ライバルや父に力もらい
- 2022年2月11日
演技直後の鍵山は両腕を氷に付け、荒い呼吸を整える。出し切った。「五輪という舞台で一つも悔いは残したくない。思い切り滑れてよかった」。全力を尽くした先に銀メダルが待っていた。 五輪に2度出場した父の正和コーチもジャンプが巧みだった。柔らかな着氷に父の姿が重なるという声は多い。冒頭の4回転サル
演技直後の鍵山は両腕を氷に付け、荒い呼吸を整える。出し切った。「五輪という舞台で一つも悔いは残したくない。思い切り滑れてよかった」。全力を尽くした先に銀メダルが待っていた。 五輪に2度出場した父の正和コーチもジャンプが巧みだった。柔らかな着氷に父の姿が重なるという声は多い。冒頭の4回転サル
羽生にとって、2度目のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)挑戦。「絶対に降りる」と決意を固め、氷に打ち付けられるのをいとわず、回り切ることに最大の意識を置いた。しかし回転を満たせず転倒。「今できる羽生結弦のアクセルのベストがあれかな」。無念さをぐっと胸にしまい込んで、言葉を紡いだ。 感触は
スノーボードは10日、女子ハーフパイプ決勝が行われ、冨田せな(アルビレックス新潟)が88・25点で銅メダルを獲得した。妹の冨田るき(JWSC)は5位、17歳の小野光希(バートン)は9位。クロエ・キム(米国)が94・00点で金メダルを獲得し、五輪連覇を果たした。 男子スノーボードクロスの高原
冨田せなが、さまざまな困難を乗り越え、念願だった五輪のメダルを手にした。「結果がついてくればいいと思っていたけど。まだ実感が湧かない」。うれしさと同時に驚きも隠せなかった。 1回目から勝負技のフロントサイド1080(横3回転)を構成に入れて成功させ86・00点。滑りに全く迷いがなく、2回目
演技を終えてリンクから上がる際、宇野はペロリと舌を出した。満足いく演技ではなく、メダルの輝きは前回より鈍い。それでも「この順位はこの4年間の成果。素直にうれしい」と言えた。 クラシックの名曲「ボレロ」に乗せたフリー。4回転ジャンプを4種類5本組み込んだ高難度のプログラムで、「完璧にできる確
8日に行われたスノーボード女子パラレル大回転の決勝トーナメント1回戦で転倒し、棄権扱いで敗退した竹内智香(広島ガス)の記録が10日、失格に変更された。 竹内は転倒の際に相手コースに入り、ドイツ選手の走行を妨害したと判定された。不服とした竹内は抗議したが、裁定は覆らなかった。
ノルディックスキー距離は10日、女子10キロクラシカルが行われ、五輪5大会連続出場の石田正子(JR北海道)は27位だった。土屋正恵(弘果ク)は46位、小林千佳(長野日野自動車)は54位。テレーセ・ヨーハウグ(ノルウェー)が優勝し、15キロ複合に続いて今大会2個目の金メダルを獲得した。
【北京・石井翔太】北京冬季五輪のスピードスケートは10日、女子5000メートルが行われ、押切美沙紀(富士急、駒大苫小牧高出)は自己新記録の7分1秒17をマークして8位入賞。堀川桃香(白樺学園高)は10位だった。6分43秒51の五輪記録を出したイレーネ・スハウテン(オランダ)が制した。 ▽女子5
全日本スキー連盟の斉藤智治競技副本部長は10日、北京五輪のジャンプ混合団体でスーツの規定違反により高梨沙羅(クラレ)ら各国の女子選手の失格が相次いだことを受け、五輪後に国際スキー連盟(FIS)に対して「何らかのアクションを起こす」と明らかにした。抗議ではなく、今後の用具検査の在り方について提案をす
ノルディックスキーのジャンプ男子個人ラージヒルは10日、張家口の会場で公式練習が行われたが、ノーマルヒル優勝の小林陵侑(土屋ホーム)は会場を訪れず別メニューで調整した。11日に予選が行われる。 ノーマルヒルで日本勢2番手の27位だった小林潤志郎(雪印メグミルク)は3回飛び、「1、2回目はい
カーリングは10日、女子の1次リーグが始まり、2018年平昌五輪で銅メダルを獲得したロコ・ソラーレの日本は初戦で、前回金のスウェーデンに5―8で敗れた。日本は後攻の第6エンドに3点をスチールされて逆転を許すと、3点を追う第10エンド途中に負けを認める「コンシード」を宣言した。米国、スイスは2連勝ス
【北京時事】北京五輪のノルディックスキー・ジャンプ混合団体でスーツの規定違反により失格した選手が相次いだことに関し、国際オリンピック委員会(IOC)のアダムス広報部長は9日、メインプレスセンターでの定例記者会見で「国際競技団体の責任であることは明白。(IOCとしては)コメントできない」と述べ、責任
【北京時事】ノルディックスキー・ジャンプ男子の佐藤幸椰(雪印メグミルク)が9日、ラージヒルの公式練習後に取材に応じ、7日の混合団体でともに出場した女子の高梨沙羅(クラレ)への思いを語った。 混合団体の1回目の飛躍がスーツの規定違反で失格となり、失意の底に沈んだ高梨。佐藤幸は「彼女のジャンプ
【ロンドン時事】北京五輪で8日に予定されていたフィギュアスケート団体のメダル授与式が行われなかった問題で、金メダルを獲得したロシア・オリンピック委員会(ROC)のメンバーで女子のカミラ・ワリエワ(15)が、ドーピング検査で陽性反応を示したのが原因である可能性が浮上した。RBCなど複数のロシアのメデ
カーリング女子の日本が、1次リーグ初戦を翌日に控えた9日、会場の「国家水泳センター」で公式練習を行った。ストーンの滑りや曲がり具合を確認したスキップ藤沢は「思った以上にいい氷の状態で、いい試合ができるのでは」と感想を述べ、スウェーデン戦へ自信を見せた。 混合ダブルスの試合を視察しており、「
【北京時事】ノルディックスキー・ジャンプは9日、張家口の会場で男子ラージヒルの公式練習が行われ、ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑(土屋ホーム)が参加した。2回目に134メートルを飛ぶなど、3回の練習ではいずれも安定した飛躍。「ノーマル(ヒル)と比べたら攻略は簡単だと思う」とジャンプ台の印象
▽男子1次リーグB組 9日 ROC1―0スイス デンマーク2―1チェコ (ROCはロシア・オリンピック委員会)
スノーボードは9日、ハーフパイプの予選が行われ、男子で2大会連続銀メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が93・25点をマークして1位となり、上位12人による11日の決勝に進んだ。 平野流佳(太成学院大)が3位、戸塚優斗(ヨネックス)は6位、平野海祝(日大)は9位に入り、日本勢は4人全員
ノルディックスキー複合は9日、個人ノーマルヒルが行われ、前回まで2大会連続銀メダルの渡部暁斗(北野建設)は7位だった。ビンツェンツ・ガイガー(ドイツ)が優勝した。 渡部暁は前半飛躍(HS106メートル、K点95メートル)で9位と出遅れたが、後半距離(10キロ)で順位を上げた。渡部善斗(北野建
前半飛躍で出遅れ、初めての金メダルがかすんだ渡部暁。後半距離はベテランらしいレース運びと力強い走りで7位に上げたが、「メダルを取れなければ何位でも変わらない」と言った。 今季はなかなかジャンプの調子が上がらない。助走姿勢を見直して良くなりかけても、また戻る。この日も98メートルと、最悪では
【北京時事】スピードスケート女子5000メートルが10日に行われ、白樺学園高3年の堀川桃香が五輪に初出場する。9日の練習後に「あとはもうやるだけ。しっかり自分のレースをしたい」と意気込んだ。 スケートが盛んな十勝地方の大樹町出身。中長距離を得意とし、昨年の全国高校選手権では1500メートル
羽生結弦(27)=ANA=がクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の習得を本格的に目指したのは、2018年平昌五輪で連覇を遂げてから。「もう少しだけスケートに自分の人生を懸けたい。モチベーションは4回転半だけ」。前人未到の大技は、あらゆるタイトルを獲得してもなお、情熱を傾ける価値があった。
【北京時事】北京冬季五輪第7日は10日、フィギュアスケート男子のフリーが行われる。ショートプログラム(SP)8位と出遅れた2大会連続金メダルの羽生結弦(ANA)は、表彰台へ巻き返せるか。同2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ)、同3位の宇野昌磨(トヨタ自動車)はメダルを目指して演技に臨む。羽生が日本
渡部善斗 最低限のことはできた。(序盤から前の集団を追った)ガイガーについていって挑戦してもよかった。メダルを取るとなると、あそこから一緒にいかなきゃいけない。 ◇体力使い切った 谷地宙 ランパルターにできるだけついていった結果、最初の方で体力を使い切ってしまった。(15日の)ラー
▽…冨田姉妹はともにハーフパイプ決勝へ進んだ。2大会連続出場の姉せなは、攻め切れなかったというものの確実に技を決めて75・75点で5位。初出場のるきは落ち着いた滑りで74・25点をマークして6位に入った。 予選が始まる前や1回目が終わった後には、声を掛け合った。るきは「本当に
予選の2回目。平野歩は技の難度を上げてきた。ダブルコーク1440(縦2回転、横4回転)を2度入れるなどして93・25点をマーク。ライバルのジェームズ(オーストラリア)を上回ってのトップ通過にも「まず予選を通れてよかった。そこは大前提なので」と、冷静な口ぶりだった。 だが、この首位には大きな
▽…五輪初出場の19歳、平野流は87・00点の3位で予選を突破した。通常とは逆のスタンスで背中方向から踏み切るスイッチバックサイドの1080(横3回転)で入る演技構成が評価された。決勝でもメダルが期待できるだけの滑りを見せ、「目標のルーティンを2本とも決められてよかった」と振り返った
フィギュアスケートは8日、男子ショートプログラム(SP)が行われ、94年ぶりの3連覇が懸かる羽生結弦(ANA)は95・15点にとどまり、8位と出遅れた。冒頭で予定した4回転サルコーが1回転になるミスが響いた。鍵山優真(オリエンタルバイオ)が108・12点で2位、宇野昌磨(トヨタ自動車)は105・9
誠実に競技と向き合い続けてきた羽生が、「氷に嫌われちゃったな」と嘆いた。男子SPの冒頭で予定していた4回転サルコーは、体がふわりと浮いただけの1回転。演じ終えると、すかさず踏み切り位置の確認に向かい、氷を触る。そして恨めしそうに何かを口にした。 四方に礼をし、リンクを出る前にまたそこを見て
ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(クラレ)が、北京五輪で自身の出場種目を終えた。5日の個人戦はハイレベルな争いに敗れて4位。新種目として実施された7日の混合団体では1回目が失格という、つらい結末となった。 女子が初めて採用された2014年ソチから3大会連続出場。どの大会も金メダル