固体燃料エンジンの噴出試験 ICBM用か―北朝鮮

固体燃料エンジンの噴出試験
ICBM用か―北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮は15日、北西部・東倉里の「西海衛星発射場」で、新型戦略兵器開発のため高出力の固体燃料ロケットエンジンの地上噴出試験を行った。朝鮮中央通信が16日、伝えた。大陸間弾道ミサイル(ICBM)用とみられる。金正恩朝鮮労働党総書記が現地視察し「最短期間内に、また別の新型戦略兵器が出現する」ことに期待を示したという。

 「火星15」や「火星17」など北朝鮮のこれまでのICBMは、いずれも液体燃料エンジンだったが、北朝鮮は固体燃料エンジンに替えることを目指している。燃料注入に時間がかかる液体燃料に比べ、固体燃料はより短時間で発射できるため、日米韓のミサイル防衛を難しくする。正恩氏は昨年1月の党大会で「水中・地上固体燃料のICBMの開発を進める」考えを示していた。

 西海衛星発射場については9月、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が衛星写真に基づく分析で、エンジンの燃焼実験が8月に行われた可能性があると指摘したことがある。