イベントとして、救護セミナーを皮切りに、ポンポンやアイロンビーズなどの工作体験、バックヤードツアー、特別展示などを実施し、多くの方々に来場いただき、心より感謝申し上げます。 このイベ
2020年に発足したわが家の小さな環境グループ「地球お守りチーム」も早いもので3年目を迎え、海岸を中心に毎月、ごみ拾いをしています。当初は家族だけで活動することが多かったのですが、ありがたいことに、一緒に活動したいという友人たちも声を掛けてくれるようになり、今では数家族で活動する機会も増えました。
ウトナイ湖野生鳥獣保護センターに傷病鳥獣が運び込まれる原因として最も多い「衝突事故」。主に窓ガラスや建物の壁、自動車や電線などの人工物に衝突する事故で、当センターに搬入された傷病鳥獣のうち、その疑いも含めると全体の6割以上も占める原因です。 衝突する経緯も実にさまざまで、猛禽(もうきん)類
現在、自然界の野鳥たちは繁殖期を迎え、命を後世につなぐため、パートナー選びや巣作り、子育てと、1年間のライフサイクルの中で最も重要ともいえるシーズンとなりました。そしてこの時期に合わせ、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターでも野鳥の子育てに関連する相談件数は増え、昨年も数十件ほどの問い合わせがありました
2002年7月28日、環境省と苫小牧市が共同運営するウトナイ湖野生鳥獣保護センターがオープンし、早いもので20年の月日がたとうとしています。当センターは環境省の「野生鳥獣の共生環境整備事業」の全国第1号として開設され、ウトナイ湖を含む国指定鳥獣保護区の適正な管理、啓発活動、傷病鳥獣救護活動などを主
時がたつのは早いもので、3月も下旬に差し掛かろうとしています。ウトナイ湖野生鳥獣保護センターの周辺の木々では、これから繁殖期を迎える小鳥たちのさえずりがよく聞こえるようになりました。そんな春の訪れを感じながら、当センターの事務室で年度を締めくくる作業の一つ、傷病鳥獣のカルテの集計を行っていたところ
また、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターに終生飼養の鳥が1羽増えてしまいました。終生飼養とは、けがなどが原因で自然復帰がかなわず、その個体を生涯にわたり飼養することです。 2021年12月、1羽のオオコノハズク(フクロウ目フクロウ科)が搬入されました。本種は、北海道では一年を通じ生息しているフ
2022年。まずは、寅年のトラにちなんだこちらの写真をご覧ください。この鳥は全長38センチ、北海道では主に夏鳥として飛来するフクロウの仲間、トラフズクです。名に「トラ」とあるように、胸から腹部の縦じまの模様がトラに似ていることから、この名が付いたと言われています。 この写真のトラフズクは、
12月1日夕方、NHKのニュース番組内で、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターの傷病鳥獣救護の取り組みや市内小学校への出前授業などを特集として取り上げていただきました。その反響には驚くばかりで、放映直後から多くの方々からの温かなメッセージや応援の言葉をいただくことができ、私たちの活動の大きな支えと励みに
先日、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターにて、約2年ぶりとなる「野生動物に学ぶ救護セミナー」を開催しました。これは、当センターに搬入される傷病鳥獣たちの現状や救護活動を通じ得た学びを、多くの方々と共有したいという思いで2012年に始まったセミナーで、近年では救護の情報だけではなく、もっと広い視野で大自
ウトナイ湖野生鳥獣保護センターには毎年多くの傷病鳥獣が搬入されますが、その原因として最も多いのが、窓ガラスや壁、自動車などの人工物への衝突事故で、全体の6割を超えます。 これに比べると全体の1割未満と保護件数としては多くはないものの大きな問題とすべき原因があります。 それは「釣り針
アイヌの人々が村を守る神として「コタンクルカムイ」と呼んだ鳥、シマフクロウ。 フクロウ目フクロウ科に分類され、全長約70センチ、翼を広げると2メートル近くにもなる世界最大級のフクロウで、かつては北海道に広く生息していましたが、森林破壊による営巣木の消失や河川環境の悪化で餌の魚類が乏しくなり
この夏、小学生を対象にしたイベント「夏休み子どもスペシャル☆野生動物を守る! ~獣医さんと環境省の活動を知ろう~」を開催しました。 これは、夏休み中の小学生を対象に、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターの救護活動や身近な野生動物問題などを知ってもらうため、10年前から始めたイベント。近年では、よ
昨年の夏のある日、わが家に「地球お守りチーム」が発足しました。これは、世界的に深刻な環境問題を取り上げたテレビ番組を見ながら、当時小学校4年生の息子と環境を良くするために自分たちでも何かできないかと話をしていたとき、テレビ画面に映ったどこかの国のごみであふれかえったビーチを目の当たりにし、みんなで
2年前、高校で教員をしている友人に、「生徒たちにウトナイ湖のことを紹介したいのだけど、何か資料ある?」と、聞かれたことを今でもよく覚えています。うれしいことにその友人は、地元のウトナイ湖やこのウトナイ湖野生鳥獣保護センターについて、生徒さんたちと調べたいとのこと。 しかし、インターネットで
「チチッ、チチチッ」。ウトナイ湖野生鳥獣保護センターのバックヤードで、毎年春を迎えると聞こえるようになる小鳥の声。その声の主は、白と黒のコントラストがかわいらしいハクセキレイ(スズメ目セキレイ科)です。ハクセキレイは私たちの身近で暮らす野鳥の一つで、長い尾羽を上下に振り下ろしながら地面をせわしなく
春といえば、卒業や入学、新生活など、何かと環境の変化の多い季節。わが家でも、長女が小学校へ入学、ついこの間まで赤ん坊のような気がしていた末っ子は早くも年少になりました。 野外では、夏鳥たちの到来が始まり、繁殖に向け、鳥たちのにぎやかで、かつ一生懸命なさえずりも聞こえるようになりました。そし
先日、2020年度最後の小学校への出前授業が無事に終了しました。20年度は新型コロナウイルス感染対策で小中学校が長く休校措置を取っていたこともあり、出前授業が行えるかどうか気掛かりではありましたが、再び学校活動が始まると、ありがたいことに多くの学校から依頼をいただき、これまでで一番多い50回の授業
毎年2月2日は「世界湿地の日」だということをご存知でしょうか。これは、ラムサール条約の採択日(1971年2月2日)を記念し、96年に本条約の常設委員会が定めた日で、世界各地では湿地保全や本条約についてのさまざまな啓発活動が行われています。ラムサール条約とは、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的
ウトナイ湖野生鳥獣保護センターには、毎年60種ほどの傷病鳥が搬入されますが、種によっては、その生態などから運び込まれやすい時期が存在します。 ちょうど冬になると、搬入が多くなる鳥の一つに、シメ(スズメ目アトリ科)が挙げられます。昨シーズンでは立て続けに、6羽もの搬入がありました。
ウトナイ湖の湖畔では、葉を落とした木々が肌寒そうに立ち並び、すっかり冬の景色に様変わり。この季節を迎え、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターでは、ある小鳥の問い合わせが頻繁になっています。それは、「シマエナガ」に関するものです。 シマエナガとは主に北海道に生息するエナガ(スズメ目エナガ科)の亜種
先月、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターで「バックヤードツアー」を開催いたしました。これは、当センターで一般公開していない救護施設を案内するもので、実際の救護現場や保護された傷病鳥を間近に見てもらい、救護活動の理解を深めていただくことを目的としたものです。 私自身、このセンターでの勤務も14年
秋の渡りの季節がやってきました。この時季、多くの野鳥たちが冬越しのため、北から南へと移動します。ウトナイ湖にもつい先日、ロシアの大地で夏を過ごしていたマガンやヒシクイが姿を見せました。越冬地である本州を目指す旅の途中、湖で羽を休めているところでした。 このように、自然界に生きる鳥たちの多く
今月上旬、台風4号から変わった温帯低気圧と前線が近づく影響で、大荒れとなった道内。この苫小牧でも強風が吹き荒れ、ウトナイ湖の観察路では木が倒れ無数の葉が散乱しました。これほどの悪天候は、自然界に生きる野生動物たちにとっても脅威そのもの。ウトナイ湖野生鳥獣保護センターには、このように天候が関連してい
私たちが暮らす環境や何気ない日常は、時として野生動物たちに脅威を与えてしまいます。その多くが、建物・窓ガラスといった人工物や自動車等への衝突事故のように、どんなに注意を払っても防ぎきれない現実がある一方、私たちのマナー次第で防ぐことが可能なものがあります。それは、ごみによる事故です。私たちの心掛け
突然ですが、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターの公式キャラクターをご存じでしょうか。2003年、当センター開館1周年記念事業として、ボランティア市民団体によってデザインされたキャラクターで、苫小牧市のシンボルのハクチョウをモチーフとし、アウトドア・ブーツとベストを身にまとい、手には双眼鏡を持っています
小学校4年生に進級した長男も、始業式よりわずか9日間で、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休校となり、自宅学習に取り組んでいます。真新しさ残る理科の教科書をのぞかせてもらうと、人や動物の骨や筋肉のつくりを紹介しているページを見つけました。そこで、おうち時間を利用し、息子と一緒に骨観察をするこ
昨年4月、末っ子の育児休暇が明けて職場復帰し、あっという間に1年が経過しました。ウトナイ湖野生鳥獣保護センターでのこの1年間を振り返ると、やはり一番大きな出来事といえば、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、2002年の開館以来、初の1カ月近くにもわたった臨時休館でしょうか。一度は通常開館に戻
雪解け、柔らかな日差し、心地よい風、春の便りに誘われて、今回は救護室を抜けて外でのお話です。 この季節、ハクチョウやガンの仲間が、冬を越した本州から繁殖地である北はロシアの大地を目指して、長距離の渡りを行います。皆さまもどこか上空で、列をなして飛ぶ姿をご覧になったことがあるのではないでしょ