自民党の薗浦健太郎衆院議員(50)=千葉5区=の政治団体が政治資金収支報告書にパーティー収入を過少記載したとされる疑惑で、薗浦氏が自身の立件が不可避となった場合の議員辞職を検討していることが18日、分かった。複数の関係者が明らかにした。
10日に閉幕した臨時国会では、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係や「政治とカネ」の問題を批判されるなどして、3人の閣僚が辞任した。党副幹事長を務める薗浦氏が議員辞職することになれば、岸田政権にはさらなる打撃となりそうだ。
関係者によると、東京地検特捜部は薗浦氏を政治資金規正法違反罪で略式起訴する公算が大きくなっている。同法違反で罰金刑以上が確定した場合、薗浦氏の公民権は停止される。薗浦氏はこうした点を考慮し、捜査状況を見極めた上で、最終判断するとみられる。
周辺によると、薗浦氏は離党届を既に関係者に預けているという。
薗浦氏の資金管理団体「新時代政経研究会」は2018~20年のパーティー収入として計4362万円を記載。関係団体「そのうら健太郎後援会」も17~18年の約1000万円を記したが、実際には約4000万円多く集めていた疑いが持たれている。
薗浦氏は読売新聞記者を経て、05年の衆院選で初当選した。安倍内閣で外務副大臣や首相補佐官などを歴任し、現在5期目。麻生太郎副総裁率いる麻生派に所属し、麻生氏の側近として知られる。